01
ある意味短編です。
予定では5話完結 1時間おきに投稿します。
剣と魔法とレベルがある世界
人の命がかなり安く扱われる世界
人々は魔物を倒し、魔法の恩恵を受けつつ、何とか平和に暮らしていた。
ここは翠霊国の端、間津領にある芦原第2区
町の中心から少し外れた場所にある一軒家に一人の少年が住んでいた。
松島 将也は小さいころから本ばかり読み、魔法使いに憧れた少年。
この物語の主人公である。
そして、コミュ障だ。
◇◆◇◆◇◆◇
「あ、そろそろ受けに行かないと……」
俺は軽くなってきた財布を持ちながら、外に出た。
受けに行くのは生活保護。
などではなく、もちろんクエストだ。そもそも中央区ならまだしも、第2区に住んでいては生活保護なんて受けられない。そして、中央区はそれなりに金を持っている者しか住んでいないので、制度としてはあるが特に使われることがない。
つまり、税金を搾取するための制度である。まあ、金があるところからは巻き上げるという事だろうし、俺に直接被害があるわけでもないので、特に問題はない。
しばらく歩いていると、第2区の冒険者ギルドに到着した。
クエストボードを覗くが、ろくな依頼が残ってない。
ちなみに、この世界の平均レベルは30前後で、俺は38なので一応まともな冒険者として扱われる。
平均レベルが低いのは農家や鍛冶師などの生産業や売り子などのサービス業は、総じてレベルを上げる必要がないためである。街の周辺はレベルが5もあれば対処できるので、低レベルの者が多いのだ。
冒険者だけの平均としては50~60くらいになるため、俺はようやくまともな冒険者といったところだろう。
そして、現在クエストボードに残っているのが適正レベル35以上のもの。低レベルのものは朝早くに来ないと大抵はなくなっているため当然だが、俺のレベルではほぼ不可能である。
というのも、適正レベルとはパーティーを組んだ場合の平均レベルが基準となっている。
そのため、ソロの俺には少なくとも5レベルは加算して考えないといけない。さらに、安全性を求めるなら10レベルは必要だろう。
一応、適正レベルが15のクエストがあるが、大量討伐系のクエストなので、一人では辛い。
今日はあきらめて、明日の朝にでも来ようかと考えていた時だった。
「あ、松島さん、ちょうどよかったです。傭兵としてパーティーに入ってもらえますか?」
ギルド職員から声がかかった。
みなさんこんにちはyoshikeiです。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました。
名前を考えるのがとても苦手なので、色々考えた結果、こうなりました。
今後ともよろしくお願いします。
次回の投稿は7月31日(火)16時です。