短編ギャグ小説【音楽ライブ】
どうもCAINの第2作目、またしてもギャグです。前作よりもさらにクォリティが落ちたと思います。ですが、温かい目で見ていって下さるととてもうれしいです。
<登場人物紹介>
僕・・・中学1年生の頃ロックを好きになったが、その後1年で見事ヲタクへの転身に成功し、以来ずっとヲタクのままの大学1年生。しかし、とあるアニメのオープニングを歌ったロックバンド「BASTERS」のライブを見に行かないかと友人に誘われ、ライブを見に来た。ツッコミ役。
友人・・・ロック好きな大学1年生。僕とは大学に入ってから知り合ったが、すぐに意気投合し、友達になった。僕を「BASTERS 10周年記念ライブ」に誘った。
DAI・・・人気バンド「BASTERS」のボーカル。シングルチャート10作連続1位にランクイン、及び10周年を迎えたことで、少し調子に乗っている・・・・・・と週刊誌に書かれた。全曲の作詞作曲を担当する、自他共に認める中心的存在。
TAKA・・・「BASTERS」のギター担当。ロックバンドに入っているくせに引っ込み思案で、消極的。ライブやテレビでもほとんど喋らない。しかし、ギターの腕前はピカ一。
SYO・・・「BASTERS」のベース担当。ベースは音があまり目立たないので、結構適当に弾いている・・・と音楽評論家に言われた・・・・・・と週刊誌に書かれた。
ジョンソン・・・「BASTERS」のドラム。メンバーの中では、1人だけ本名で活動している。また、1人だけ外人なのは・・・気にしたら負け。やたらとDAIと仲が良い、というよりかは、なぜかTAKAとSYOを敵視している。「手足バラバラの動きをするなんて、不可能に決まっている。」が口癖で、激しいドラムプレーなどは一切しないのが特徴。かつてクイズ番組に出場した経験あり。あと、やたらとしゃしゃる。
<ライブ会場にて>
DAI「今日は『BASTERS 10周年記念ライブ』に来てくれてありがと~っ!」
観客『いぇーい!』
友達「いぇーい!」
僕「い・・・いぇーい!」
DAI「今日は思いっきり楽しんで、最高の思い出をつくりましょう!」
観客『いぇーい!』
友達「いぇーい!」
僕「い、いぇーい!」
友達「どうした?あまり盛り上がってないみたいだが。」
僕「いや、こういうのは初めてだからね。なんていうか、俺、あまりはしゃぐの苦手だから・・・。」
友達「とりあえず、盛り上がればいいんだよ。自分なりに楽しめばいいんだよ。」
僕「ああ、分かったよ。折角来たんだから、楽しんでいくよ。」
DAI「今日のライブは10周年記念ライブということで、いろいろお楽しみを用意したぜ!楽しんでいってくれな!」
観客『おおー!』
友達「おおー!」
僕「いぇーい!」
友達「・・・お前、それ違うな。」
僕「へ?何が?」
友達「他の観客が『おおー!』って言ったら俺達も『おおー!』って合わせるんだよ。」
僕「いや、・・・そうなの?1人くらい違ったって構いやしないと思うんだが・・・。とにかく楽しめばいいんじゃないの?」
友達「そ、それはまぁ・・・暗黙のルールなんだよ。」
僕「まぁ、そう言うなら、そうするよ。」
友達「ありがとう合わせてくれて・・・俺のルールに。」
僕「お前のルールかよ!じゃあわざわざ注意しなくてよかったろ!」
友達「まぁ、一応・・・俺達、友達だろ?」
僕「そこ友達押し付けるなよ・・・。」
DAI「まずは、来月にニューアルバムを発売することになりました!」
観客『おおー!』
友達「おおー!」
僕「いぇ・・・お、おおー!」
DAI「このアルバムから、今、数曲披露したいと思います!」
観客『おおー!』
友達「おおー!」
僕「おおー!」
DAI「まずは、『B'〇が倒せない』です!」
観客『おおー!』
友達「おおー!」
僕「おおー!・・・て待て待て!なんかいろいろと危ない曲のタイトルだな!著作権的にも、道徳的にも危ないだろ!」
友達「どこが?」
僕「『どこが?』じゃないだろう!まず、B'〇って、どう見たってあの超人気アーティストのことだろうし、『~が倒せない』は、あの『チームねこ□ん』の有名な曲のパクリだろ!」
友達「ああ、それなら、ニコ□コ動画にいっぱいあるじゃないか、『~が倒せない』ていうのは。」
僕「あれは、発売とかしてないから、大丈夫なんだよきっと。公に発売したらまずいだろ。」
友達「ほらほら、曲が始まるよ。」
僕「はぁ・・・。」
そして、曲が始まったのだが、イントロから何まで、某有名曲にそっくりだった・・・。
そして曲が終わり・・・。
DAI「次の曲をやる前に、少しトークを挟もうか!」
観客『おおー!』
友達「おおー!」
僕「おおー!・・・さっきから『おおー!』しか言ってないぞ。」
DAI「まずは、メンバー紹介!俺が、ボーカルのDAIですどうぞよろしく!」
観客『DAI!DAI!』
友達「DAI!DAI!」
僕「Die!Die!」
友達「そうそう。そうやって他の観客と一緒に楽しめばいいんだよ。」
僕(こいつは俺が何と言ってるか、声だけでは分からんだろ。さっきの曲を聴いた時点で、作詞作曲をしたこいつを嫌いになったんだよ。)
DAI「そして、こいつがギターのTAKAだ~!TAKA一言何か自己紹介を!」
TAKA「え・・・えっと、まあギターのTAKAです。よろしく。」
観客『TAKA!TAKA!』
友達「TAKA!TAKA!」
僕「あいつ、なんか高校生の新年度自己紹介みたいになってたけど大丈夫か?」
友達「お前、ルールは守れよ!」
僕「・・・・・・TAKA!TAKA!」
DAI「次は、ベースのSYOだ~!」
SYO「どうも、SYOです。今日は精一杯演奏するから、楽しんでいってくれ~!」
観客『SYO!SYO!』
友達「SYO!SYO!」
僕「SYO!SYO!・・・あいつベースものすごく下手って噂だけど大丈夫か?」
友達「そんなわけないだろ!侮辱は許さんぞ!」
僕「い、いや、悪かったよ。あくまで噂だよ。お、俺は信じてないからね。本当だから!」
友達「ベースはなぁ・・・地味だからいいんだよどうでも!」
僕「それは一番マズイだろ!全世界のベーシストが聞いたら激怒すること間違いなしだよ!」
友達「うるせぇ!これは俺の主義主張だ!だれにも侵すことは出来ないん、だぁぁぁ!」
僕「そんな無茶苦茶な主義主張で熱くなるな!まぁ分かったよ。つまりベースが上手いか下手かなんて関係無いんだな、お前にとっては。」
友達「歌が、ボーカルが良ければいいじゃないかそれで。」
僕「アニソン好きな俺が言うことでは無いが、多分それは間違ってるぞ・・・。」
DAI「そして最後は、ドラムのジョンソンだぁ!」
僕「ジョンソン!?まさかの外人!?」
ジョンソン「『BASTERS』のミラクルドラマーのジョンソンだ!よろしく~!」
タカタカタカタカ・・・
観客『ジョンソン!ジョンソン!』
友達「ジョンソン!ジョンソン!」
僕「ジョンソン!ジョンソン!・・・はまぁ別にいいとして、今のドラムプレイすごい悲しかったぞ、大丈夫かあいつ。なんかドラムが微妙なせいで、日本語が上手いのがやたらに目立ってるぞ。さっきの曲でもドラムの音少なかったし。」
友達「いちいちうるさいなぁ。そういう曲なんだよ、あれは。」
僕「だって原曲と思われる『エアーマ□が倒せない』はもっとドラム激しかったよ。」
友達「それとは別の曲だからね、さっきの曲は。とりあえず、ジョンソンのドラムはまぁ上手い方だよ・・・と信じている。」
僕「信じてるだけかい!まぁしかし、俺が唯一知っている、あのアニメのオープニング曲はドラム結構激しかったから、そんなに心配しなくても大丈夫か。」
DAI「さぁ次の曲にいこう!次はアニメ×××のオープニングに使われた、『MY EXCITED HEART』だー!」
観客『いぇーい!』
友達「ついに来たな、お前のお目当ての曲。」
僕「いぇーい!・・・おい、ルールは守れよ。」
友達「うるさいなぁ、あげ足取りしてんじゃねぇよ。」
僕「お前が勝手に設けたルールを、お前が堂々と破ってんじゃねえよ!」
DAI「この曲は、俺達の今までのどの曲よりも難しい、高難易度の曲なので・・・。」
僕「・・・そこまで難しい曲ではないだろと思うんだけど・・・。まぁさっきの『B'□が倒せない』を聞く限り、ギター以外はそんなに上手いわけじゃないみたいだしな。」
DAI「ドラムとベースは、別のスタッフに弾いてもらうぜー!」
観客『いぇーい!』
友達「いぇーい!」
僕「いぇーい!・・・待て待て待て!・・・ええ!?はぁ!?マジで!?え、マジで言ってんのあの人!?あ、ドラムのジョンソンとベースのえ~と、え~と、SYO・・・?が裏に行っちゃったよ!マジでやらないつもりかよ!お前らの曲だろうが!」
友達「そうか、なるほど!」
僕「何を納得したんだぁ!」
友達「いや、今日のライブでは、なにやらサプライズがあるって聞いてたけど、これがそうだったのか!」
僕「サプライズにも程があるだろ!もう超ビックリだよ!I am very very surprised at the newsだよ!『very』が2回もつくぐらいだよ!」
友達「ハハハハハ!オーバー表現だなぁ。」
僕「いやハハハハハじゃないよ!オーバー表現でもないよ!あの裏に引っ込んだ2人、プライドとかは無いわけ!?」
友達「何言ってるんだ?裏に引っ込むのにプライドも何も必要無いだろう。」
僕「自分たちの楽曲を弾かないことに対して言ってんだぁぁぁボケェ!」
DAI「じゃあ始めるぜー!」
観客『おおー!』
友達「おおー!」
僕「スタッフの名前とかも一切言わないのね。あのスタッフ2人がものすごく不憫に見えてきた。本物のメンバーよりも上手くて、ライブに参加しちゃってるのに、紹介とか一切・・・。」
友達「どうでもいいけど、ルールは守れよ。」
僕「お前さっきバリバリ無視してたじゃねーか!てかどうでもよくねぇよ!とても大切なことだよ!あのバンド解散した方がいいんじゃね?」
友達「『BASTERS』が解散?・・・ハハハハハ!バカなこと言うなよ、理由無くして解散なんてあるわけないだろ。」
僕「理由なら今目の前にあるだろ!メンバーの怠慢だよ!」
友達「あ~、もう分かったから、ほら、曲聴こうぜ。」
こうして曲が始まったが、ドラムをやたらと上手に叩くスタッフと、ベースの速弾きがやたらとすごいスタッフについつい目が行ってしまい、ボーカルの声など全く耳に届かなかった・・・・・・。
そしてその後も、「1/10のシビアな感情」だの「ニキビ」だの、パクリとしか考えられない曲の披露が続いた・・・
そして・・・
DAI「みんな、今日はライブに来てくれて本当にありがとう!悲しいけど、次が最後の曲になるぜー!」
観客「キェーーー!」
友達「キェーーー!」
僕「キ、キェーーー!・・・なんかさっきから皆さん変な叫び声をあげてるけど大丈夫か?」
友達「これは定番なんだよ。終盤は『キェーーー!』で統一するんだ。」
僕「いろいろとよく分からないライブだな、おい。」
DAI「最後は、いつものあの曲でお別れしたいと思うぜー!」
僕「いつもの曲?」
友達「お前も絶対知ってるはずだ。」
僕「僕も・・・?僕は『MY EXCITED HEART』以外は知らないんだけど・・・。」
DAY「では、みんなで歌いましょう・・・。『サ〇イ!』」
観客「キェーーー!」
友達「キェーーー!」
僕「キェーーー!・・・じゃなくて、『サ〇イ』!?何故に!?今24時間うんたらでもやってるのか!?そんでもってゴール間近なのか!?てかいつも号泣してる徳□さんがいないぞ!?大丈夫なのか!?」
友達「しっかりしろ!これは24時間うんたらではないぞ!ただのライブだ!」
僕「ただのライブでなんで『サ〇イ』やるんだよ!自分達の曲で締めろよ!なんかちょっと名残惜しくなっちゃうだろ!」
友達「まぁそれが狙いだから・・・。」
僕「・・・ハッ!?そうか、そんな狡猾な罠が・・・。とかじゃなくて、とりあえず他人の、しかも大大大先輩の曲を歌うってどうよ!?そんなんでいいのか!?今日もう20回くらい感じたけどやつらにはプライドが無いのか!?」
友達「いいじゃないか、感動的なラストで。」
僕「感動的過ぎるよ!でも『サ〇イ』が流れてるのにランナーが帰ってこないと、すごく残念な気持ちにもなるよ!『ああ、今年はダメだったんだなぁ。』みたいな!」
友達「何言ってるんだい?最初からランナーなんていないぜ。」
僕「しかし『サ〇イ』にランナーはつきものだろ!・・・あ、ついに『サ〇イ』流れ始めたぞ。てか、あいつら弾いてねぇ!ただ単に流してるだけなのか!?歌ってすらねぇぞ!なんか呑気に手振ってるぞ!あ、ついに全員裏に引き上げ始めた!マジで終わらせる気かよ!」
友達「長々と説明ご苦労様。」
僕「いや別にいたわってくれなくていいからね!・・・あ、全員引き上げた。マジで終わりかい。嫌~な終わり方だったな、おい。」
友達「・・・フフフフフ・・・。」
僕「何が可笑しい!」
友達「いや失敬。・・・まさか本当にあれで終わりだと思ってるのかい?」
僕「ッ!?どういうことだ!?」
友達「君にはこの声援が聞こえないのかい?」
観客『・・・コール、アンコール!アンコール!!アンコール!!!』
僕「な・・・なんだと!?」
友達「ライブにアンコールはつきものさ!・・・ほら、メンバー戻ってきたよ。」
DAI「・・・みんな、アンコールありがとう!最後にもう1曲だけ、アンコールに答えてやっちゃうか!」
観客『キェーーー!』
友達「キェーーー!」
僕「ケーーー!」
友達「・・・『ケーーー!』じゃなくて『キェーーー!』だぞ。疲れてきたか?」
僕「よく聞き取れたなおい!」
DAI「じゃあ本当の本当に最後の曲は、これだー!」
・・・・・・♪桜~吹雪の~♪
僕「結局サ〇イかい!」
完
この作品は、フィクションであり、実在の人物、団体とは何も関係ありません。もしかしたら本当に「BASTERS」というバンドがあるかもしれませんが、何もその方達と関係はありません。また、その方達に心から謝罪したいと思います。
・・・今度こそ、本当に完
「大人気小説家、CAINの期待の新作、堂々登場!」・・・なんていつかは広告されたいなーなどとほざいている今日この頃です。また凡ミスなどありましたら、コメントを宜しくお願いします。今作で、短編ギャグを終りとして、また別のジャンルに手を伸ばそうかと思います。応援してくだされば嬉しいです。