表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法戦記  作者: 魔法工房
1/1

少女と主人公

この世界には1つの大陸があり、様々な地域がある。

地域ごとに国があり、世界各地に分散している。

人類の歴史上、国々は戦争を絶え間なく続け、滅亡と繁栄を繰り返す。

我々が生きるこの時代も、例外ではないのだ。


しかし魔法は、いつの時代もその国の歴史に大きな影響を及ぼしてきた。

草・炎・水・岩・氷・風・雷・光・闇、これらの魔法は現在確認されている魔法の全種類だ。

人々は日々技術力を向上させ、時には戦争を一変させるほどの兵器も生み出してきた。

しかし戦争の主軸が魔法であるという点は、昔から変わらないままだ。

人々はモンスターという共通する敵がいながらも、争いを続けていくのだ。


しかし人類は努力した。国々は外交を精力的に行い、つかの間の平和を享受した。

そして平和の期間が長くなればなるほど、人々の記憶から悲惨な歴史は薄れていくのだ。

もはや戦時に生まれた人も、老いて亡くなってもおかしくないほどの年月が経った。


これは、人々が紡いだ歴史、そして人類と魔法を記した物語だ。




ー中央平原・エスターヴァ王朝・リーヴァ村ー


「凪、なにしてるの?」


「うわぁ!バ、バレリア?」


突然隣から声がしたから振り向いてみたら、そこには不思議そうに顔を近づけ、覗いてくる少女、バレリアがいた。

同年代にしては高い背丈、気味の悪いほどに白い肌、真紅の長い髪、そして翡翠のような瞳。

そして、めったに笑わない。

いつも一人で部屋にこもっているらしい。

友達と遊んでいるところも見たことがない。かわいそうに思った過去の自分は、家が近いこともあり、時々バレリアの家に顔を出していたのだが、いつもそっけない態度をとられていた。14にもなった今となっては、ただ家が近所の同年代の女性、ただそれだけだ。


それが、教会を抜け出して草原で寝て時間をつぶしていたら、急に話しかけられたものだ。

驚いた自分は彼女の眼を見ていった。


「ど、どうしてここに?」


「別に。」


・・・すごく気まずい。てか、話しかけてきたくせに、なにも話題を振らないとは。

それから少しの間、気まずさに耐えかねた俺は、一方的に話題を振る時間が続いた。

そこで気晴らしもかねて、簡易的な魔法を見せてやった。

俺は学業こそ才がなかったが、魔法に関してはそこそこできるらしい。

本当に簡単な草魔法で、ただ一輪のアネモネの花を出してやっただけだった。

彼女はその花を少し見たのちに、どこかに行ってしまった。なにかまずい花だっただろうか。

そんなことを考えていたが、どうでもよくなってきた。


そして俺は、ふと思い出したように、神父様に怒られないうちに、教会へと戻ることにした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ