出会い
部屋の中はきんきらきんで
フォレルには目がいたくなる光景だった
「ジョウラン様、案内役リュリィ以下
新規キルディアー2名入りました」
「お前たちか、新しいのは」
いきなり偉い方だからと言って
お前呼ばわりされるのにムッときたのか
レイルが顔をしかめた
「………はい」
大人の対応
フォレルが返事を薄く笑ってする
「ふん、まぁいい。精々死なないように
頑張ってくれ。さぁ、私は忙しい出ていけ」
「なんて自分勝手な人なの!?」
レイルが怒った。
けれども小さな声だったから
聞こえなかったようだ。
もし聞こえていたらとハラハラした
「はい、では失礼します」
慣れたように礼をして部屋を出ていく
それに続いてフォレルとレイルも
出ていき、ロビーにつく。
「なんなの!?あの人!偉いからって
図体だけでかくして!皆があの生物に
必死になってるっていうのになんなのよ!」
レイルが怒りを爆発させた
フォレルも少なからずそう思っていたが
口には出さなかった
「まぁまぁ、落ちついてレイルさん
あの人も昔は英雄と呼ばれた方なのよ?」
「英雄でもなんでも人のこと軽視しすぎです
全く!頭に来るよ!ね、君もそう思うよね?」
「え?あ、うん」
だよね!とぶつぶつ言っていた
「でも俺、あの人俺らがここに来てほしく
なかったように見えたよ?」
「え?どこが?」
あの突き放し様からだ
まるで深入りする前に立ち去れ
という風にしか見えなかった。
「ま、今日は自室にもどってゆっくりして
明日から訓練が始まるから。
一週間後には実践よ」
「その前に私を忘れてないか?」
リュリィの後ろから少し低い声が聞こえた
「あ、ごめんなさい!そうだったわね!
二人ともほんとは会うはずだったんだけど
先にジョウラン様のところに連れてっちゃったから…、あ、二人とも?この方が隊長の
ティアルさんよ、仲良くね?」
「ティアル・シャナイディアだ。
まぁ、固くならないでくれ。よろしく頼む」
「はーい、お願いしまーす!」
「お願いします」
「なら、この辺でお開きね、部屋はこっちよ」
「わーい!部屋だ部屋だ!」