第二十五章 別れ
俺は、今日白崎と昼休みに一緒に弁当を食べる約束をしている。
待ち合わせ場所は、中庭にあるベンチだ。
俺はもう中庭に来ている。
もうすぐ白崎も来るはずだ。
そうすると、白崎がこっちに向かって走っている。
あっ、誰かとぶつかった。
俺も白崎の方に駆け寄ったが、もう解決出来ていた。
ん?何か落ちている。
俺はそれを拾い、表紙を見てみた。
拾ったそれは、パリ行きの航空券だった。
そして、航空券の裏を見てみると白崎の名前だった。
えっ?どういうことだ?
俺が持っている航空券に白崎も気づいたらしく、引ったくってきた。
「おい、白崎。それ何だよ」
「パリ行きの航空券よ。見たら分かるでしょ」
「そんなことを聞いているんじゃない。なぜ、お前がパリに行くんだよ。旅行か?いつ帰ってくるんだ?」
「旅行なんかじゃないわ。これは、シェフになるための修業しに行くのよ。そうね、最低でも三年は帰ってこれないわ」
「何でだよ、白崎。何でそんな平気な顔してるんだよ。俺と離れるのは悲しくないのか?俺は白崎と離れるのは悲しい。ついこの間仲直りしたばっかりじゃないか」
「平気なわけないじゃない。私だって辛い。でも、夢を叶えるには行くしかないの」
「そうか、もういい。こんなことになるんだったら、仲直りしなかったほうが良かったじゃないか。俺は、お前の夢を応援出来ない」
俺はその場から走って逃げた。
はいどうも、漆黒の帝王です。
今回も読んでくださりありがとうございます!




