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絶対守護者の学園生活記  作者: 若鷺(わかさぎ)
第3章 学園 ~入学編~
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入学試験

やっと学園編らしくなってきました。

「城といい、ここといい、王都はやっぱスケールが違うな」


 俺は今、学園にいた。入学試験を受けるためだ。

 国立アイン魔法学園。

 王都にある最も大きな学園であり、訓練場や学生寮、そして何よりも城に負けてないのでは? と思えるぐらいの大きさの校舎があり、かなりの敷地面積を有している。さらには、貴族も平民も関係なく平等に、を校則に加えるほどに平等主義である。貴族は小さい頃から家庭教師などを雇い魔法を習うため、平民との実力差が付きやすく、平民と一緒に教えを受けることを良しとしないやつもいるらしいが人族の英雄が平民出身であるため、平民の潜在能力も侮れないとし、入学時の実力はあまり重視しないらしい。要するに「貴族だからって調子に乗るなよ? 英雄様は平民出身なんだぞ?」ということだ。

 そんなわけで入学試験で行うのは、魔法属性の適性を調べるのと、教養の筆記試験だけだ。

 教養に関してはユフィさんによって叩き込まれたので大丈夫。答え間違えると魔法が飛んでくるから死ぬ気で頑張った。勉強に死が伴うとはこれいかに。

 

「入学試験の申し込みをしたいんですけど」

「では、名前をお願いします」

「レオン=ガーディアです」

「はい、受験番号は184番となります。こちらの案内に沿ってください」


 そうして受付を済ませ、渡された紙に書かれた通りに進み、適性の検査を受けた後、筆記試験を受ける教室に向かう。


うおっ、獣人だ!エルフだ!耳触ってみてえ

 そこには様々な種族がいた。

 他の種族とは友好的な関係を築けてる上に、この学園は優秀だと評判なため、割と他種族の方々も来るらしい。いいなあ、もふもふしてえなあ。

 興奮を抑えつつも俺は適当な席に着く。

 すると後ろから声をかけられた。


「なあなあ、俺はマルクっていうんだ。お前は?」

「レオン。レオン=ガーディア」

「貴族様だったか」

「いや、わけあって平民だよ。それより何か用か?」

「いやー、会場に知り合いが全くいなくてな。寂しくてよ」


 そう言って二カッと笑うマルク。


「そうか、実は俺もなんだ。よろしくなマルク」

「よろしくな、レオン!」


 うん、いい奴そうだ。

 その後も、しばらく話していたが、試験開始五分前の鐘がなったところで話をやめ、試験を受けた。

 完璧な出来だ。

 試験後、マルクと入学式で会う約束をし、俺は帰り支度をしていたが、そこで不意打ちをくらうことになった。受付の時に対応してくれた人に話しかけられたのだ。


「レオン=ガーディア君ですね? 学園長がお呼びです。ついてきてください」

「……はい」


 嫌な予感しかしなかった。


※※※


「やらないか?」

「……は?」


 学園長室に入って早々、貞操の危機が訪れていた。

 目の前の執務用であろう机の前に立って、俺に話しかけてきてるのは、いかにもよぼよぼの老人だ。

 ただし、目がギラギラしているが。


「ダルクから養子をとったというのは聞いてたが、まさかうちの学園に入るとはのう。聞いておらんか? ワシがあいつらを育てたと」

「そういえば言ってたな」


 養子になれば学園長に色々助けてもらえる的なことを言ってたな。

 敬語は使わないのかって? 俺の経験上、こういう人には要らん。


「見た感じ、お主はワシより強そうだ。是非ワシと殺りあわんか? 血がたぎってしょうがないわい」


 この人戦闘狂だ! 師が師なら弟子も弟子ってことか。それにやらないかってのは戦う的な意味なのね。ノンケでもとか言われた日にはこの学園ごと粉砕しちゃうところだった。


「まあ……俺の訓練にもなるからいいけど。殺すのは無しだぞ?」

「そうかそうか! これからが楽しみじゃわい! 何か困ったことがあったらなんでも言ってくれ。力になろう」


 何が色々助けてもらえるだ。戦闘狂のおまけが付いてきちゃってるぞ。次にダルクさんに会ったら一発殴らせてもらおう。


「それじゃ、俺はこれで」

「うむ、早速戦える場を用意しておこう。楽しみにしておるぞ」

「……うっす」


 そして俺は宿へと帰った。

 俺、楽しい学園生活送れるかな……。

実はマルクについては色々な案があったりします。そのための伏線というか、布石が今までの話であったりします。

ですが、それは回収しない方針でいくことにしました。

いまだに、やっぱり回収する方針でいこうかなと迷ってたりもします。

詳しいことは後日、書けたらいいな(願望)

お読みいただきありがとうございました。

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