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ドジっ子女神と借金だらけの王国へ  作者: マーたん


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十章 ――神は救われるか、人は試されるか(神奪還編)――

Those who save God,


I'm not necessarily a believer.


Those who did not receive their prayers.


Those who were not chosen.


In a corner of the temple,


The one who only recorded the miracle.


What is depicted in this chapter is,


People who were outside the faith,


It's the moment to reach out to God's cage.


Not a miracle,


With wisdom.


Only those who couldn't believe,


There is a cage that can be broken.

十章 ――神は救われるか、人は試されるか(神奪還編)――


Ⅴ.神を檻から解き放つ者


《神檻》の前に立ったのは、

剣を持たぬ男だった。


鎧もない。

魔法の気配もない。


ただ、古びた外套と、

革袋に詰め込んだ紙束だけを抱えている。


かつて――

神殿の書庫番だった男。


名を、エルグと言った。


彼は祈れなかった。

正確には、祈りの声が神に届かなかった。


儀式の才能もなく、

神託を受けたこともない。


巫女たちが選ばれ、

祝福され、

奇跡を語る傍らで、


彼は黙って書を整理していた。


神に選ばれなかった人間。


それが、彼の人生だった。


「……ここか」


檻の前に立つと、

空気が変わる。


胸の奥が締め付けられるような感覚。

足がすくむ。


神狩り一族が仕掛けた《神檻》は、

神だけでなく、

人にも恐怖を刻む構造をしていた。


近づくだけで、

「触れてはならない」という感情が湧き上がる。


だがエルグは、

一歩、踏み出した。


「神を縛っているのは、力じゃない」


背後で、誰かが息を呑む。


「……恐怖だ」


彼の声は震えていた。

だが、逃げなかった。


「神を恐れ、

神に選ばれなかった者ほど、

この檻の仕組みが分かる」


彼は革袋から紙束を取り出す。


それは祈祷書ではない。

呪文でもない。


設計図だった。


神殿の古文書。

失敗した儀式の記録。

廃棄された神術理論。


神狩り一族が使った技は、

神殿側がかつて「危険すぎる」と封印した知識の延長線上にあった。


「神性を削ぐ紋様は、

信仰の裏返しだ」


エルグは、壁に刻まれた紋様を指でなぞる。


「“神は恐ろしい存在だ”

“触れれば罰が下る”

その思い込みを、

構造として固定している」


彼は深く息を吸った。


「だから――

逆にすればいい」


小さな刃で、

紋様の一部を削る。


祈りではない。

血でもない。


論理だった。


「神は、恐怖の対象ではない」


「裁く存在でも、支配する存在でもない」


「ただ――

人より少し先に、世界を見ている存在だ」


削られた紋様が、

音もなく崩れ始める。


光は、まだ出ない。


だが、

檻の“意味”が、壊れていく。


《神檻》は、

神力に耐えるよう作られていた。


だが――

人の理解には耐えられなかった。


壁がひび割れ、

空気が流れ込む。


その瞬間。


光が、溢れた。


それは眩しい奇跡ではない。

温かい、朝の光だった。


檻の内側で、

アステリアは、目を見開いた。


祈りでもない。

命令でもない。


誰かが、自分を理解した。


その感覚が、

胸いっぱいに広がる。


(……あ)


初めてだった。


助けた、のではない。

導いた、のでもない。


救われたと、感じたのは。


「……ありがとう」


声は、震えていた。


神としてではなく、

ただ一人の存在として。


エルグは、

視線を逸らしながら答えた。


「礼を言われる筋合いはないです」


「あなたは、

選ばれなかった神ですから」


檻は、完全に崩れ落ちた。


奇跡は、起きていない。


だが――

確かに、神は解き放たれた。


それを成したのは、

剣でも、祈りでも、

神の力でもなかった。


信じられなかった者の知恵だった。


夜明けは、すぐそこまで来ていた。

The divine cage is,


It was not a vessel that sealed the power of God.


People's fear and


It was a prison built by a misunderstanding of God.


It was who broke it,


The one who was the farthest from God.


The man who couldn't pray,


I saved God.


At this moment,


The relationship between God and man is,


There will be no up and down or control.


God becomes a protected existence,


People have become a choice.

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