二次試験 当日
二次試験当日。
2月の空は、やけに澄んでいた。
大学内を歩くのはオープンキャンパスぶりだった。
(あれからもう半年もたったんだな。)
教室に入る。
席に着く。
机の高さ、椅子の硬さ、全部が、妙に引っかかる。
(落ち着け。自分。)
優希は、目を閉じる。
水泳のスタート前と同じ。呼吸を、深く。
試験開始。
英語。
(しっかり読めればなんとか。)
(よし。手応えはいい)
国語。
(私たちは日本人だもの。いける。)
数学。
最初の問題を見た瞬間、少しだけ、心が軽くなった。
(解ける)
難しい。でも、見たことのある“難しさ”。
途中で手が止まりそうになるたび、自分に言い聞かせる。
書けるところを、丁寧に。
理科。
思考力を試される問題。
(焦るな)
一つずつ、根拠を積み上げる。
時間終了。
ペンを置いた瞬間、 視界が少し揺れた。
(出し切った)
結果はまだ分からない。
でも、逃げなかった。手を抜かなかった。
それだけは、確かだった。
外に出ると、冷たい風が頬に当たる。
(明日は面接。今日はしっかり寝よう。)
翌日。
再び私は大学を訪れた。
面接なんて筆記試験に比べたらマシだ、と思っていたが違った。
その時が近づくにつれ心臓の音が全身に鳴り響いていた。
「次の方どうぞ。」
私の番が来た。今まで練習してきたことをすればいい。思っていることを伝えればいい。
面接のことはあまり覚えていない。だけど、言いたいことは伝えられた。
あとは結果を待つのみ。
(最後まで頑張った。自分。)
スマホに電源を入れるとたくさんの人から応援と労いのメッセージが届いていた。
(家に帰ったらじっくり読んで返信しよ。何しようかな。でもやっぱり、まずは寝たいなー)
2月の終わりはまだまだ寒いです。
初めまして。お読みいただきありがとうございます♪
白瀬翠と申します。
水泳部を舞台とした健全なストーリーが少ないと感じたので今回このような作品を執筆させていただきました。
皆様に楽しんでいただけると幸いです。
また、誤字・脱字、不適切な表現等がありましたらコメントで教えていただけると嬉しいです。
その他なんでもお待ちしております。
この作品が日々努力するあなたの背中をそっと押せるような一作となりますように。




