【あらすじ・登場人物紹介】
※この部分は飛ばして、【3-1】よりお読み頂いても大丈夫です。
■第二話終了までのあらすじ
新しい古き地球〈ニュー・オールドアース〉と呼ばれる世界。人々は、不可視生命体群〈インビジブル〉に怯えながら、コンクリートの塔の中で暮らしていた。
下級市民の暮らす『東塔』で育った少女・バーディーは、インビジブルが見える特異体質。その能力のせいで強制的に結婚させられそうになるが、鳥に変身する謎の人物・アルバトロスの助けにより、東塔からの脱出に成功する。
地上に降り、アルバトロスの隠れ家に身を寄せるバーディー。二宮楓のもたらした情報により、いずれは皐月五郎と長月三十日を盾にとられ、中央塔へ招集されることになると悟る。そうはさせまいと策を練るアルバトロス。一方バーディーは、アルバトロスの力となるため、借金返済に協力することを決心するのだった。
■東塔出身の人物
バーディー(神無月十子)
インビジブルが見える特異体質の少女。その能力のせいで、中央塔の人間と強制結婚させられそうになる。両親、出生日等が不明であり、識別番号が与えられず、かつてはナンバーレスと呼ばれていた。黒髪くせっ毛のポニーテール。スリングショットによる射撃が得意。
長月三十日
バーディーの幼馴染の少年。インビジブルが見える。赤毛が特徴。
皐月五郎
東塔の塔長。かつては、バーディーや長月三十日を指導した教師であった。アルバトロスと知り合い?
師走一子
バーディーの育ての母親。中央塔入りした姉がいるらしい。
■中央塔の人物
凪美由紀
バーディーや長月三十日の素質を審査した冷淡な女性。
伊吹雄介
開拓騎士団の最高指揮官。何者かのしわざにより、予定より早く冷凍睡眠より目覚める。
飛島海渡
伊吹雄介の回想に登場した知人。
八坂銀次郎
中央幹部の代表者。伊吹雄介の伯父にあたる。口髭スキンヘッドの初老の男。
二宮楓
中央塔所属の科学者。アルバトロスとは利害関係者で敵とも味方とも言えない。年齢不詳、水色髪のボブカット。
■その他の人物
アルバトロス
銀髪の女性の姿をしているが、本当は男性らしい。過去に大けがをした際に、インビジブルとの共生体になった。老いることがなく、鳥に変身できる。バーディーの逃走を手助けし、かくまっている。
ネーロ
アルバトロスが連れているお喋りカラス。インビジブルとの共生体で代弁者でもある。結晶を摂取すると短時間だけ不死身になる。(※カラスと言ってもハシボソカラスのほう)
睦月十四郎
開拓騎士団所属の指揮官のひとり。下級市民の出で、アルバトロスとは知り合い。小柄で礼儀正しい。
■設定、用語など
東塔
コンクリート造、六十階建ての塔。住人は下級民であり、中央塔の権力に支配されている。独自の名前を名乗ることはできず、生まれた月と日にちを名前のように使っている。
中央塔
幹部や上級市民が暮らし、周辺の塔を統治している。
インビジブル
不可視生命体群。バーディーや長月三十日などの、特別な視覚を持つ者にしか見えない。原野開拓の際の脅威とされている。派閥があり、黒いものは人間を敵視している。可視生物にとりつき、共生体となったものもいる。
インビジブルの結晶
インビジブルの死骸などが核になっている。輝く粒子の流れを吸収し、やがて球体状の結晶となったもの。インビジブルに対する武器でもあり、共生体のエネルギー源となる、研究材料……など活用の幅が広く、二宮楓との取引にも用いられる。白と黒とがあり、黒はより貴重。
蜘蛛玉
下級市民たちを監視している、蜘蛛のような小型ロボット。




