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第二十一章 白崎の家

 俺は、今白崎のことしか考えていない。


俺は何か白崎に無意識に悪いことをしてしまったのだろうか?

それなら、謝らないといけない。


そんなことを考えていると白崎の家に着いてしまった。

ピンポンを押す手が震えている。

十分くらい心を落ち着かせた後、やっと押せた。

でも、このままピンポンダッシュをして逃げたい。


しばらくしてから白崎が出てきた。

ちょっと不機嫌そうで怖い。

いきなり押し掛けて来たからだろうか?


「よう、白崎。俺は白崎とちゃんと話がしたい」


「ええ、いいわ。上がって誰も居ないから」

「おじゃましまーすっ」


そして、俺は白崎に案内されるままやって来たこの部屋は白崎の部屋だった。

とてもいい匂いがする。

とても片付いていて広く感じ。


「え~と、何で白崎は俺と別れたいんだ?」

「だってあなたは私のことなんて好きじゃないでしょ。あなたが私に告白したのは冗談なんでしょ。最初から気づいていたんだから」

「なら何で俺と付き合うことにしたんだよ」

「そ、それはあなたのことが好きだからに決まってるじゃない。でももう付き合えない。一週間前夏姫が私達の前に現れた時分かったの。だって二人とも悲しそうな顔してるんだもん」

「すまん白崎。最初は冗談で告白したけど、今はもう違う。俺は今白崎のことが本当に好きだ」

「あなたの気持ちは分かったわ。もう帰って」


白崎はこっちを見ずに言った。


そして、俺は帰ることにした。


白崎はお見送りにも来なかった。


そして、俺は白崎の家を出て歩き始めた。

遠くの方でドアが閉まる音がした。


はいどうも、漆黒の帝王です。

今回も読んでくださりありがとうございます!

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