表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶対守護者の学園生活記  作者: 若鷺(わかさぎ)
第6章 学園~夏休み編~
75/169

男同士の語り合い

最近、評価とブックマーク、さらには感想も増えてきて励みになっております。感謝です。

 マルクとシェリーちゃんが我が家に来た夜のこと。俺はマルクと二人で客間にいた。

 シェリーちゃんの闇を見てからはあっという間に時間が過ぎた。お客さんとはいえ、知り合いであるため特に接待などをするわけではなく、いつも通りのんびりしていた。

 マルクとシェリーちゃんは屋敷の中を歩き回り、カレンとミーナの作ったご飯に舌鼓を打ち、大浴場で癒された。そのせいか俺達もここに住みたいと言い出すほどだった。

 そして寝るだけとなり、自室へ戻ろうとした俺はマルクに呼び止められた。

 なんでもシェリーちゃんがお姉さんたちと女子会してくると言ってどこかに行ってしまい、しばらく待っても戻って来ず、暇になったから話でもしないかとのこと。

 女子会? そんなのやってたのか……


 そんなわけでマルクと二人で客間に来たってわけだ。

 まあ男だけの空間で話すことなんか決まってるわけで。


「……レオン。夜の話をしよう」

「……しょうがないな」


 いかにも今から大事な話をするかのような雰囲気を出す俺達。まあ内容はしょうもないものだが。


「ぶっちゃけ、もう辛いんだが。十歳に手を出すわけにもいかないし、どうすればいいんだよ」

「そりゃそうだよな」


 逆に手を出してたらマルクと絶交していただろう。そうか、マルクも俺と同じような悩みを抱えていたか……


「俺もそうなんだ。まだ成人してないのに責任取るのは厳しいからなぁ」


 まだ就職をしておらず、今の稼ぎとしては冒険者ギルドと王様から貰った屋敷を貰った時に一緒に渡された報酬金だ。今の生活を続けるならこれでも充分やっていけるだろうが、家族が増えるようであれば厳しいであろう。

 ………なんでまだ入学したての学生である俺がこんな将来設計してるんだろう。いや、複数の嫁を持つ者としてしっかり考えないといけないことではあるが。

 それにこれだと俺が盛りのついた猿みたいではないか。そりゃしたくないわけではないが、相手の気持ちが何よりも優先だ。無理矢理なんていけない。


「お前も辛いんだな……しかも同じとこに住んでいて、生殺し状態じゃねぇか……」

「分かってくれるか!」


 俺はガシッとマルクの両肩を掴む。


「ああ同士よ! こうなったら行くしかないな! 桃源郷へ!」

「桃源郷?」

「綺麗な女性たちが一夜限りの素敵な夢を見させてくれる場所だ」


 それってつまり……そういうことをする場所だよな。


「でもそれは彼女たちを裏切ることに……」

「俺だってシェリーを裏切りたくはない。だが抑えきれなくなって襲ってしまうことになるのはもっと駄目だとは思わないか?」

「そ、それは……」


 その通り、なのか? たしかにこの前にミーナを思わず怒鳴りつけてしまったし、結構重大な問題なのではないか?

 行くべきか? 俺は行くべきなのか?


「ほら、お試しで行くのもアリなんだぞ? 行ったからって最後までしなくてもいいわけだしな?」


 悩んでいる俺に、マルクが誘惑をしてくる。

 ………よし、決めた。


(おとこ)レオン! 行きます!」


 気分は出撃するパイロット気分だ。俺は一足先に大人になるんだ……!


 俺とマルクは雄叫びを上げる。これからの戦いに向けて士気を高めるために。

 そして俺達は客間を出たが


「何処に行こうというのかしら、レオン?」

「………マー君?」


 そこには、般若(カレン)阿修羅(シェリーちゃん)が待ち構えていた。



お読みいただきありがとうございました。


馬鹿な男達をテーマに書いてみました。はっちゃける二人を書いてみたかったんです。

次回の更新は今夜を予定しています。

内容としては第4回目のアレです。


筆者のモチベーション向上につながりますので、よろしければ是非ブックマークや評価をお願いします。感想もお待ちしております。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ