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天国への階段  作者: グー
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3段目:夕焼けと空腹と帰り道

『キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン♪』


んあ!?今ビクってしちまった〜・・・落ちる夢見てたからな・・・それにしてもやけにリアルだったな・・・ビルの屋上から飛び降りる夢か・・・自殺の方法はこれにするかな・・・

それにしても誰も見てなかっただろうな・・・

俺は羞恥に頬を染めながら回りを見渡す。しかしそこには俺の想像した人数はいなく何人かの人間しかいなかった


「ん・・・?少ないな・・・」


俺はぼそりと呟く。回りを見渡すと40人いるはずのクラス内には3〜4人しかいなかった。

訝しんで窓から外を見るとそこはもう既に茜色に染まっており、まさかと思いつつ時計を見ると・・・5時。


「1日中寝てたのか・・・」


昨日はいつも通り寝たんだがな。それにしても誰か起こしてくれても良いだろうに・・・。光は俺のこと知ってるから起こさなかったのはわかるとして・・・否、皆それは同じか・・・


「起こされたら機嫌悪くなるらしいからな」


自覚はないのだが・・・一度光がすごくおびえていた顔をしていたのが今でも忘れられない・・・否、曖昧だな。言い過ぎた。教師も起こさなかったんだな・・・諦められてるのか・・・まぁいいか・・。


「それにしても腹減ったな・・・帰るか・・・」


まぁ昼食を食べていないのだから当然か。さっさと帰って飯食って寝るか


俺は今日1度も開けられることの無かった鞄を手に取り教室の扉を開けて校庭に出た。

そういえばあかね・・・さすがに帰ったか・・・

あかねも俺の寝起きの悪さは知っているはずだし、待ってまで一緒に帰宅するほどの意欲はないだろう・・・・そこまで考えたところで不意に背後から叫び声が聞こえた


「あー!やっと起きた!ってかさっさと帰るんじゃないわよ!一緒に帰るって言ったでしょ!?」


そこには肩を怒らせて起こっているあかねがいた。走ってきたのか額には汗が浮かび少し息があがっていた。


「待ってたのか・・・?」


俺がそう呟くとあかねは一瞬すごく驚いたような表情をしたがすぐに笑顔になりその笑顔のまま少し小走りで駆け寄ってきた


「そうよ!待っててあげたのよ!感謝してよね!こんな可愛い子が待っててあげたんだから!これはハンバーガーの一つでも奢ってもらわなきゃ割に合わないわね!というわけでマック行くわよ!マック!」


なんなんだ・・・何で俺のことを勝手に待ってただけなのに恩着せがましく俺に奢れと要求してくるのか・・・ていうかおまえは家に帰ったら飯があるだろ・・・太るぞ・・・だいたい自分でこんな可愛い子って・・・確かに可愛いことは認めるが自分で言うことでもないだろ・・・


「だる・・・」

い、と、言いかけたところで俺は何かに気付く・・・

待てよ・・・頼んではいないが待っててくれたのは確かだ・・・ここでお礼をしたら良いことに当たるんじゃないだろうか・・・

・・・よし・・・千里の道も一歩からだ。俺の大嫌いな言葉で考えただけでも虫唾が走るが仕方ない。天国に行くためだ・・・


「わかった。行くか」


俺がそういうとあかねは目を丸くして驚いた


「ほぇ!?どういう風の吹き回し?あんたなら絶対だるいって言うと思ったのに!寝過ぎて頭おかしくなった!?」


なんて失礼なやつなんだ。やはりこんなやつには奢りたくないな。というか奢るはずないって思ってたのにあんな事いってたのか完全に労力の無駄だな。


「じゃあな」


と、身体を翻したところであかねの手が俺の腕をがっちりつかんでいた。


「待って待って!行く行く!さぁレッツゴー!」

顔を見るとあかねは満面の笑みを浮かべていた

俺は飽きもせずなにやら俺に喋りかけてるあかねの声をBGMにしながらマックへの道を歩いた。


少しずつ話しが進んできました!

次回は初めての良いこと!マック編です!

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