なんかすごいところに飛んでった
久々に一日で二話分 (三話分?) 作ったと思う
此処はどこですか。
・・・何故だろう、前もこんな事言った気がする。
落下していった僕は噴水かなんかに墜落し、気を失った・・・と思われる。
そして目が覚めたら・・・
1 ベッドで寝ていた
2 周りの装飾がえらく豪華
3 結構かっこいい服を着ている
・・・うん。どうなったのか説明してほしいものだね。
(おーい、アビス、聞こえとるか?)
ん?これは神の声?あ、そうだ通信するとか言ってたね。テレパシーかなんかかな?
(そうじゃ。テレパシーで通信しとる。じゃから頭に思ったことがそのまま儂に伝わるぞい)
成る程ね。・・・さて、何故空の上に転生した?
(・・・すまん、場所は間違ってないんじゃが高さを間違えたようじゃ・・・)
やっぱりね・・・ところでここはどこ?
(魔物が主の城みたいな屋敷じゃ)
ふむふむ・・・てちょっと待てい!魔物て!
(大丈夫じゃ。ここらの魔物は人間に対し友好的な関係を築こうとしとる輩じゃ。女が多いがのう、ここは・・・)
ハーレムがどうたらこうたら、てこのことか。ところでこの服は?
(ふむ。着替えじゃろうな。お主水の中にダイブしたからの)
・・・え?それって僕女の人 (?) だらけの中で裸にされたの?
(大丈夫じゃ。着替えをしたのは雄の魔物じゃ。ちゃんと別室でやっとる)
よ、よかった・・・
コンコンッ
(・・・誰か来たようじゃな。儂はここでお暇するぞい。連絡はお主からテレパシーを送るか、儂が音を鳴らして入れる。あ、あともう一つ。恐らく転生なんて信じないじゃろうから、一応記憶喪失、として話を進めてくれ)
了解。
(うむ。なら切るぞい)
そしてテレパシーは感じなくなった。
「失礼する」
そして扉が開かれた。入ってきたのは青色の肌をした女性だった。
「なんだ、もう意識が戻っていたのか。返事がなかったから・・・」
「あ、すみません」
「なに、気にするな」
彼女は微笑みながらベット横の椅子に座った。
「さて、私はここの屋敷の主、名をコスモと言う」
青色の肌をした女性が自己紹介をした。コスモ、というと小宇宙だったかな?
「さて、色々と聞きたいことがあるが、まず名前を教えてもらえないだろうか」
「あ、アビスといいます。えっと、助けてくれて有難うございました」
「礼はアグニに言ってくれ。運んだのは彼女だからな。あ、アグニにはまた後で会わせる。あと敬語じゃなくても構わない。なんかむず痒くてな・・・」
「あ、じゃえっと・・・こんな感じでいいか?」
「ああ、構わない」
以外と気さくな人なんだな。
「ところで、私が見た限りではアビス、お前は空から落ちて来たんだが・・・何があった?」
転生してきた、なんて言えないしな・・・ここは神の言うとおり、記憶喪失を装うか。
「えっと・・・あれ、なんだったかな・・・」
「なんだ?覚えてないのか?」
「・・・恥ずかしながら、そうみたいだ。完全な記憶喪失、てわけでもないんだけどなんか記憶が曖昧で・・・」
「うむ・・・なら仕方ないか・・・」
「ところでここは一体・・・」
「ここか?ここは簡単に言えば魔物達の家だ」
「・・・え?魔物?」
「ああ。言っとくが私も魔物だぞ?種はサキュバスだ・・・あ、安心しろ。別に取って食うなんてことはしないから・・・」
いや、サキュバスだったら気絶してる段階でアウトだったと思うんだ。
「どういうこと?僕は記憶が曖昧だからはっきりと言えないけど、何回か魔物に襲われたような・・・」
ある意味の魔物だけど。深くは聞くな。
「うむ・・・なら記憶を戻す手がかりになるかもしれないから、色々と教えてやろう」
「有難う」
よかった、なんとか自然の流れでここの世界の事が聞ける。
「この世界は、元々人間と魔物が協力して暮らしていた・・・その体のつくりと性質の違いから多少はいざこざがあったが、基本ほとんど一緒に暮らしていた・・・だが、何年前の話だったかな。確か私が生まれる前の話だ。とある人間に恨み、敵意を持った魔物が現れた。そしてその魔物の意見に賛成する魔物も出てきた。その者達は集結し、一つの人間の街を滅ぼした。生存者はゼロだったそうだ・・・」
・・・ものすごい深刻な話だな、こりゃ。
「いつしか人間も魔物に対し敵意を持つようになってきた。しかし、人間の中には魔物に、魔物の中には人間に対し友好を維持し続けた者もいた。・・・私の母もその一つだ。いつしかこの世界には4つの勢力が出来始めた。人間と魔物のそれぞれの友好派と強行派。友好派は昔ながらの友好関係を築き合い、強行派は互いを傷つけ合ってきた。そしてそれは同族にも飛び火した。いつしか強行派の人間が友好派の人間を、強行派の魔物が友好派の魔物をも襲うようになってしまった・・・」
・・・同族までもか・・・
「ここには魔物の友好派が集まっていて、近くに友好派の人間の村がある。二つは協力して、今の時代を生き抜こうとしているんだ。アビスを襲ったのはきっと強行派の魔物だろう」
「・・・有難う。なんとなくだけど、思い出せた気がする」
「はは、それなら此方も嬉しいな」
心底嬉しそうに、コスモは笑った。
「・・・」
「?どうした?私の顔になにかついてるか?」
あ、いけない、つい見入ってた。
「いや?なにもついてないよ?ただ・・・」
「ただ?」
「・・・ただ、人間も魔物も同じだな、て、そう思っただけ」
「同じ?」
「うん。今コスモの笑顔を見て思ったよ。人間だって嬉しい時は笑顔になる。魔物も嬉しい時は笑顔になる。そう、同じ感情をもった、姿や中身が違うだけで殆ど同じ生き物なんだな、て、そう思った」
これは転生前にも思っていたこと。まぁ魔物じゃなくて飼っていた犬を見て思ったことなんだけどね。
「・・・そうか・・・同じか・・・」
「変な事言っちゃったかな?」
「いや、寧ろすごい考えだ!・・・きっと、
もっと前に気づくべきだったと思うくらい、すごい考えだ」
「買い被りすぎだよ・・・所詮は一人の考えさ」
「そうか、なら今のは私の考えということにしておこう。魔物が考えるのも人間と同じだからだろう?」
「お、上手いこと言うねぇ。でも確かに、そうだね」
「ふふ、皆にもこの事を教えないとな!」
「皆?・・・あ、そっか、集まりがどうの、て言ってたね」
「そうだ。私がそのリーダーなんだがな。そうだ、ついでにアビスを皆に紹介しよう。ちょっとついて来てくれないか?」
「ん、わかった。よっと」
僕はベットから降り、コスモについて行った。
ちょっと展開が苦しいか?