02
「初めまして。このパーティーのリーダーを務める玉森 大斗です」
玉森さん(男)は分厚い大剣を背負いながら、そう言った。
「松島です。いつもは魔法使いやってます」
わざわざ嘘をつく必要もないので、正直に話す。
「えっと、タンク職の方を募集したのですが……」
まあ、戸惑うのも無理はない。
一般では「魔法使い=後衛」として考えられているためだ。もちろん、その常識は正しい。
だが、俺に限っては正しくない。
「今までソロでやっていたので……」
「あ、そうですか……」
気まずい空気が流れた。
ソロでクエストを行う場合は、適性レベルよりも5以上加算して考えなければならない。そんな中、25のクエストを受けることが出来るという事は、それなりの実力があるという証明にもなる。この世界の平均レベルは30で一般人は5辺りまでしか上げないのだ。ソロというのはかなりつらい。
まあ、その中でもソロでLv.38まで上げた奴がここにいるのだが、そこまで言う必要はないだろう。
「とりあえず、倒せるなら問題ありません。よろしくお願いします」
ギルドを通しての傭兵斡旋はそのパーティーで倒せると判断された場合のみ、紹介が成立する。
冒険者の情報をギルドはほとんど持っているため、安心して仕事を依頼できる。まあ、その反面仲介料は結構かかるが、自身の安全を考えれば安いものなのだろう。俺は使ったことがないから、知らないが……。
「いつ頃なら討伐に行けますか? 第2区からは1時間程度の場所にいるらしいので、俺たちはいつでも行けますが」
「こちらも問題はありません。いつでも大丈夫です」
ギルドで教え込まれた、適当な営業スマイルで対応する。
「それでは30分後、西門の前で集合しましょう」
「分かりました。それではまた後程」
俺は玉森さんと分かれると、ギルドから預けている装備を受け取り、西門へと向かった。
みなさんこんにちは大抵はソロプレイヤーyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。
次回の投稿は7月31日(火)17時です