05
終わった~~!!
「お疲れ様でした」
討伐証明部位を持ちながら、彼はそう言った。
紫大蜥蜴の周りでは、岸さんや雪丸さんがはしゃいでいる。
というか、雪丸さんが岸さんに迫っているように見えるが、女同士だし気のせいだろう。うん、きっとあれが女同士の普通のスキンシップなんだ。
「こちらこそお疲れ様でした。最後のスキル、素晴らしかったです」
「ありがとうございます。こちらこそ、補助魔法のおかげでなんとか削りきれました。ありがとうございました」
「それでは、街に戻りましょうか」
「そうですね」
◇◆◇◆◇◆◇
「松山さん、強打の後の硬直時間、かなり短かったよね? あれだけ短くて剣士じゃないの?」
スキルを使った後の硬直時間は、そのスキルを使った回数が多いほど短くなる。魔法も発動を意識し、通称 詠唱と呼ばれる時間が経過したのちに発動するが、それも使用回数が多いほど短縮される。
岸さんはそのことについて聞きたいのだろう。
「まあ、私は基本的にソロなので、自然と使う回数が増えるんですよ」
「へ~、ソロってすごいんだね~」
「それだけじゃ説明になってないわよ。あれだけ魔法とスキルを使って魔力が枯渇しないなんて、30レベルでも滅多にいないはず。それだけ使えるなら、どこのパーティーからも誘われるはずよね?」
魔法やスキルの発動には魔力が必要で、枯渇すると動きが鈍り、発動できなくなる。
実際、一時期は頻繁に誘われた。
「私はそれほどコミュニケーションがうまくないので、すぐに追い出されるんですよ」
やはり最終的には、人付き合いは顔とコミュニケーション能力が必須なのだ。
「そんなにすぐに追い出されるなんて、貴方も相当ね」
「そうかもしれませんね」
街のギルドに着き分け前を受け取ると、俺はそのまま酒場へと向かった。
みなさんこんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
完全に短編を分けたような形になってしまいましたが、ひとまずは完結することが出来ました。
他の作品はいつになったら更新できるかわかりませんが(おい、、、)なんとか頑張ります。
今後ともよろしくお願いします。