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何も本音を言わないキミの気持ちが知りたい!

作者: 七瀬





僕は、自分の気持ちを人に言わないキミを好きになってしまった。

___いつも、キミはニコニコしてて。


クラスの中心人物で、明るい向日葵みたいなキミの笑顔が好きだったんだ。




___キミの周りには、いつも人がいてさ。

僕は、キミのそんな輪の中になかなか入れなくて......。



・・・そんな僕に気づいたキミが僕にこんな事を言ってくれたよね?


『___どうしたの? 1人で、考え事? 難しい顔してたから。』

『___えぇ!? そ、そんな事ないよ、』

『___木藤くん、笑った方が凄くいいのに! 何故? 笑わないの?』

『・・・あんまり笑うのが得意じゃないからかな。』

『___木藤くんの笑顔、私! 好きだよ!』

『___えぇ!? そうかな?』

『___うん!』





___あの時、キミに不意に言われた事が僕は凄く嬉しかったんだ。

些細な、なんてことない会話の中にキミの優しさも見えてね。



・・・僕は、奥手だから!

僕からキミに話しかけられないし。

キミから、あんな風に話しかけられなかったら、、、。

僕はキミと一生! 話す事はなかったかもしれないな。






___でも、ある時ね?

僕は、キミの事で一つ分かった事があるんだ!


キミは、たくさん友達がいて君の周りにはクラスの友達以外にも

友達が集まって仲良く話しているけど?

___キミが本音で、話せる人は? 

・・・一人もいないんじゃないかって。



たまに見せる、キミの寂しそうな顔が僕の目に焼き付いたからだ!








___キミが僕に、話しかけてくれたあの時から。

キミは、ちょくちょく僕に話しかけてくれるようになったよね!


『___ねえねえ、木藤くん?』

『___う、うーん? 桜川さん、どうしたの?』

『___これ! みんなには内緒だよ!』

『___えぇ!? なに?』

『___私さ~実は、、、? “笑う事が苦手なんだ!”』

『___えぇ!?』

『___嘘みたいな話だよね!』

『・・・う、うん。』

『___こうしてないとさ~みんなが私から離れて行っちゃうん

じゃないかと思って、不安なんだよ。』

『___桜川さん、』

『___私、そんなに強い人間じゃないから。』

『僕もだよ、僕も、桜川さんと一緒だよ! そんなに強い人間じゃない!』

『___ありがとう、木藤くん。』

『___う、うん!』





___不思議とね?

この時は、キミの本音を少しだけ聞けて...。

僕だけに、キミが話してくれたと思うとそれがまた嬉しくて。




・・・もっと、キミの事を知りたいと想ったんだ!

“キミの本音をもっともっと知りたい!” 僕はそう思ったんだよ。










___少しずつだけど?

キミと仲良くなっている僕自身が好きになっていったよ。


キミの明るい笑顔に、僕も包み込まれるように、、、。

キミを見ているだけで、僕も笑顔になったんだ!






___でも?

キミは、誰にも、、、。

僕にも、一言も言わずにこの街を離れて行ってしまったね!



・・・キミの家族の事は噂で少し知っていたけど?

まさか!? 【夜逃げ】をするなんてね!


キミの父親が多額の借金をしていたという話しは噂で知っていた。


・・・だけど?

キミがこんなに早く、僕の前からいなくなるなんて!

思ってもみなかったよ。





___結局、キミは誰にも本音を言えずに悩んでいなくなってしまった。


僕が、もう少し大人なら?


___キミの悩みをちゃんと聞いてあげられたのかな?

・・・今は、そんな風に思うんだ。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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