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少年魔王の『世界征服』と英雄少女の『魔王退治』  作者: NewWorld
第1部 第4章 英雄のはじまり
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第48話 少年魔王と宣戦布告(下)

「発動、《紅蓮烈火の咆哮》」


 猛り狂う咆哮は、衝撃波を伴う紅蓮の炎と化して、一直線に戦場を突き抜ける。ただそれだけで、数十体の『魔』がなす術もなく焼き尽くされ、月界へと送還された。暗界第二十七階位の石像の魔兵ガーゴイルは、魔法への耐性は高いものの、魔闘術クラッドのような物理を伴う力には弱い。


「発動、《凍結の一斉射撃》」


 放たれた無数の氷の矢は、獄界第二十三階位の魔獣戦士リザードマンが掲げた盾に命中する。と同時、百体を超えるリザードマンが盾もろともに凍りつく。続いて即座に魔法騎士たちがそこに駆け寄り、これを打ち砕いていく。この場に召喚された三種類の『魔』のうち、最も階位が高いリザードマンではあったが、苦手とする氷の力と打撃のコンビネーションに、たちまちのうちに送還されていく。


「こりゃ、全滅も時間の問題だぞ」


 エリックは、化け物じみた戦闘を続ける二人の五英雄を見つめ、諦めにも似た言葉を口にした。


「大丈夫だよ。僕がいる限り、『魔』の全滅はあり得ないし、五英雄も僕が何とかするからさ」


「え? ネザク?」


 胸を張り、堂々と言い放つネザクに驚いた目を向けるエリック。ネザク少年が軽く手をかざすと、ただそれだけで百体以上のリザードマンが再び出現する。


「……まったく、でたらめな力だな」


 呆れたように呻くエリック。一方、嬉しそうに笑いながら言葉を継いだのは、カグヤだった。


「それじゃあなたには、イデオンをお願いしようかしら」


「うん。わかった」


「わ、わかったって、お前本気か? あれはどう見ても化け物だぞ?」


 そもそもエリックが聞いた限りでは、イデオンはかつて邪竜戦争の際、月召術師団が召喚した数体の『災害級』に単身で挑み、そのことごとくを打ち倒したことさえあるらしい。


「まあ、見ててよ」


 ネザクは紅い瞳に自信の色をのぞかせながら言うと、いまだ混戦が続く戦場へと足を向ける。


「さて、わたしはここで本陣を護るとして……リゼル?」


「はい」


「さっきから空に浮いたまま、こっちを狙おうとしてる小娘を叩き落としてきてくれないかしら?」


「小娘……ああ、あれですか。はい。いってきます」


 リゼルはひとつ頷くと、軽やかに跳躍しながら戦場へと距離を詰める。


「お、おい、小娘ってアリアノートのことか?」


 エリックが確認するように口を挟む。


「ええ、そうよ。わたしが黒魔術インベイドでこちらの位置を撹乱しなければ、今頃わたしもあなたも弓矢の餌食だったでしょうね」


「まさか、あっちもリゼル一人でやらせるのか?」


「そうね。アルフレッドが助太刀にでも来ない限り、リゼルの勝ちは間違いないわ。ま、十中八九、甘ちゃんのアイツのことだから、仲間の危機にはしゃしゃり出てくるでしょうけどね。それでもようやく互角と言ったところじゃないかしら」


「……五英雄二人がかりで互角かよ。やっぱり第二階位ってのは化け物だな」


「もっとも全盛期の頃のリゼルなら、五人揃っても苦しいんじゃないかしら」


「…………」


 エリックは言葉を失う。暗愚王リゼルアドラの伝説は知っているが、まさかそこまでのものとは思いもしなかった。なにより、そんな化け物を従えてしまっているネザクとカグヤにこそ、あらためて戦慄させられる。


「……な、なあ、それより、あんた、アルフレッドの知り合いなのか?」


 どうにか話題を転換するべく、エリックはこれまで気になっていたことを尋ねた。


「ええ、小さい頃にちょっとね。……それが、どうかした?」


「い、いや、なんでもない」


 『それがどうかした?』などと訊きながらも、カグヤの目はそれ以上の質問を許すものではなかった。いつも飄々としている彼女にしては珍しく、強い感情に心を乱しているようにも見えた。


「さ、二人の戦いが始まるわよ」


 カグヤが戦場を指差した先には、それまでとは様相を一変させた戦場の景色が広がっている。


「消えた、だと?」


「どういうことだ?」


 地上と空中、それぞれの場所で五英雄の二人は、いぶかしげに周囲を見渡す。それまで戦場には依然として二千体を超える『魔』がいたはずだった。だが、リザードマン一種類を残して消えてしまったのだ。それは、およそ敵の半数以上が消失したことを意味する。


「クレセントにもリラさんたちの護衛に一体置いて来たし、僕もあんまり多くの『種類』の『魔』を同時にっていうのは、厳しいからね」


 瞳を紅く輝かせたネザクは、ゆっくりとイデオンに向けて歩み寄る。


「……魔王のお出ましか。これだけの『魔』を使役する化け物だ。俺はお前を子供だとは、いや、人間だとも思わない。全力で叩き潰してやる」


 全身に魔力をみなぎらせ、構えをとるイデオン。だが、ネザクは自然体を崩さない。紅い瞳に見つめられ、イデオンはわずかな脱力感に苛まれるが、集中力だけは乱さなかった。


「あなたの相手はこいつだよ。……おいで、『ラスキア』」


 獄界第八階位。剛魔獣ラスキア。金色の毛皮をまとう巨大な人型の獣。長身を誇るイデオンよりもさらに頭二つ分ほど高いその魔獣は、『魔』の中でも極めつけの剛力をもって知られる存在だ。


「……馬鹿が。ラスキア程度で俺を止められると思うなよ?」


「じゃあ、こんなのはどうかな?」


 次の瞬間、信じがたいことが起こった。


「なに!?」


 さすがのイデオンも、顎が外れんばかりに口を開く。

 だが、無理もないだろう。彼の目の前には、確かに剛魔獣ラスキアがいる。それは変わっていない。……ただし、その数は3体。彼らは、イデオンを囲むように立っていた。


「こんなの、あり得ねえぞ! いったいどんな手品だ!」


 『災害級』は各階位において、1個体のみしか存在しない。そんな常識を覆すような光景だった。


「秘密だよ。じゃあ、頑張ってね」


 言葉と同時、三体の剛魔獣は一斉に拳を振り上げ、イデオン目掛けて叩きつける。


「発動! 《剛鱗蛇王の鎧》!」


 間一髪、間に合ったイデオンの防御魔法。だが、絶対防御を誇るレヴィアタンの鱗を模した魔法でさえ、災害級三体分の攻撃を完全に防ぐことはできなかった。イデオンの足が大地にめり込み、受け止めきれない圧力が周囲に無数の地割れを起こす。


「ぐおおお! 発動、《爆炎の跳躍》!」


 身体にのしかかる衝撃をはねのけるように咆哮を上げ、足の裏で炎の爆発を引き起こしながら後方へ大きく跳躍。地面に巨大なクレーターを残しつつ、どうにか包囲を脱するイデオン。剛魔獣たちは、すかさず後を追うように駆け出していく。


 たちまち始まる乱打戦を横目に、ネザクはリゼルが向かった先に目を向ける。するとそこには──


「くそ! 化け物め! 高位魔法が足止めにもならないとは!」


 アリアノートは毒づきながら、周囲の風を操作し、身体を後方へと移動させる。その直後、一瞬前まで彼女がいた場所を頭上から足元へと過ぎていく影。彼女は、自分の斜め下方に落ちていくリゼルに向かい、矢継ぎ早に矢を放つ。だがリゼルは、落下しながら後方を振り返ると、『白星弓』から放たれた属性の矢を一本残らず手につかみ、握りつぶしながら着地する。


 さらにリゼルは着地と同時に、空に向かって掌を掲げる。


「発動《過去の傷跡》」


 黒い波動。アリアノートは周囲の風を制御すると、それをどうにか回避しようとする。だが、あまりに広範囲に放たれた波動は、アリアノートをしっかりと捕えていた。


「ぐああああ!」


 身体から血を流しながら墜落していくアリアノート。対象の心に侵入し、過去数か月以内に負った、記憶に新しい傷跡を『思い込みの力』で再現させる魔法。アリアノートの場合、『禁月日』の戦闘で受けた負傷が再現してしまう。


「アリアノート!」


 アリアノートが地面にぶつかる寸前、彼女を抱きとめる一人の影。その人影はすかさず彼女の傷を白霊術イマジンで癒していく。


「……すまない、アルフレッド。どうやらあの女、胸がでかいだけの奴じゃなさそうだ」


 アルフレッドに助け起こされながら、うめくように言うアリアノート。


「まあ……それだけ冗談が言えれば大丈夫そうだね。イデオンの方も大変そうだけど、あの敵との接近戦は僕が担当するよ。君はいつものとおり、後方からどどめをさしてくれ」


 だが、アルフレッドのそんな言葉が終わるより早く、二人は異変に気づく。


「……どうもそうは言っていられないみたいだな」


「あれはどう考えても、伝説級の『魔』だろうね」


 呆気にとられて見上げる二人の視界には、かつてアリアノートが使用した『白霊彗星』を超える大きさの巨大な黒い球がある。先ほどと同じ立ち位置のまま、リゼルは両手を真上に掲げていた。


「発動、《虐殺の黒月》」


「くそ! 悪いがアルフレッド。わたしは一時戦線を離脱する。『戻る』までの間、どうにか耐え切ってくれ!」


「うん。頼む」


 アルフレッドは、頼まれる方が逆ともいえる台詞を口にした。

 魔人の手から放たれた黒月が目前に迫る。だが、アルフレッドは微動だにしない。仲間を、彼女を信じているからこそ、動かない。


「発動! 《命萌ゆる新緑の大地》」


 純白の光に包まれるアリアノート。だが、黒月はその光を無視するかのように二人を飲み込み、周囲の地面ごとごっそりと消し飛ばす。


「終わり」


 大地に穿たれた黒くて深い穴を前に、短くつぶやくリゼル。それから振り向いて、カグヤの下に戻ろうと歩き始めた、その時だった。


「ぐ……!」


 常に透き通った美しい声で話す彼女にしては珍しく、低くかすれた声。彼女の胸からは、背中から心臓を貫くように光の剣が突き出ている。


「生きて……?」


「しぶとい……これでも送還できないのか? なら、これで! 発動《赤熱の聖剣》」


 星霊剣レーヴァを心臓に突き立てたまま、さらなる追撃を仕掛けようとするアルフレッド。しかしリゼルは、彼の術が完成するより一瞬早く、己の胸から剣を引き抜き、大きく跳躍していた。


「今ので仕留められなかったのは、痛いかな……アリアノートが『戻る』までしのげるかどうか」


 アルフレッドは冷静に敵と自分との実力差を分析しながら、足元の地面を見た。

 アリアノートの使用した魔法《命萌ゆる新緑の大地》は、いわば究極の防御兼回復魔法だ。ハイエルフ族のみに使用可能な特異能力でもあるそれは、対象者を大地そのものと同化させて敵の攻撃を無効化し、イメージの力で再び回復・具現化する。


 だが、自分を含む二人以上を同時に対象とした場合、使用者本人が大地から元の姿に具現化するには、若干のタイムラグが必要となる。


「伝説級の『魔』か。……どう見ても邪竜並みの強さはありそうだな」


 独り言のようにつぶやくアルフレッド。すると、リゼルも同じようにぶつぶつと言葉を話しているのが聞こえてきた。


「カグヤ……『小娘』がいない。わたしはどうすれば?」


 誰かに向かっての呼びかけのようだ。アルフレッドの耳には、彼女の名前が確かに聞き取れた。


「ま、まさか……カグヤがこの『魔』を?」


 アルフレッドは動揺を隠せぬまま、魔王軍の本陣があるだろう場所へ目を向ける。だが、ちょうどその時だった。


 戦場に再び、大きな変化が起こる。それまでリザードマンと交戦を続けていた魔法騎士団の精鋭たちの背後から、何体かの巨大な獣が出現したのだ。人型の巨躯に獣の双頭、鉤爪のついた四本腕と蛇のような二本の尾が生えた不気味な姿。


「『月獣』、なのか?」


 呆然とつぶやくアルフレッドの耳に、能天気な少女の声が聞こえてきた。


「にゃははは! シュリの『強化月獣兵団』の最精鋭、複合月獣キマイラちゃんの恐ろしさ、思い知るがいい!」


 その声は戦場の上空、空を飛ぶ巨大な怪鳥の上から響いている。アルフレッドにはその姿までは見えなかったが、問題は魔法騎士団の方だ。リザードマンは戦術級とまではいかないにせよ、それなりに階位の高い『魔』である。組織だって戦えば勝てない相手ではないが、そこに実力未知数の化け物が乱入してきたとあっては苦戦は必至だ。


「……でも、あっちはエリザたちに期待するしかないか」


 どうやらカグヤとの会話を終えたらしいリゼルが、こちらを見ている。


「わたくしは、リゼルアドラ。暗界第二階位の暗愚王。命が惜しくば、武器を捨てて投降せよ」


 それまでと打って変わって長い文章を口にするリゼル。明らかにカグヤの指示で口にしただろうその言葉は、アルフレッドを落胆させるものだった。


「……そうか。君は僕を許してくれていないんだね」


 苦いものを噛み締めるように言うと、アルフレッドは前を見据え、星霊剣を構える。


「だったら……いや、だからこそ、僕は君に会うまで死ぬわけにはいかない。……発動、《夢幻増殖の聖剣》」


「発動、《漆黒の千本魔槍》」


 アルフレッドの周囲に浮かぶ、無数の聖剣。

 リゼルアドラの周囲に浮かぶ、無数の黒槍。

 世界最高の英雄と世界最凶の魔人の戦いは、ここからが本番だった。



 一方、魔王ネザクと相対するイデオンは、消耗戦を強いられていた。剛魔獣ラスキアを三体相手にするとはいえ、一体ずつならイデオンの敵ではない。事実、彼は戦場を駆けまわり、一対一の状況を生み出しながらラスキアを撃破することに成功していた。


 しかし、イデオンが敵を一体倒すたびごと、ネザクがその手を一振りし、新たなラスキアが姿を現すのだ。


「くそ! どうなってやがる!」


 そうこうしているうちに、周囲には『強化複合月獣』キマイラが出現し、魔法騎士たちまでもが苦戦を強いられ始めていた。


「ちっ! こりゃ、出し惜しみしてる場合じゃないな。月獣どもはエリザたちに任せるとして、一刻も早く魔王を倒さねえと……」


 その呟きを最後に、イデオンは己の肉体を変化させる魔闘術クラッドを発動する。


「発動、《銀牙の獣王》」


 全身の皮膚を銀色の獣毛が一瞬で覆う。鋭い牙の生えそろう獣の顎が顔から突き出す。イデオンの最終戦闘形態『銀牙の獣王』。


「ウガアア!」


 獣そのものの雄たけびをあげ、疾風のように駆け抜けた。腕の一振りが巻き起こす衝撃波だけで十数体のリザードマンを撃ち砕き、通り過ぎざまに一体のキマイラ、一体のラスキアを鋭い爪で切り捨てて、一気に魔王の目前まで迫る。


 が、しかし──


「……わが背に宿れ、ルシフェル。顕現せよ」


 落ち着いた声音で呟くネザクの背中に、漆黒の六枚羽根が大きく広がる。そしてそれは大きく伸長しながら前方に湾曲し、さながらネザクを護る楯のように交差して、イデオンの突進を防ぎとめた。


 暗界第四階位、堕落天王ルシフェルの翼による自動防御。一撃で城塞をも砕きかねない『銀牙の獣王』による突進は、優雅にさえ見える黒い翼によって、あっさりと受け止められる。


「ぐがああ!」


 たまらず後方に弾き飛ばされるイデオン。全身を乱打されるような強い衝撃に目がくらむ。


「今度は僕の番かな? ……わが右腕にエトルク。顕現せよ」


 ネザクの右手に、かすり傷ひとつで命を奪う《死の剣》が青白い輝きを伴って具現化する。


「『魔』を身体に宿してやがるのか?」


 ふらつく身体を立て直して尋ねるイデオンに、ネザクは答えない。


「じゃあ、行くよ?」


 代わりにネザクは、無造作に右手のそれを振り下ろした。


「ふざけるな! 第七階位ごときの力で!」


 イデオンは咆哮をあげながら、己の左腕でそれを防ぐ。かすり傷ひとつで命を奪うなら、傷ひとつ負わなければいい。金剛石を超える強度に強化したイデオンの腕なら、それは可能な業だった。が、しかし──


「ぐああああ!」


 突然の苦痛にイデオンは大きく飛びさがりながら、右腕を押さえた。見ればそこには、大量の青黒い蠅がたかっている。


「ぐお!!」


 一瞬の判断。イデオンは己の右腕を切り落とす。


「い、いつの間に……」


「かすり傷ひとつで命を奪う剣。怖いよね? たとえ防御力に絶対の自信があっても、あなただって人間だ。どうしても余分に力を込めて防いでしまう。意識をすべて、左腕そちらに向ける。僕はただ、その隙を突いただけだ」


 ネザクの左の掌には、いつの間にかぱっくりと開いた『口』がある。

 霊界第四階位、悪食蠅王ベルゼブブの力。

 あらゆるものを咀嚼する生物を生み出す口──《消禍機関》。


「くそ! こんなことが……!」


 どうにか魔闘術クラッドによる止血はしたが、あまりのダメージに目がかすむイデオン。


「あなたに恨みは無いけど、僕の『夢』を邪魔するのなら容赦はしない。……それに、五英雄のあなたを倒せば、『魔王』の名を確固たるものにできるからね。悪いけど、死んでもらうよ」


 ネザクは《死の剣》を振り上げ、同時に《蠅》を周囲に出現させる。


「ここまでか……。せめてエドガーの特訓に最後まで付き合ってやれりゃ、良かったんだがな」


 イデオンは、諦めたようにつぶやく。

 だが、そんな彼の頭上に、ネザクの剣が振り下ろされようとした、その時だった。


「イデオンさん! あたしが助けに来たぜ!」


 甲高くも勇ましい少女の声。イデオンの意識を覚醒させるに十分な、活力に満ちた声だ。道を塞ぐラスキアでさえ一撃で殴り飛ばし、真紅の閃光が戦場を駆け抜ける。


「……エリザ!」


 ネザクの瞳に映るのは、燃え上がる炎のような、赤い髪の少女の姿。


次回「─少年魔王と英雄少女(再会編)─」

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