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夕闇

作者: 豊田直輝

風の綻びが胸の傷を広げていく

心の痛みは身体の痛みへと変わり

何もかもが苦しみの世界へと現出される

人々の幸せな声は

私の耳にはもう入らない

憧れていた夢物語は

音を立てて過去のいつかに崩れていった

苦しみの中で生きていこう

何処を見渡しても

私には苦しみにしか映らない

それはまるで夢を見ているかのようで

辛辣な日々が夢の中で私を痛めつける

心は捨ててしまおう

持っていても何もいい事なんてないんだ

この世界は

私の中で廃墟となって夕闇の世界に

足を踏み入れる

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