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太陽なき世界のアストロ  作者: 夕凪


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7/8

作戦決行後



 男は、二刀流を構えたままだった。一切の隙は無く、堂々と立っている。


「この野郎!よくもアストロを!!」


 オリオンが攻撃を畳みかける。男は巨体の割に、機敏な動きで避けていく。オリオンの攻撃が当たらない。


「逃げるなぁぁ!!」

「ふむ…動きが手に取るようにわかる。お前は大した事はなさそうだ。」


 男はレーザー刀でオリオンを斬る。オリオンの胸に十字の傷が残るが、バトルスーツを貫通してはいなかった。


「む…意外と厚いな。重量もそれなりにあると見た。その重量でその動き…見事。」

「こいつ…!!アストロ!同時攻撃だ!!」


 アストロが後方からNoctisを放つ。オリオンが近接から攻撃を畳みかける。しかし、男はアストロの攻撃を避け、レーザー刀で弾く。オリオンの攻撃を受け流し、再び斬る。


「…連携はそこそこ取れている。だが、このブシドーには通用しない。」

「…ブシドー、だと?」


 ポラリスがそう呟いた。その声は、信じられないといった様子だった。アストロがポラリスに聞き返す。


「ポラリス、何か知っているのか。」

「あぁ…そいつはDead Skyの戦闘隊長だ!剣人(ソードマン)と呼ばれている、Dead Skyの幹部だ!!」


 ポラリスの口から告げられる、男の正体。男の正体はDead Sky戦闘隊長 ブシドー。またの名を剣人(ソードマン)。Dead Skyの幹部だ。


「こいつがDead Skyの幹部だと?」

「戦闘中に通信とは、余裕があるな!!」


 ブシドーはレーザー刀の刃を飛ばす。赤く輝く刃が無数に放たれ、アストロとオリオンは避けていく。ブシドーの猛攻に、近づくことさえできない。


「Noah Reactor製はすぐに熱くなる…扱いが難しい。」


 ブシドーの猛攻が一時的に止まる。この隙を逃さぬように、アストロとオリオンが攻撃をする。ブシドーはレーザー刀をしまい、徒手格闘に切り替えた。


「ハハハハハ!!弱い弱い!!どうした!?」


 ブシドーはオリオンを蹴り飛ばす。かなりの重量があるオリオンが、いとも容易く飛ばされてしまった。


「オリオン!!」

「他人の心配をしている場合か!!目の男!!!」


 ブシドーはアストロを殴り飛ばした。アストロは成す術もなく飛ばされた。この時、二人の脳裏をよぎるのは、敗北と死だった。アストロとオリオンは目を合わせる。


「オリオン、一度退く。トラックに乗り込め!!」

「了解だ!」


 アストロがNoctisを放つ。ブシドーは再びレーザー刀を構え、アストロの攻撃を弾いていく。


「二度も三度も同じ手は通用せんぞ!これだから弱者はつまらない!!」

「あぁ、そうだろうな!狙いはそこではない!!」


 その時、オリオンがトラックをブシドーに向かって走らせる。流石のブシドーもこれにはかなわず、すぐに避ける。ブシドーの態勢が一瞬崩れる。この隙に、アストロももう一台のトラックに乗り込み、そのまま撤収する。


「ハハハハハ!見事!敵ながら天晴れ!!今のは良かったぞ!!!」


 ブシドーは刀をしまい、仁王立ちで声高らかに笑っている。追ってくる気配はない。ブシドーは、わざと逃がしたように見えた。


「クソ…やられたね。」

「あぁ…あいつは危険だ。想定よりも、Dead SKyは手強いかもしれない。」


 ポラリスが苦い顔をして呟いた。しかし、それでもトラック二台分のルミナイトを確保することができた。これで半年以上は持つだろう。


 ◇◇◇


 アジトに到着し、全員でルミナイトを運び込んだ。トラックは位置情報が漏れることを恐れ、カペラとアルタイルが遠くへ処分しにいった。


 ヴァルカンは二人のバトルスーツの修理を行っている。今回はかなりの損傷らしく、機嫌が悪い。恐怖から、誰もヴァルカンに声をかけることができない。


 残ったメンバーは映像を見ていた。空中から撮影した、ブシドーとの戦いだ。ブシドーの動きを、細かく分析していた。


「…凄まじいな。こちらの攻撃が一切通用していない。二人がかりで全く歯が立たないとは。」


 ポラリスは真剣な表情で映像を確認している。アストロとオリオンも黙って見ている。自分たちの戦闘技術が全く歯が立たなかったのは、初めての経験だった。


「Dead Skyにこのような男がいたとは。これまで大きな活躍がなかったのが信じられないな。」

「…俺の目が、一切通用しなかった。」


 アストロの感想は、その一言だった。これまで、どのような攻撃も自身の目で回避することができていた。機関銃から放たれる大量の弾丸、飛んでくる無数のレーザー刃、相手のパンチやキック。


 だが、今回のように全く見えずに斬られたのは初めての経験だった。それほどまでに技術の差があった。アストロは自身の傷を見つめる。


「おそらく、これまでDead Skyが勢力拡大してきたのは、この男の実力も関わっているのだろう。」

「…見つけた、こいつだ。」


 レイヴンがパソコンでブシドーの情報を発見した。その場の全員が、パソコンの画面を見る。


「…Dead Sky戦闘隊長【剣人(ソードマン)】ブシドー。二刀流の剣士だな。出身は不明。ただ、五年前に初めて目撃情報があるな。」

「Dead Skyが勢力拡大を始めた時期に近いな…この男はやはり奴らの主戦力だろう。」

「…そう考えるのが妥当だろうな。」

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