認証試験
3851年人々は高度な知識を手にいれていた
それは人々に繁栄をもたらすものだったが
ある日種類変化という実験台の生物が
逃げ出し独自の繁栄方法で増え続け
人々を脅かした──
「………」
「フォレルさん、次ですよ」
「あ…、はい」
まだ若い青年─フォレル
は、30年前に発生した種類変化の生物を
殺すもの─キルディアーの試験に選ばれた
人だった
『試験の方法は至って簡単です』
専用の個室に入るとアナウンスが聞こえた
『目の前にある剣を取ればいいだけです』
フォレルの目の前には一つの剣があった
少し青みがかかった剣だった
「これ…?」
『………試験を開始してください』
スッと剣に手をかざす
手を近づけるにつれ青色が強くなる
「…………」
怖い
失敗すれば剣にとりつかれ殺される
「…どのみち死ぬんだ」
早いか遅いかだろう
「よし」
グッと剣をつかむ
「!?」
コオォォオと冷気が出てくる
「つめてぇ!」
なんだこれ!?
『引き抜いてください』
無機質な声が響く
「っ、うわぁぁぁ!」
両手で剣を掴み一気に引き抜く
ガチャン
「っう…」
ドスッと腰を下ろす
右手に何かを持っている感覚があった
右手を見る
さっきは青かった剣があった
「あ…」
『おめでとう、試験合格です!』
個室のドアが開く
『あなたは今からキルディアーです
よろしくお願いしますよ?』
そこで通信がプツンと切れた
「………」
隊長が来るからそこで待っていてと言われて
早、30分がたつ
「ホントに来るのか?」
「何が?」
「え?…うわぁ!」
いきなりいなかった隣の席に同年齢ぐらいの
女性が座っていた
「あ、人のこと驚かないでよ、失礼だな」
服装にしては軽装だ。
素肌が見えるところが多い
「ご、ごめんなさい」
「まぁ、いいけど。ね!君も…、新入生でしょ?私もなんだ。よろしくね」
「え、あ、うん」
「君、名前は?」
「フォレル」
「私はレイル!フォレルかー、変だね!」
あなたも十分失礼ですよ
「あ、いたいた二人とも」
奥かさっき個室へ案内してくれた女性がきた
「もう仲良くなったの?早いわね」
「エヘヘ」
誉められることになれてないのかレイルは照れた
「でも今は移動するから静かについてきてね、ここの最高官僚ジョウラン様に会いに行くから」
「はーい」
…子供じみた子だ