第64話 少年魔王と英雄少女(激闘編)
「……う、嘘でしょ? ルシフェルの《絶対禍塵》の凝縮体を片手で?」
激しく周囲の地形を変えてしまうほどの大爆発。吹き荒れる爆風と衝撃波、飛び散る土砂と舞い上がる土煙の中、ネザクは開いた口が塞がらなかった。
「ふう。やっぱり、この場所にして正解だったな。危うく学院を壊しちゃうところだったぜ」
学院指定の制服を軽く着崩し、真っ赤な髪を風になびかせる少女。エリザの左手は、何かを振り払った後のように真横に伸ばされている。
「……で? なんだっけ、魔王ネザクくん? よく、聞こえなかったんだけどな」
エリザはその可憐な容姿には不似合いな、凄味のある笑みを浮かべてネザクを睨む。けれど同時に、見下したような、馬鹿にしたような、そんな笑みだ。ネザクは、それが気に入らない。それこそ、暗界第四階位の堕落天王ルシフェルが有する破壊の力を全力で叩き込みたくなるくらいには。
──時を遡ること、少し。学院敷地内での戦闘の最中、突然姿を現した彼女は、ネザクの身体を抱きかかえ、猛烈な勢いで駆け出した。
「ちょ、ちょっと、エリザ! いったい、何が……」
「場所を変えるだけだよ!」
エリザはネザクの身体をほぼ正面から抱きかかえるという不安定な体勢でありながら、まったくふらつくことなく凄まじい速度で学園都市を駆け抜け、街外れの広大な平原へと進んでいく。
その間、ネザクも抵抗しようと思えばできなくはなかった。だが、自分を否応なく抱きしめて疾走するエリザの身体の暖かい感触や耳元に感じる息遣いに気が動転してしまい、とてもそれどころではなかった。
しかし、エリザがこの平原で立ち止まったところで、ネザクは彼女から大きく距離を置くように飛び離れた。そして、小さく息を吐く。
「……君らしくもない戦い方だね。エリザ。霧を使っての目隠しに奇襲攻撃。挙句に弱い相手から狙い撃ちにするなんて、まったく君らしくないよ」
ネザクはいつになく真剣な顔で、けれど同時に失望を隠しきれない表情で、エリザを見つめる。それに対し、エリザはきょとんとした顔で言い返す。
「ん? 『あたし』らしい? おいおい、ネザク。お前があたしの何を知ってるって言うんだ? 何か勘違いしてないか?」
小馬鹿にしたような物言い。それを聞いてネザクは、自分の胸を掻きむしりたい衝動に襲われた。気に入らない。何もかもが気に入らない。これが本当に、あのエリザなのだろうか?
「……そうだね。残念だけど、僕は君のことを知らなかったみたいだ。だから言い直すよ。君たちの戦い方は、全然『英雄らしく』ない」
「ふうん」
あれだけ英雄に憧れていた少女が、こんな言葉を投げかけられても平然としている。それがネザクには許せない。
「君は変わっちゃったんだね。残念だよ。本当に……」
ネザクは悲しげに目を伏せる。
「で? お前は、あたしと違って『魔王らしい』ってわけ? まあ、確かにそうだな。『魔』を使って、学院の皆を無差別に襲わせるなんて、まさに魔王ならではだもんな」
「そ、それは君たちが卑怯な真似をするから……!」
怒りに満ちた声で叫ぶネザク。いったい、エリザに何があったのだろうか。ネザクにはわからない。だが、今の彼女はあまりにも、かつてネザクが憧れを抱いた英雄少女の姿とは違う気がする。
「いやいや。もう、そういう話はいいや。さっさと決着をつけようぜ」
顔の前で手を振り、ネザクの言葉を遮るエリザ。そんな彼女の態度に、ますます怒りを募らせるネザク。だが彼は、叫び出す寸前で呼吸を落ち着け、爛々と輝く赤い瞳で静かにエリザを睨みつけた。
「……前にも言ったよね? 僕は知名度が上がれば上がるほど強くなる。僕はすごく強くなったんだ。さっきは他の皆を巻き込まないように力を抑えていたけど、その気になれば素手でもあの学院ぐらい、簡単に破壊できる。君よりも、僕の方がずっとずっと強いんだよ」
ネザクの特異能力『ルナティックドレイン』は、依然として発動し続けている。星界全土に名を馳せた彼の名前と存在を知る、数十万、数百万の民から吸収し続ける『真月』は、ネザクの生命力となり、腕力となり、魔力となっている。
「弱い奴ほどよく吠えるよな。あたしから見れば、お前なんて弱虫もいいところだよ。いいからさっさとかかってこい。腰抜け弱虫魔王のお坊ちゃんが!」
「…………!」
挑発するように笑うエリザに、全身の血が沸騰するような怒りを覚えたネザクは、気付けば、《絶対禍塵》の圧縮球体を掌に召喚し、エリザに向けて撃ち放っていた。
──結局、彼の放った絶対破壊の一撃は、無造作に振るわれたエリザの左手によって真横に弾かれ、大地を激しくえぐり取るような爆発を巻き起こしたのだった。
「……なんだ? ハトが豆鉄砲喰らったみたいな顔して?」
左手を軽く振りながら、エリザは嫌味な笑みをますます深くして見せる。
「……なかなかやるじゃないか。でも、今のが僕の本気って訳じゃない」
「だろうな。そうじゃなかったら物足んなくて、退屈するところだったよ」
その言葉に、ネザクの眼光はさらに厳しいものに変わる。
「……もう、手加減は抜きだ。僕の邪魔をするなら、君だって全力で排除させてもらうよ。魔王ネザクの名に懸けて」
「魔王ネザクの名に懸けて、ね」
意味深につぶやくエリザ。だが、怒りに染まるネザクには、彼女のわずかな表情の変化に気付く余裕などない。
「……僕の特異能力『ルナティックアームズ』。これがその全力だよ」
ネザクの背中には、漆黒の六枚羽根が出現している。
ネザクの左腕には、無数の蒼い『口』が開いている。
ネザクの右手には、消えることなき紅蓮の炎が燃え上がっている。
ネザクの全身には、光り輝く蛇の鱗が折り重なるように出現している。
それぞれがそれぞれ、災害級の『魔』の力。それも伝説級を除けば各月界最強の第四階位のものだ。
暗界第四階位、堕落天王ルシフェルの特異能力《絶対禍塵》
霊界第四階位、悪食蠅王ベルゼブブの特異能力《消禍機関》
幻界第四階位、銀翼竜王リンドブルムの特異能力《経年烈火》
獄界第四階位、剛鱗蛇王レヴィアタンの特異能力《害袖一触》
「これが僕の力だ。僕はこの力で、世界を征服する。……いくよ」
つぶやいた次の瞬間、稲光とともにネザクの姿が搔き消える。空を渡る鬼、コアルテストラの雷を用いた高速移動。見た目にはわからなくとも、今のネザクはその他の災害級の『魔』の力も、同時併用してのけている。
一瞬でエリザの背後に回り込み、燃え盛る火炎を剣の形に収束させて、彼女に叩きつけるネザク。
「甘い!」
エリザは振り向きざまに片手に具現化した楯を掲げ、炎剣の一撃を難なく受け止める。溢れる炎が周囲の大地を焼き焦がし、シュウシュウと不気味な音を立てる中、エリザは間合いを一瞬で詰め、ネザクの胴体へと蹴りを叩き込む。
「効かないよ!」
六枚羽根の自動防御。だが、エリザの蹴り足には、いつの間にか光り輝く具足が装着されており、黒翼をあっさりと突き破る。しかし、その奥には剛鱗蛇王の多重防御壁があった。幾重にも織り込まれた鱗の防壁は、受けた衝撃を吸収しつつも拡散し、一部をエリザめがけて弾き返す。
「うわっと!」
一瞬の判断でエリザは足を引っ込め、大地をえぐる勢いで跳躍。その衝撃波を回避する。ふたたび周囲に響く爆音。撒き散らされる衝撃波。
たったこれだけの攻防で、周囲の景色は根こそぎ、そのありようを変えてしまっている。
「……魂を咀嚼する蠅《消禍機関》」
ネザクの左腕に開いた無数の口、その中から大量の黒い蠅が出現する。黒雲のごとく一塊となった蠅の群れは、触れる物すべてを飲み込む。そんな悪食にして貪欲なる力の集合体が、エリザめがけて襲いかかった。
「……魂を咀嚼する? 随分、えぐい力だなあ」
エリザは避けない。うるさい小蠅を追い払うように片手を左右に振りつつ、ネザクに向かって歩み寄る。気づけばその手には、太陽のように輝く手甲がある。蠅たちはその輝きに触れるたび、水が急激に蒸発するような音を立てて消えていた。
「く! それなら力づくで!」
ネザクは背中に生やした漆黒の六枚羽根を限界まで広げ、破壊の力を後方にまき散らしながら加速する。轟音と共に背後の大地を激しく削りながら自分に迫るネザクを見て、エリザはなおも不敵に笑う。
「力づく? 面白い。受けて立とうじゃん!」
災害級の『魔』を遥かに凌駕する力を秘めた両腕を振りかざし、ネザクが宙を滑るようにエリザへと肉薄する。対するエリザは両手を広げるように構えをとり、真正面からそれを迎え撃つ。
──激突、そして、世界を震わす激しい轟音。
エリザの背後に放射状に広がる炎や雷撃、ありとあらゆる破壊の力。辛うじて生えていた樹木や転がっていた大岩などが、その一撃で根こそぎ薙ぎ払われていく。
しかし、エリザは動かない。一歩も下がることなく、その一撃を受け切った。
「う、嘘だ! こ、こんな……僕は、僕は強くなったはずだ!」
エリザと互いの両手を組み合わせ、押し比べを続けながら、ネザクは驚愕の声を上げる。
「強くなっただって? こんなものの、何が強さだ! 笑わせるな!」
ネザクの右腕から吹き出すリンドブルムの炎は、時間が経つにつれて、ますますその温度を上げていく。しかし、それを受け止めるエリザの腕にも、黄金色に輝く華美な装飾のガントレットが装着され、見えない力場で炎を遮っていた。
「僕は強い! 僕は魔王だ! 星界中の人間が僕のことを知っているんだ! 僕の『ルナティックドレイン』は、僕を最強にしてくれているはずなんだ!」
背中の六枚羽根を前方に回し、エリザに叩きつけようとするネザク。だが、それは同時に前方への推進力を失うことを意味している。
「うるさいな! お前は弱いんだよ! 今のお前の方こそ、あたしには絶対に勝てないんだ! どうしてそれがわからない!」
案の定、エリザは自分に黒翼が叩きつけられるよりも早く、ネザクの身体を押し倒す。
「うああ! ちくしょう! なんで? どうして? 僕は弱くない。強いはずなのに……」
倒れ込みながらも叩きつけようとする黒翼は、しかし、いつの間にかエリザの身体を覆う光の粒子に阻まれ、有効打を与えることができない。
「どうしてだって? 決まってるだろ! お前が、『お前らしく』ないからだ!」
振り上げた拳を、ネザクに向かって振り下ろすエリザ。ネザクはそれを両腕を使ってガードする。途端、余波ともいうべき衝撃波が折り重なる二人を中心に周囲へ広がり、大地が深く陥没する。
「な、何を言って! エリザだって、僕の何を知ってるって言うんだよ!」
陥没した巨大なクレーターの底。ネザクは渾身の力でエリザの身体を弾き飛ばし、立ち上がって叫ぶ。エリザは飛ばされながらも空中で体勢を整え、危なげなく着地する。
「……なあ、ネザク。あたしはさ、あたしのために『英雄』になりたいんだ」
「え?」
途端に穏やかな声で語りかけてくるエリザに、ネザクは驚いて目を丸くする。
「あたしは、あたしの大切な人たちと一緒に、楽しく生きていきたい。『英雄』になるのは、そのためだ。確かに『英雄』はかっこいいし、憧れてはいるけれど、でも、その前提がなくなったら、そこに意味なんてない」
「エリ……ザ?」
「前に言ってたよな? 『普通じゃない自分は、普通に生きてちゃ駄目なんじゃないか』ってさ」
「…………」
ネザクは気の抜けたような顔で、エリザの言葉に聞き入っている。
「あたし、お前の言った言葉の意味を、あれからずっと考えてた。でも、違うよ。それは絶対に違う」
「…………」
「あたしはあたしが生きたいようにしか生きられないし、お前はお前が生きたいように生きればいい。……でもさ、ネザク。お前、そうやって『魔王らしく』あることが、お前の本当にしたいことなのか?」
「……そうだよ。僕は魔王となって、世界を征服する。何の問題もない。前にも言ったけど、魔王になることは手段であって目的じゃない。その意味じゃ、さっき君が言った『英雄』になりたい理由の話と同じでしょう?」
ようやく反論できるとばかりに、言い返すネザク。けれど、エリザは呆れたように首を振る。
「大違いだよ。ばか」
「ば、ばかって……」
身も蓋もないエリザの悪口に、言葉を失うネザク。
「『英雄』と『魔王』じゃ、全然違う。どんなに言い繕ったって、『魔王』は嫌われ者だ。恐れられ、憎まれる存在だし、はっきり言っちゃえば……『世界の敵』だ」
「わかってるよ。そんなの、覚悟の上だ。僕は自分が犠牲にしてきたものをわかってる。報いを受ける覚悟もあるし、全てを背負う覚悟だってある」
かつて気弱で周囲の人間に振り回されてばかりだった少年とは思えない、力強い言葉。だが、そんな言葉も、エリザには何の感銘も与えない。彼女にとって、何もわかっていない少年の虚しい決意など、馬鹿馬鹿しい限りだった。
「覚悟があるとかないとか、そんな難しい話は、あたしにはわからない。あたしが言いたいのは、もっと単純で簡単なことだ。……馬鹿にするなよ? あたしは、あんまり頭がよくないんだからな」
「…………」
明らかに矛盾する言葉を口にするエリザだが、ネザクも突込みを入れるどころではなかった。彼女の次の言葉が気になる。気になって気になって仕方がない。
しかし、続くエリザの言葉は、ネザク少年の予想の斜め上を行くものだった。
「お前、人から嫌われて楽しいか?」
「……へ?」
目を白黒させて絶句するネザク。
「いいじゃん、世界征服。楽しそうだと思うよ。素敵な夢だ。応援するよ」
「え、えっと、エリザ?」
「でもさ。そのために、お前……皆から嫌われてどうするんだよ。それじゃ楽しくないし、孤独になるばかりじゃないか」
呆気にとられていたネザクではあったが、ここで再び反論の言葉を口にする。
「僕は孤独じゃない。だって僕には、仲間がいるもの。……お姉ちゃんもいるし、リゼルもエリックさんもいる。ルカさんやリラさんもいれば、エレナもいる。イリナさんやキリナさんだって今じゃ大切な仲間だし、アクティちゃんもそうだ。……それに、おか……あ、いや、ミリアナさんもね」
「……随分、女の子の名前が多いんだな」
半眼でネザクを睨むエリザ。
「い、いや、そういうわけじゃ……」
ネザクは思いもよらない指摘に戸惑い、狼狽えた。だが、本当の困惑は、次のエリザの台詞によってもたらされる。
「で? 今言った名前の人たちが、魔王の手下。つまり……『魔王一味の極悪人集団』のメンバーか?」
「あ……!」
彼は気付く。世界を敵にまわす覚悟はある。後悔しない。迷わない。それが己の目指す夢のためであるならば。
でも、彼には仲間がいる。大切で掛け替えのない仲間たちが。世界を敵にまわした魔王ネザクに寄り添う者たちを、果たして世界は許してくれるだろうか?
思い出す。いつだってルカやリラには、ネザクの召喚する『魔』を護衛にする必要があったことを。
思い出す。かつてクレセント王国内の地方行脚の中で、『自分が舐められては自分の周囲の人間が危険にさらされる』と言って、歯向かうものを粛清した時のことを。
「お前は一人じゃないんだろうし、孤独じゃないのかもしれない。でも、だからこそ、お前は自分ひとりで世界を敵にまわすことなんてできないんだ。お前は自分の大切な人たちが皆から嫌われて、楽しいのか?」
「……で、でも! さっきから何なんだよ! 楽しいとか、楽しくないとか!」
わけがわからなくなってネザクは叫ぶ。いや、本当はわかっていた。わかっていたが、どうしても認めたくなかった。
「だから、それがお前が弱い理由だよ。あたしは、自分の夢を追うことが楽しい。それが一番、『あたしらしい』からだ。でも、ネザク。今のお前は全然、『お前らしく』ない。だってお前は全然、楽しくないんだからな」
「う、うるさいな! 僕は、僕は! もう引き返せないんだ!」
叫び声とともに、全身から爆発的な魔力を放出するネザク。かつてない猛烈な暴風があたりを吹き荒れる中、エリザは制服の裾をはためかせ、身体の要所を護る黄金の具足を出現させたまま立ち尽くす。
「だったら、君が証明してみせてよ! 自分らしくあることが、楽しいと思う気持ちが、 ……そんなものが『強さ』だって言うのなら! その力で! この僕に、勝ってみせてよ!」
喚き散らすように叫ぶネザクに、エリザは不敵な笑みでにやりと笑う。けれどその笑みは、少し前のように見下したものでもなければ、馬鹿にしたものでもない。ただただ、『楽しそうな』、そんな笑み。
「おう! 任せとけ! あたしは言葉で語るより、拳で語る方が何百倍も得意なんだぜ?」
エリザは嬉しそうに叫ぶ。
「勝負だ、ネザク!」
エリザの身体から、ネザクに負けないだけの魔力の奔流が吹き上がる。
「発動、《魔王兵装:無月の天魔錫杖》」
ネザクの手の中に、古めかしい錫杖が出現する。その先端に付けられた大きな輪の中には、深淵の闇が見える。それは、全てを飲み込み、全てを吸収し、最後には、全てを吐き出す究極の魔力吸収増幅機構。
「発動、《英雄兵装:斬月の降魔神剣》」
エリザの手の中に、優美なシルエットをした紅水晶の剣が出現する。その刀身には、溢れる輝きで周囲を照らす、黄金の炎が絡みついていた。それは、全てを斬り裂き、全てを分解し、最後には、全てをかき消す究極の魔力相殺制御機構。
突進し、激しくぶつかり合う両者の力は、物理的な大破壊のみならず、ついには空間そのものを歪ませるに至る。
「うああああ!」
「くうううう!」
世界が軋む音がする。視界に映るものすべてが次々と形を失い、崩壊していく中、徐々にではあるが、エリザの神剣はネザクの錫杖に食い込んでいく。
「あたしの、勝ちだ!」
瞬間、それまで拮抗していた力が弾け、視界を染めるまばゆい閃光がほとばしった。
次回「第65話 少年魔王と英雄少女(決着編)」




