第11章: ギルドバンク本部、最後の手がかり
俺、タカシ、異世界エテルナのギルドバンク元金庫番。100兆ギル――帝国を丸ごと買収し、ドラゴン王の宝を凌駕する伝説の財宝――が俺のバリア空間から消え、銀行長グラウスに裏切り者と決めつけられ、追放された。異世界中で「タカシが盗んだ」「魔王の呪い」「ギルドバンクの腐敗」と噂が飛び交い、ギルド掲示板には「賞金首:タカシ、報酬1億ギル」の張り紙。霧の港、星の森、竜の谷、天空の要塞、魔界の門、古代遺跡、帝国の地下、霧の港再訪、星の森再訪で100兆ギルの一部を追ったが、毎回黒い霧に消え、呪いの刻印と空間ハックの「残響」が残る。ゼノスの怪しい呪文、アイリスの「主」と「銀行の裏切り者」、シルヴィアの聖樹、ドラゴン使い、幽霊船、カイン、レオン……。全てが繋がりそうで、繋がらねえ。星の森の書類から、ギルドバンク本部に最終の手がかりがあるとわかり、俺はついにそこへ潜入した。
ギルドバンク本部は、鉄と魔導水晶でできた要塞だ。金庫室の扉は、俺がかつて守った場所。だが、今は敵の巣窟だ。ゼノスがニヤケ顔で言う。「タカシ、本部の金庫室に100兆ギルの一部が戻ってるぜ。『主』の計画の最終段階だ。俺の情報網で間違いない。」
「お前、毎回どうやってそんな情報仕入れてんだ?」俺はバリアで身を守りつつ、ゼノスを睨む。霧の港から星の森まで、怪しい呪文を唱え、敵と視線を交わすこいつ。癒やし魔法使いの元僧侶で情報屋、信用できねえが、ここまで来たら後戻りできねえ。俺はバリアで姿を隠し、金庫室に潜入した。
金庫室の奥、金貨の山が輝いてる。「また100兆ギルの一部だ!」近づこうとした瞬間、ドワーフの技術者カインが現れた。ゴーグルと革エプロン、ギルドバンクの金庫システムを設計した男だ。「タカシ! お前がここに来るとは! この金は神の復活の鍵だ!」また神の復活か! シルヴィア、ドラゴン使い、幽霊船、アイリスと同じ匂いがする。
カインが魔導トラップを起動。爆発と光の刃が襲いかかる。そこに、銀髪のアイリスが現れた。「タカシ、ついに本部まで来たのね。だが、『主』の計画はもう止められない!」空間凍結魔法がバリアをガチガチに凍らせ、カインのトラップと連携。「くそっ、二人同時か!」魔力がゴリゴリ減る。
ゼノスが叫ぶ。「タカシ、持ちこたえろ! 俺が援護する!」癒やし魔法で魔力を回復してくれるが、また怪しい呪文。アイリスの凍結が一瞬強まった気がした。「ゼノス、てめえ、なにやってんだ!?」俺は叫ぶが、ゼノスはニヤリ。「誤解だ、タカシ。集中しろ!」
俺は新技「バリア・ヴォイド」を初披露! バリアで空間を歪め、凍結とトラップを無効化し、衝撃波でアイリスとカインを後退させる。金貨に触れると、また黒い霧に変わり、バリアに侵入を試みる。「毎回これかよ!」俺はバリア・ヴォイドで霧を封じ、解析。呪いの刻印の魔力が限界に達し、「神の復活の最終鍵」と書かれた書類を発見。そこにはグラウスの暗号署名と、「金庫システムのキャンセル指示」が。キャンセル!? まさか、俺のバリアを破ったのは……!?
カインが叫ぶ。「タカシ、俺はグラウスに金庫の秘密を隠せと言われた! お前のバリアが儀式の鍵だ!」アイリスが続ける。「『主』は身近にいるわよ、タカシ。」二人が撤退する直前、ゼノスがアイリスにチラリと視線を送った。またその合図か!? ゼノスがニヤケ顔で言う。「タカシ、ついに核心だな。グラウスの私室を調べるぜ。」
金庫室を出ると、ギルドバンクの精鋭衛兵が襲撃。「賞金首タカシ! 100兆ギルをよこせ!」魔導剣と呪文が飛んでくる。俺はバリア・ヴォイドで空間を歪め、反撃。ゼノスが援護するが、衛兵の一人が「銀行長の命令」と呟いた。「ゼノス、聞いたか!? グラウスだぞ!」俺は叫ぶが、ゼノスは肩をすくめる。「聞き間違いだろ、タカシ。急げ!」
グラウスの私室に潜入すると、呪いの刻印の魔力が漂ってる。机に残された書類には、「100兆ギルは神の復活の触媒」「バリアのキャンセルが鍵」と書かれ、グラウスの署名が。グラウス、お前、ほんとに……!? だが、ゼノスが急に言う。「タカシ、『主』はすぐ近くにいるぜ。」その目が一瞬鋭く光った。なんだ、その言い方!?
(物語は続く! ギルドバンク本部での最終決戦、ゼノスとアイリスの怪しさ、グラウスの真相! 全ては12話で明らかに!)