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暴食の村 5

「良かった……まだ生きていたか」


「そうだね。イリア、助けに来たよ」


 と、ウェスタはいきなりイリアに話しかけた。


 すると、それまで祈りを捧げていたイリアは驚いた様子で周囲を見回す。


「だ、誰だ!?」


 怯えた様子で、イリアはそう叫んだ。


「なんだ……やっぱり姿は見えないんだな……」


「僕達も見せようと思っていないからね……よし。鍵を開けてあげよう」


 そういってウェスタは牢屋の鉄格子に手を触れる。


 すると、カチッと音がして、鉄格子の扉が簡単に開いた。


「え……な、なんだ?」


 イリアは目を丸くして目の前で突如として開いた鉄格子の扉を見ている。


「これは……神の御業か?」


 イリアは周囲を警戒しながらも、そう言って開いた鉄格子を見つめている。


「ふふっ。確かに、そうだね」


 ウェスタが面白そうに笑っている。


 ……なんだか姿を見せてしまった方が、てっとり早いような気がする。


 そのままイリアは牢屋から脱出した。ランタンの光を頼りに階段を上がり、老人が眠っている部屋へと向かっていく。


「……ここは、家の中か」


 地下室から上がってきたイリアは、村長が眠っている部屋へと上がってくることができた。


 村長はベッドで横になったきり、起きる気配はない。


「……よし」


 イリアは周囲を確認してから、村長の家の扉をゆっくりと開ける。


 そして、そのまま外の様子を伺い、速やかに村長の家から脱出したのだった。

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