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特別実施試験④

「ルールは簡単だ。

これから君達にはダンジョンに入ってもらい、この"ギルドカード"を取ってきてもらう。それだけだ」


そういってギルドマスターが見せたのはレナが持っていたギルドカード。ただしそこには何も表示が無いため登録されていないただのカード。


それがダンジョンに置いてある、と。


「あの……ダンジョンってことはこれから外に出ていくんですよね??」

「そうか。ミナル君は知らなかったね。

この学校の地下には人工ダンジョンがあるんだよ」


………人工、ダンジョン??

ダンジョンって人工で作れるの?というかそれダンジョンって呼べるの??

ツッコミたい気持ちを抑えてミナルは更に質問をする。


「じゃ、もちろんモンスターや、トラップも……」

「もちろんある。まぁ、このダンジョンで死ぬようなことがあっても出入り口に転移·復活出来るからな。もちろん痛みはある」


ですよね〜。

死んでも死なないのは助かるけど……それでも出来るだけ死にたくはないな………


「合格はさっき言ったとおりにギルドカードを持ち帰ればいい。ただし死んで戻ってくるなら失格だ」


合否としては妥当なものだろう。

このパーティでダンジョンを攻略しながら何処かにあるギルドカードを持ち帰ってくる……かぁ。


「ちなみにギルドカードは何処にあるかは……言えませんよね??」

「うーーん。まぁ、何階層ぐらいならいいだろう。5階層だ。

君達のパーティでギリギリのクリア出来るラインだろう」


そこにギルドカードがある。

しかし生き残れるかギリギリのラインを攻めてくるなんて……やっぱり試験としてはそこまでやらないといけないよな。


「いきなりこのパーティでダンジョンに向かうのはキツイだろう。

これから30分、話し合う時間を与える。その時間でお互いを知り連携を取れるようにしなさい」


と、言われましても………

すでにこのパーティのリーダーと思われる女のコからはめちゃくちゃ睨まれているんですけど!!


「と、とりあえず自己紹介をしておこうかな。

僕はパレス。こっちいるのがジーペとアニス、そしてリーダーのミミィです」

「ど、どうも……ミナルです。12歳です」

「12歳!!?凄いな〜この歳で冒険者をやるなんて……」


いや、やりたくてやるわけじゃないんだけどな……

出来るならずっと本を読んでいたい。


「煽てなくてもいいのよパレス。こっちは年下。それに私達のパーティに入ってくるのよ。何においてもこっちが上なのよ」

「ちょっとミミィちゃん……」

「さっきも言ったけど足は引っ張らないでよね」

「は、はい……」


怖い。この人、めちゃくちゃ怖いッ!!!

何もしてないのになんでこんなに怒ってるの!?


「ごめんね。ミミィちゃんは君がその歳で冒険者に、それもいきなり特別実施試験を受けるのが面白くないんだ」

「余計なこというなッ!!!」

「痛い!痛いよミミィちゃん!!」


回し蹴りをパレスに喰らわせたミミィ。

あぁ。確かに傍からみたらそれは面白くない。

色々頑張ってきたこの人達から見ればズルをしているようなものだしな〜


「まぁ、いいわ。アンタ、ポジションは何なの??」

「??ポジションって……」

「なっ!!?…………ギルマスッッ!!!!!」

「そこを含めて話し合いなさい。彼には実力はあるんだから」


えっ。な、なにか、やらかしたみたいだ……

だって知らないのに知ってるフリはできないし……


「ったく……ポジションっていうのはパーティにおいて"前衛""中衛""後衛""サポーター"に分かれているの。それぞれの特徴を見て割り振って立ち位置を決めないといけないのよ」

「ミミィちゃんとアニスちゃんは前衛。つまりは近接戦だね。僕は弓だから後衛。ジーペは接近も遠距離からも攻撃出来るから中衛なんだよ」


ずいぶんと攻撃的なパーティ。

普通はここに回復役や補助魔法を使う人が入るのだけど、これがこのパーティの色みたいなものなのかな。


「で、アンタは??」

「僕は魔導書による魔法が使えるので、後……」「魔導書ッ!!!!!」


いきなり大声を出すミミィ。

そしてパレス達も驚いた表情をしており、さらには観覧席の人達も全員が驚いている。

えっ。なに。やっぱり魔導書って……


「なんでアンタみたいなガキが()()()()()()()使()()()()()ッッ!!!

というかなんで古代文字を読めるのよッッ!!!!」

「く、苦しい………」


疑問を持つのは分かるけど首を締めながら揺さぶらないで!!

どんどん締まっていくその腕を、一気に接近して叩き落としたレナはすぐに僕を抱きしめたまま距離を取り


「ミナルにこれ以上危害を加えるなら……斬ります」

「なっ!!?ち、ちょっと聞きたかっただけで、危害なんて……」

「ミ、ミミィちゃん。ここはちゃんと謝らないと……」

「うっさいわね!!!…………悪かったわよ……」


いや、謝ってくれたなら別にいいんだけど……


「謝るぐらいなら最初から……」「ストップだよレナ!」


レナはレナでまだ許せてないのかさらに喧嘩を売ろうとするから怖い。

手を握って引っ張り、少し離れた所でレナに注意をする。


「これからパーティに入れてもらうんだから本当にやめてよね」

「………強引なミナルも、いい………」

「………ねぇ、聞いてる??」

「聞いてますよ。ミナルは格好いいと言う話ですよね」「してない」


本当に聞いているの!?と再び問いただすけど聞いてますの一点張り。

これ以上聞いても答えは一つだけだろうと思い、とにかく大人しくしててと注意をして再びパーティの元へ戻った。



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