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廃人ゲーマーはなぜ神をぶん殴ったのか  作者: 執行猶予
第一章 途轍もない努力?神に貰った力?いえ、裏技です。
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第17話 最強の幼女

なんと約3年ぶりの更新となってしまいました


これでも頑張ろうとは思ってた


気付いたら3年たってた

『【探索LvMax】により敵対生命体を察知しました』


 ラミを送り出して、小1時間。【探索】スキルから通知がきた。敵対意思のあるやつらが4人ほどこちらに向かっているようだ。

 万が一を考えて、【探索】内の【千里眼】を使いラミを見ていたのだが、あいつはしぶとく死にそうもない。他の冒険者とかも手伝ってくれてるからどんどん敵の数が減っていく。

 俺が一切教えていない、というか教えられない技術も使ってるから、これがエルの特訓の成果だと思うと少しゾッとする。


 あいつ魔法使いなのに剣扱うのめちゃくちゃ上手いぞ?剣渡したの俺だけど…


 コンコン


 ノック音が部屋のドアから聞こえた。エルとモナはここにはいない。何かあった時用に遠距離からのラミの援護を頼んであるからな。今いるのは俺の膝枕で寝ているテスだけだ。幼女尊い。

 いやそんなこと言っている場合じゃない。敵対反応はドアの前を指している。あれ?暗殺者とかじゃなかったの?めっちゃ律儀じゃん。


 だが、テスをどかしてからドアの方に向かうと同時に、窓から男が3人入ってきた。やっぱ暗殺かよ。


「死ねぇ!!」


 俺に向かって短剣を振りかぶる2人。後ろでニヤつきながら魔法を放つ1人。それが俺の背中ギリギリまで迫ったところでーーー


「お前ら暗殺者向いてないよな。なんで声出して襲って来るんだよ」


 消えた。少なくとも、彼らにはそう見えたであろう。


「「「は?」」」


 魔法と短剣は俺に当たったはずなのに、消えてしまった。正確には俺の影が喰ったんだけど。

 魔法は影の権能である魔力吸収でそのまま食べた。短剣に関しては影で勢いを止めてからインベントリにしまった。ゲームみたいなアイテムに所有権とかないから、奪ったりできるか試してみました。理由はかっこいいから…


「な、何しやがったてめえ!!」


「ええと…食事?」


「は?ふざけてんじゃねえよ!!殺すぞ!!」


 殺しにきてたじゃん君ら。


「テスがやってもいーい?」


 いつの間にか起きていたテスがこちらにテクテクと寄ってきて、おもちゃを欲しがるようにおねだりしてきた。


「ああ、いいぞ。けど殺しちゃだめだからな」


「はーい!」


 俺たちがほのぼのとした話を───内容は全くほのぼのしていないが───している間にノックしてたやつが針金のようなもので鍵を開けて入ってきた。ピッキングとかあるのかよ。


 Name:リミニ

 Race:人族

 State:良

 Title:(《業を背負う者》カルマ値が-1000以上のものに与えられる称号)

 Job:上級剣士

 Lv54

 HP:448/448

 MP:112/125

 AT:304

 DF:243

 SP:259

 TE:228

 Skill:

 種族【神々の愛】獲得経験値10%上昇

 通常【剣術Lv8】【身体強化Lv4】【気配察知Lv2】(【盗術Lv5】【隠蔽Lv2】)

 専用【ソードアーツVI】剣を扱う武技を使用できる


 扉側のやつ──リミニか。なかなかのステータスだな。ラミよりも強いじゃないか。しかも裏ステータスのカルマ値が-1000になるほど犯罪犯しまくってるとは相当だ。


「リ、リミニさん!!!!」


窓際の1人がリミニに向かって畏敬の念のこもった眼差しを送る。


「お前ら、こんなやつも満足に殺れないのか」


「違うんすよ!こいつよくわかんねえ妖術使ってやがって!!」


別の1人が弁解するように俺に指を指す。人に指を指しちゃいけません!!!!


「妖術?ふん。まあいい。俺に任せろ」


「「「リミニさん!!!!」」」


感動したようにリミニを見つめる3人衆。

───何見せられんてんのこれ…


「では…死ね。【三本爪】!」


話が済んだようで、ようやくリミニは剣を振りかぶり襲いかかってきた。確かに自信があるのも頷ける、洗練された動きだ。けど、喧嘩売る相手を間違えてるよな。


「テス」


「うんっ!【血蝶】!」


 テスが両手を大きく広げスキルを唱えると、どこからともなく赤い蝶がひらひらと舞った。たったそれだけで4人全員が目から力を失い、武器を落とした。

【血蝶】。俺が持つ【影血之主(シャドウブラッド)】の元になる【血之支配(ブラッドロード)】の下位スキルの1つだ。ヴァンパイア専用のそのスキルは、蝶の出す鱗粉に触れた自身のレベル半分未満の生者を洗脳状態にするという効果がある。テスのレベルはもちろん999。レベル497までボコボコだな。


「できたっ!!」


 満面の笑みで花を咲かせる彼女の後ろには、ズルズルと起き上がる洗脳済みの暗殺者たち。ホラーじゃん。


「偉いなあテスは」


頭を撫でてやるとテスは「えへへ」と顔をふにゃりと笑みをこぼした。その瞬間、【探索】から嫌な通知が届いた。


「カイト様、この子達どーする?」


「そーだな…別にどうでもいい奴らだし適当に情報抜いたら自首でもさせといてくれ」


言いながら俺はコートを羽織る。


「わかった!カイト様どこか行くの?」


「ああ、ちょっとラミのとこにな」


もしかしたら、まずいことになったかもしれない。フィルの言ってた不届き者って…あいつのことなのかよ。

今後はちょくちょく20時に更新します

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