第12章: 真相判明、グラウスの正体
俺、タカシ、異世界エテルナのギルドバンク元金庫番。100兆ギル――帝国を丸ごと買収し、ドラゴン王の宝を凌駕する伝説の財宝――が俺のバリア空間から消え、銀行長グラウスに裏切り者と決めつけられ、追放された。異世界中で「タカシが盗んだ」「魔王の呪い」「ギルドバンクの腐敗」と噂が飛び交い、ギルド掲示板には「賞金首:タカシ、報賞1億ギル」の張り紙。霧の港、星の森、竜の谷、天空の要塞、魔界の門、古代遺跡、帝国の地下、霧の港再訪、星の森再訪、ギルドバンク本部で100兆ギルの一部を追ったが、毎回黒い霧に消え、呪いの刻印と空間ハックの「残響」が残った。ゼノスの怪しい呪文、アイリスの「主」と「銀行の裏切り者」、シルヴィアの聖樹、ドラゴン使い、幽霊船、カイン、レオン、グラウスの暗号署名と「キャンセル指示」……。全てが繋がり始めた。第11話でグラウスの私室に呪いの刻印と「バリアのキャンセル」の書類を見つけた俺は、ついに真相を掴むため、ギルドバンク本部の金庫室に乗り込んだ。
金庫室は、俺がかつて守った鉄壁の要塞。だが、今は不気味な魔力が漂う。中央に金貨の山――100兆ギルの一部が輝いてる。そこに、銀行長グラウスが現れた。でっぷりした体、鋭い目、いつもは紳士ぶってるが、今は冷酷な笑みを浮かべる。「タカシ、よくここまで来た。だが、ここで終わりだ。」
「グラウス! 100兆ギルを盗んだのはお前だろ!?」俺はバリアを展開し、叫ぶ。グラウスが笑う。「その通りだ、タカシ。お前を金庫番に任命したのは、この日のためだ!」そいつの手から黒い魔力が溢れ、俺のバリアがガタガタ揺れる。「なんだこれ!?」バリアが……消滅した!?
グラウスが哄笑する。「俺のスキル、キャンセル能力だ! どんな魔法もスキルも無効化する! お前のバリア空間を破り、100兆ギルを盗んだのはこの俺だ!」衝撃の告白。グラウスが続ける。「100兆ギルは神の復活の触媒。呪いの刻印で魔力を増幅し、『主』の計画を完成させる! お前のバリアは、儀式の鍵として完璧だった!」
「てめえ、全部お前の仕業か!」霧の港、星の森、竜の谷、天空の要塞、魔界の門、古代遺跡、帝国の地下……。全てグラウスの計画だった。シルヴィア、アイリス、レオン、カイン、黒ローブはグラウスの駒。だが、ゼノスは? アイリスの「主」は誰だ?
グラウスのキャンセル能力が再び発動。俺の「バリア・クロノス」が無効化され、魔力がゼロに。「くそっ、こんなスキルありかよ!」そこに、アイリスが現れた。「タカシ、終わりよ。『主』の計画は今、完成する!」空間凍結魔法が襲い、グラウスの魔力と連携。絶体絶命だ。
ゼノスが叫ぶ。「タカシ、持ちこたえろ! 俺が援護する!」癒やし魔法で魔力を回復してくれるが、また怪しい呪文。アイリスの凍結が一瞬強まった気がした。「ゼノス、てめえ、どっちの味方だ!?」俺は叫ぶが、ゼノスはニヤリ。「タカシ、信じろ。最後までだ。」その言葉に、俺は全てをかけた。
俺は最終技「バリア・インフィニティ」を発動! バリア空間を無限に拡張し、グラウスのキャンセル能力を逆転。空間そのものを封鎖し、アイリスの凍結を無効化。「な、なんだこの力は!?」グラウスが驚愕する。「俺のバリアは、てめえのキャンセルごときじゃ止められねえ!」衝撃波でグラウスとアイリスを吹き飛ばし、金貨の黒い霧をバリア・インフィニティで完全封印。
グラウスが叫ぶ。「くそっ、だが『主』の計画は止まらん! 100兆ギルの一部はすでに儀式に使われた!」アイリスが笑う。「タカシ、『主』はまだ見ているわよ。」二人は魔力の霧に消え、帝国の衛兵に連行された。ゼノスがニヤケ顔で言う。「タカシ、よくやったな。だが、『主』はまだいるぜ。」
金庫室の書類を解析すると、100兆ギルの一部は別次元に隠され、儀式で消費された分は神の復活に使われたらしい。「主」の正体は不明。ゼノスはほんとに味方だったのか? グラウスのキャンセル能力でバリアを破られた真相は解明したが、物語はまだ終わらない。
ギルドバンクは俺の無実を認め、賞金首を解除。俺は新たな金庫番に任命された。だが、呪いの刻印の残り、「主」の影が、新たな陰謀を予感させる。俺はバリア・インフィニティを握りしめ、誓った。「次はお前を絶対見つけてやる!」
(物語は完結! だが、「主」の正体と新たな陰謀が、さらなる冒険へ続く!)