●Best*Friend●
思いつきでいきなり書いてみました!呼んで頂けたら嬉しいです(・∀・)
『優…、私留学する事になったんだ。』
渚にそう聞かされたのは高校一年の時だった。
高校は違うくせに学校帰りにはいつも待ち合わせをして一緒に遊んだ。
渚は、私(優)にとって大切な人。
小学校が同じだった私と渚は最初はすごく仲が悪かった。
はっきり言って渚の事嫌いだったし。
でも5年生の時ちょっとしたことから仲良くなった。学校でも遊びも何でも一緒だった。渚と仲良くなってから毎日が楽しくなったのを覚えてる。
でも中学が違って、お互い色んな友達や彼氏もできたし、遊ぶ回数も減った。
それでも高校に入ってからまた二人はまた遊ぶ様になった。
中学時代あまり会ってなかった分毎日の様に遊び泊まり歩いた。
それに私の中で渚以上の友達はできなかったし。
渚には隠し事も何もない。
でも渚は私をどう思ってるかはわからない。
他に仲良い子がいるかもしれない。
でも私と同じ気持ちでいてほしい。
そう思っていた。
「留学…?嘘でしょ。」
冗談だと思って半笑いしてしまった。
『本当。私高校辞めて留学すんだ。』
「…。」
なにも言えなかった。
いきなりの事すぎて頭が整理できない。
「いきなりなんで…?」
今思えば渚は昔から家族で外国行ってたし、英語は抜群に成績がよかった。
でもわざわざ外国行かなくたって…。
今渚がいなくなったら私…。
『前から考えてた事なんだ。前から英語勉強したかった。』
「そんなん私何も聞いてない!こんないきなり!」
涙をこらえながら渚の手を掴んだ。
『ごめん。もぅ決まった事なんだ。』
「やだぁ。やだょぉ…。」
優は渚の手を握りながら泣いた。
「何で相談しないで勝手に決めたの?何でもっと早く…。」
泣きながら渚を責め続けた。
でも渚は一回も泣かなかった。
それから毎日遊んでいたうち等はしばらく遊ばなくなった。
渚は私と離れても平気なのかな?
辛い時はいつも傍にいたのにいなくなるなんて。
渚は強いから大丈夫かもしれないけど私は無理だよ。渚にとって私はきっとそんなに大きい存在でもないんだな。
そう毎日思い高校の友達と遊びまわっていた。
それでも渚といる楽しさに比べれば全然…。
『やっぱり行かない。』』
渚からそう言われるのを少し期待して待っていたくらいにして。
「「優!!」」
振り向くと渚のお母さんがが手を振っていた。
「おばさん…。」
「「最近ぴたっと遊びに来なくなったね。もぅ渚も留学行くし。日本にいるうちに遊んでおきなさいよー。」」
――ズキンッ――
渚がいなくなる。
そう言われただけで胸が痛むし、涙が出てきそうだった。
「渚いつ行くの?」
慌てて言葉を出す。
「「あと一ヶ月で行くよ。もうあっちの学校の手続きも済んでるから。」」
「そっか…。何で渚いきなり留学なんて言い出したの?」
渚に聞きにくい事を質問してみた。
「「いきなりじゃないよ!昔から将来は英語関係の仕事につきたいからって言ってたし。今がチャンスって思ってたんじゃないかな。」」
「知らなかったよ…。」
「「わざと言わなかったんじゃないかなぁ。渚も仲良い優と離れてたくないって思ってたと思うし。前々から言うと辛い時間が長くなるしね。」」
「そうだよね。」
おばさんは『また遊びに来てね』と言って行ってしまった。
私何も気づかなかった。
渚にそんな夢があることも。
それに渚が今まで言わなかったのは、渚なりの気の使い方だったことも。
ごめん…。
“行かなければいい”なんて思った私が馬鹿だったんだ。
渚の昔からの夢。
それに向かって頑張るのを応援できないなんて友達失格だったね。
優は家に戻るとすぐに携帯を開き渚に電話をかけた。
『もしもし。』
久しぶりの渚の声。
たったちょっとの間話さなかっただけなのに。
懐かしく感じる。
前は毎日聞いてた声だったからかな。
「久しぶり。」
『そーだね。』
中々話しが切り出せないでいた。
『相談しなくてごめん。私が勝手に決めていきなり言ったから…。』
「いやいいんだ。渚も悩んだんだよね?」
『当たり前じゃん。私優と離れたくないし。』
ぶわっと涙が込み上げた。
「あんな事言ってごめん。私ちゃんと応援するから。頑張ってきて。」
泣いてるとばれない様に言うのが大変だった。
『ありがとう。』
その次の日から留学に行くまではまた毎日会う様になった。
あともう少しで渚が行ってしまう。
二人は会っている時間を大事にした。
もう泣かない。
渚みたいに強くならなきゃ。
そう決めた渚が出発する前の日。
家の前に一台の車が止まった。
渚のお母さんの車。
中には渚も乗っている。
空港の見送りを一緒に行く事にしていた。
「おはよう!」
淋しさなんてないって位元気に挨拶をする。
『おはよう。』
渚は少し元気がないみたい。
一人で外国に行くから緊張してんのかな?
二人はいつも通り会話するが、話しが中々続かない。妙な空気が流れた。
空港に着き荷物を預けてから少し時間があったからご飯を食べた。
相変わらず会話は少なかった。
「「渚、そろそろ時間。」」
もぅそんな時間か…。
淋しさが込み上げた。
『そーだね!』
渚はさっと用意をして飛行機の入口に入る準備をした。
そしてゆっくり優を見る。
『優…。またね!』
笑顔がひきつってる。
「渚…?」
渚は優の手を握る。
『私、本当は不安。』
「?」
『今までは優がいたけど明日からはもぅいない。』
渚の目からは涙が流れた。
泣かないで。
私泣かないって決めたんだから。
強くなるって決めたんだから。
渚が泣いたら私まで…。
「渚なら大丈夫だよ。」
優は強く手を握り返した。
「3年後また迎えにくる!それまでお互いどれだけ成長してるか勝負だよ!」
泣かない様に明るく振る舞った。
渚は涙を流しながら笑い、歩いて行った。
泣くもんか…
泣くもんか…
渚は一回も振り返らなかった。
少しでも渚に心強い事言えたかな?
安心させて行かせれたかな?
辛い時は渚を思い出すよ。渚も頑張ってんだからって励みにする。
だから渚も頑張ってきてほしい。
そして辛くなったら私を思い出してほしいよ。
高校一年の冬。
お互いが別々の道を歩き出した日。
そして友情が深まった日。
友情について書きたくていきなり書いてみました。なかなかまとめるのが大変でした↓↓てかまとまってない?笑◎もっとうまくストレートに友情の素晴らしさを伝えたかっです(*´△`)笑




