明善の部屋で
従兄弟が連れてきた厄介ごとは本当に厄介な匂いがする。
とりあえず明善の話を聞く事になった…
明善の部屋に入ると、また変なうさぎと蛇がいた。困惑しながらも座布団に座る。
なんかモデルみたいな人が僕のすぐ後ろに座るのを感じたけどそれは気にしない事にした。
「まず…どこから聞きたい?」
そんなん決まってんだろ…
「最初からで」
「だよな…これから全部話すから聞いとけよ
冴礼の父方、つまり俺の家系でもある訳だがでっかい神社があるだろ?
そこは代々花の力を使って悪いのを祓う仕事を担っててだな…」
ん…???
「ちょっと待って、それ初耳なんだけど」
「そりゃそうだ。初めて話すからな!!」
でしょうね!?!?
「あぁ…続けて」
「まあ取り敢えず担っててな、その力を代々受け継いで来たんだ。
力は二十歳までに開花する、もちろん開花しない人もいる。
誰かが開花すると、花の季節と関係なく神社の敷地内のその人の種の花が咲き乱れるんだ。何で誰が開花したのか分かるかというと、誕生花が関係してくる。
冴礼、誕生日いつだ?」
「7月19日…」
「そう。トリカブトの誕生花だ。
そんでお前のすぐ後ろにいるソレな、トリカブトだ。」
…そんな事だろうと思ったよ。嫌でも察するだろ。
「え、驚かないの!?」
「いや、ここまできたら察しはつくでしょ…」
つまり僕は目覚めてしまったと?なんか厨二臭くて嫌だな…
「ちょっッ!!今嫌だなとか思っただろ?これは名誉ある事だから喜んでいいぞ!」
「無理無理、僕は平和に暮らしたいだけだから」
「はい残念!!開花した時点でもうこの稼業を継がなければいけません!!
何故かというと、その力を何もせずに放置するのが一番危険なんだ。
悪いのを祓う仕事をしてるってことは、つまり悪いやつにとても憎まれてる。
だから、冴礼がその力を発揮できずにいるとそれを退ける事ができない。
dead endは目の前だぞ☆
あ、因みにこの力の名前は暁華だ!!かっこよかろう??」
「詰んだわ。」
「俺が来たのはただ一つ。
一緒に強くなろう☆」
死ねえええええええ!!!!!!
いっぺん死んでこい!!!!!!
「俺の花は蛇結茨。この蛇な!!ちゃんと人型になれるぞ!うさぎは見守り役的な派遣されたカキツバタだ。ちゃんと人型になれるぞ!!
じゃあトリカブトと仲良くね☆」
そう言うと明善は僕とトリカブトを部屋から放り出した。
「あ、あの…よろしく…?」
「…。」
うん。僕これからどうすれば良いの…??
残された僕とトリカブト。
はっきり言おう。
平和な日常を返せええええええ
ついにトリカブトの本性が暴かれる




