表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶対守護者の学園生活記  作者: 若鷺(わかさぎ)
第4章 学園~日常編~
27/169

授業初日 座学

この作品の魔法と魔力の設定の話になります。

おかしなところがあったらご報告お願いします。

「大変な目にあった……」

「あはは……」


 第二次土下座事件(俺命名)を終え、HR(ホームルーム)が始まる前に教室へと移動した。

 カレンとリリィはAクラスなので途中で別れたが、カレンに放課後は空けとくようにと言われた。


「なんで俺は寝てたんだ……?」

「発作かなにかだろ」


 気絶していた馬鹿に適当に対応していたら、ヤンキー先生が扉を開けて入ってきた。いつものドーン!という音とともに。扉を直す手間がかかるのに、なぜ手加減を出来ないのだろうか。


「HR始めるぞー」


 そして出席を取り始める。他の人も扉が壊れるのには慣れたようだ。気にしたら負けと言った方が正しいのかもしれないが。


「よし、学園生活の目標と今後の予定について話すぞ」


 そして、長々とヤンキー先生は話し始める。


「この学園生活を通して、将来的に就く職としては主に三つが挙げられる。国直属の騎士団と冒険者と実家を継ぐ、だな。学園はお前たちの将来のために必要な能力を育成する場だ。今はまだ一年生だから何もすることが決まってないという奴がいてもいい。だが、この学園で様々な出会いや経験をして、しっかりと考えて自分の将来を決めてほしい。それがお前らの目標だ。英雄に憧れて入った奴もいるだろうが、そんなちょくちょく英雄が必要になる出来事が起こってたらこの世界はとっくに終わってるしな。しっかり現実を見ろよ」


 騎士団は学園を上位の成績で卒業した人が多く入るエリート部隊で、仕事はもちろん国を守る事である。俺も何事もなければ入ってみたいなと思っている。冒険者は冒険者ギルドに属して仕事を請け負い、報酬金で生きるものだ。実家を継ぐはそのままである。もちろんそれ以外にも様々な職はある。

 この学園に入学する際の年齢制限は無いが、学園を三年で卒業し、そのまま就職というのが一般的なものとなっており、ほとんどの人が十五歳の時に入学する。リリィは十四歳なので例外だが。

 成人も十八歳、結婚が可能になるのも十八歳からという国の決まりは、学園を卒業して就職し、生活の基盤を作ってからこそ大人だという暗黙の了解的なものがあるかららしい。

 なので、三年の間に出来た恋人と卒業後に即結婚といったこともよくあるらしい。

 恋人……縁のない言葉だな。


「次に今後の予定だ。普段は午前に座学を、午後には実技を受けてもらうことになる。実技は俺が担当するぞ。今日の実技は初回なのもあって先輩の授業を見学させてもらえることになっている。大きな行事としては約一か月後に学内最強決定戦がある。誰でも参加可能だ。先輩にも勝てるという自身のある奴や、今の自分の実力はどこらへんなのか試したい奴は出てみるといい」


 学内最強決定戦……。学園の正式な行事のはずなのに、武闘大会などではなく緩い感じの名前なのは絶対に学園長が絡んでるだろ、これ。

 気が向いたら出てみるか。決して俺は戦闘狂ではない。


「連絡事項はこんなもんだ。んじゃ、また後でな」


 そう言ってヤンキー先生は出ていく。


「なあレオン。学内最強決定戦出るか?」

「気が向いたらな。ロリコンは?」

「誰がロリコンだ! 俺は出るぞ!」

「僕は遠慮しとこうかな……」


 マルクは参加、ミーナは不参加か。カレンとリリィはどうするのだろうか? 後で聞いてみよう。

 とりあえずは座学を受ける準備をするとしよう。


※※※


 座学の授業の時間になった。

 座学は魔法学や魔物学、果てには貴族としての振舞い方など様々なものがある。

 今日は魔法学の授業で、魔力や魔法の基礎を学ぶらしい。この場には入学試験のために、しっかりと勉強してきた者しかいないため、基礎をやると言われて不満な顔をしている奴もいた。だが基礎は大事だからな。俺はしっかりと聞こう。


「魔力とは誰にでも流れているものであり、これを使うことで身体の能力を上げることが出来ます。足を速くすることや、力をあげること。さらには目に魔力を重点的に集めることで視力を強化するなど、感覚器官も強化出来ます。これを身体強化といいます。使うにはある程度の魔力操作能力が必要になります」


 身体強化は基礎中の基礎と言っても過言ではない。戦う者には必須の技術だ。俺も鍛えるのが困難な視力の強化などに使うため、よくお世話になっている。


「次に魔法についてです。魔法は魔力を使って発動させるものです。火や水、風や土などを具現化させることで攻撃や防御が可能となります。魔法の発動と威力には魔力量とイメージが重要となります。魔法は魔力を使って発動させるものなので、当然魔力量が多ければ多いほど威力も高くなります。もちろんこれにも魔力操作能力が必要になりますが。次にイメージですが、どのような魔法を使いたいかを、より細かにイメージすることが重要となります。その魔法で発動するものはどんな原理で発動するのか、どんな形でどんな風に動くのか、といったものをイメージするのは発動と威力に大きく関わります。多くの人はイメージを分かりやすくするために魔法に名前を付けたり、火よ! といったふうに声に出します」


 魔力量についてはそのままだから分かりやすいが、イメージについては難しいものがある。単なる火や水などは生活においても見かけるためイメージしやすいが、俺が学園長戦で見せた竜巻などは普段の生活では滅多に見かけるものではないので、使える人はほぼいないと言ってもいいだろう。俺は前世の知識と、ユフィさんが発動してきた様々な凶悪な魔法を見てきたし受けてきたおかげでどうにかなるが。

 魔力と魔法についての基礎はこんなもんだろう。


 その後も、基礎的な内容を中心に授業は進んでいった。

 そして座学も終わり、昼休みを挟んで、実技の授業の時間になった。

 俺達はヤンキー先生の案内により、先輩たちが実技の授業を行う第一訓練場へと向かった。



お読みいただきありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ