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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

勝ちヒロインなんて楽しくない!!

勝ちヒロイン

それは、女の子であれば誰もが憧れる地位。恋愛レースにおいて、勝利を収めた女の子だけが名乗ることが許される。


私は、そんな勝ちヒロインだ




けど、




ちっとも楽しくなんかないよ!?毎日彼氏に可愛いって言ってもらえるように朝早く起きてメイクして、彼氏の前では疲れていようが何しようが常に笑顔でいなければならない、彼氏が遊びたいと言えば、例え友達と遊ぶ予定が入っていてもそっちを優先。自由がない。本当に。拷問。それ以外の何物でもない


正直、辛い。今すぐに、こんな苦痛から解放されたい




別れよう。もう、疲れた



決心した私は、いつも彼氏と行くフードコートで、別れを告げた。彼氏は当然驚いたが、何とか納得してもらい自由の身となった。楽だ。すごくすごく



どうして恋なんてしたんだろう。一人の方が何百倍も楽なのに。そんな風に思った



そして自由を謳歌していたある日のこと、私はとある人物に呼び出された。その人物とは元彼の幼なじみ。言わなくても分かるだろうけど所謂負けヒロインにあたる子だね。その子も彼のことが好きだったから。もしかして、私と別れたことで付き合えたからそのお礼かしら?そんな丁寧に言わなくてもいいのに


私はウキウキしながら向かった。しかしそこに居たのは




怒りに満ちた顔をしたその子だった。私は来てまず殴られた。理解出来なかった。私が別れたから泥棒猫が居なくなってハッピーじゃなかったの?なんで殴られなきゃいけないの...


私はその子に訊ねた。そこでとんでもない事実を知ってしまった





元彼、病んで廃人になっちゃったらしい


そんな、これ、私のせい?でも、でも...私だって辛くて


そんな私の言い分を無視するようにその子は私のことを何度も何度も何度も殴る。痛い、もうやめて...



ああ、そうか



私、元彼のことが好きだったんじゃなくて





恋をしてる自分が好きだっただけなんだ





ああ、なんでこうなる前に気づけなかったのかな。もっと早く気づけてれば、本当に元彼のことが好きなその子は元彼と付き合えたし、誰も不幸にならなかったかもしれなかったのに...勝ちヒロインにさえならなければ.....


やり直したい


そう思うと同時に、私の意識は暗闇の中へと消え去った。

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