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 国王陛下との謁見も引き続き応接室で行う。

 怠さからも解放され、元気を取り戻せた。


「大丈夫なのかソフィーナよ? 王宮の医師に診てもらっていたのだろう?」

「はい。一時はどうなるかと思いましたが、無事に解決しました」

「ん? どういうことだ? 病気ではなくなにかあったのか?」

「陛下。その件で大きな問題が……」

「どうしたのだ?」


 残っていたセバル侯爵様が先ほどの状況を説明をした。

 国王陛下は信じられないと言った表情で驚いている。


「ば……ばかな……。あのデズム子爵の息子ブルクシアが呪いの魔法を……⁉︎」

「ほぼ間違いないかと……」

「なんということだ……。将来の有望な魔導士になると見込み、すでに男爵へ叙爵する話をしていたところだぞ」


 国王陛下は、その場で崩れ落ち、しゃがみ込んでしまった。


「では、ソフィーナは魔力を失ってしまったのか?」

「それは……」


 セバル侯爵様が、マズいと思って言い淀んだ。

 だが、もうこうなってしまったら隠していても仕方がない。

 私が白状することにした。


「ほんの少し魔力を失ってしまいましたが、ブルクシア様の魔力が尽きたようで呪いから解放されました」

「な⁉︎ いったいどういうことだ? ブルクシアはソフィーナに魔力を奪う呪いをかけたのだろう?」

「私とブルクシア様は全くの他人のようです。もちろん、モンブラー子爵家の人たちとは血の繋がらない全くの他人ということになります」

「ん? んん⁉︎」


 今度はレオルド様が、商品化させる測定用紙の説明した。

 同時に、私が測定用紙で鑑定したところ、腹違いで生まれた義姉様だと思っていたヴィーネとは全くの他人だということが判明。

 唯一残った可能性としては、ヴィーネがデズム子爵と妻ミアとの間に生まれていない場合だ。だが、溺愛しているようだし、顔もところどころ面影で似ているところがある。

 まず間違いはないだろう。

 これで呪いをかけてきたブルクシアが魔力切れで呪いを強制解除されて魔力を失っていればより確実なものになる。

 このことをレオルド様が丁寧に説明した。


「なるほど……。全ての辻褄が合うか。すぐにデズム子爵の家を徹底的に調べるよう、諜報員に伝えよ!」

「国の最高機関の諜報員を使うのですか」

 セバル侯爵がぴくりと反応する。


「デズム子爵は治安維持部隊の総括をしているからな。それに、最近良くない話も聞く。なによりもソフィーナがなに者で、本当は誰の子なのかも調べたい。ソフィーナも、本当の両親を見つけたくはないか?」

「はい、可能であれば。レオルド様とも話し合って、私のお父様を探すことになっています」

「私も協力しよう。魔力100万近くの者が我が国の貴族にいてくれたこと、心より感謝したい。同時にレオルドとソフィーナは次の叙爵式でそれぞれ伯爵となってもらう」

「「え⁉︎」」

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