第二十七章 紗弥の気持ち
あなたにとって一週間は短いですか?
それとも長いですか?
僕にとって一週間は短かったようです。
気づけばもう白崎とのお別れまで三日となっていた。
お別れと決まったわけではないけど。
でも、どうしたらいいのかが分からなくて、行動出来ない。
そして、今日も俺は一人教室に残って考えていた。
もう日課になってきている。
絶賛、考え中の俺に声を掛けてきたやつがいる。
「ねぇ、主馬。何であれから声を掛けてこないの?」
そう、声を掛けてきたのは俺の一言で気まずくなった人物、紗弥だった。
「恥ずかしかったから」
「情けないわね。別に気にしてないし。むしろ嬉しかった」
「えっ?今何て言った?」
「何でもないっ。そんなことよりも、白崎さんパリに行っちゃうんじゃないの?止めないの?」
「止めると言っても、どうしたらいいのか分からない」
「へぇー、なら別れるんだ、白崎さんと。主馬は悲しくなるかもしれないけど、私は嬉しくなるかも。
ねぇ、主馬。白崎さんと別れるなら私と付き合ってよ」
紗弥はそれを言うと、教室を飛び出していった。
俺は、ただただ立ち尽くしているだけだった。
はいどうも、漆黒の帝王です。
今回も読んでいただきありがとうございます!




