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「あら、いらっしゃいまた無理やり連れてきたのかい、うちの子が迷惑かけちゃったみたいで済まないねぇ」
「ちょうど宿を探していたので大丈夫ですよ」
手を引かれ宿につくと気のよさそうなおばちゃんが話しかけてきた。
「一部屋お願いできますか、二泊したいのですが」
「じゃあ銀貨6枚だね、夕食はどうする?部屋でとるかい」
「では部屋までお願いします。」
「わかったよ、朝と夜の二回部屋に食事を運ぶからねあと部屋は二回の一番奥の部屋だよ
外出するときは一声かけてね」
「ありがとうございます」
宿代を払い二階にある部屋に向かう
部屋はあまり広くはなくベッドと一人用の机一つあるだけの簡素なものだった
(明日は露店でもまわろうかな)
何をしようか考えているうちに眠りについた。
「今日も仕事しなきゃならないのか~、ん?ここはそっか仕事がいやで逃げてきたんだっけ
そういえば夕食を運んでもらうよう言ってたんだけど」
周りを見渡し手見ると机にパンとスープが置いてあった。
(やっぱり冷めてるよねぇ、外はまだ薄暗いから朝食はまだのはずだしこれが昨日の夕食みたいだね。残すのは申し訳ないし食べておこうかな)
昨日の夕食も食べ終わりすることもなく今日何をしようか考えているうちに外は明るくなってきていた。
バン「父様おっはようございまーす」
突然ドアが開きリズがこちらに向かって勢いよく飛び込んできた。
「リズもうちょっと静かに入れないのか」
「あれ驚かないの?」
「わーびっくりしたなー」
「すっごい棒読み」
「そんなことより何しに来たの」
「え、来ないほうがよかった、私のこと嫌いになったんだね、ぐすん」
部屋の隅でウソ泣きをし始める「そうだよね私なんていらない子だよね」
こっちをチラチラ見ながらそんなことを言い出した。
(このまま何も言わずにいるともっとめんどくさいこと言いだすだろうな)
「リズはいらない子じゃないから、観光するんでしょ行くよ」
「そうだよね、私いらない子じゃないよね。知ってたけどね私が必要な存在だってね」
「どっちにしろめんどくさい反応なぁ」
「本音漏れてるよ」
「冗談だよ、だからその握りしめたこぶしを下ろそうか」
笑顔でこちらに詰め寄ってくる
「あー、そろそろ露店が開くだろうから見て回ろうよ」
「今日は見逃してあげますが次はないですからね」
一階に下りおばちゃんに外出すると伝え宿を出た。