第9話 でっか
翌日、早速テストって事で爺ちゃんの召喚と戦う事になったんだけど――
「え!?エレベーターだったの!?」
爺ちゃんが物置の扉を開けると、そこにはエレベーターが。
昔は普通の物置だったのに、どうやら俺が寝てる間に改造した様だ。
「うむ。婆さんと一緒にトレーニングするための空間を、地下に作ったんじゃ」
爺ちゃん達と一緒にエレベーターに乗って地下に降りると、そこは広い空間だった。
だいたい学校のグラウンドぐらい。
「ひっろ。こんな空間が地下にあったなんて」
土地的に大丈夫なのだろうか?
絶対家より広いんだが……まあ、きっと許可はとってるんだろう。
たぶん。
「ふぉっふぉっふぉ。このワシ炎王豪気と、水鬼妙の訓練場じゃからな。これぐらいの広さはないと話にならん」
「それに魔法の鉱物を使っているから、ここは凄く頑丈なのよ。以前は私やお爺さんでも、壊せなかったぐらいだもの」
「以前はって事は……今はその気になれば壊せるって事?」
「訓練や実戦で、随分と魔力が上がったからのう。今本気で暴れたら壊れてしまうわい。だからわしらはもう使っておらん」
魔力は訓練次第で成長するそうだ。
まあ、その成長速度は才能が超重要だそうだが。
覚醒時点で魔力量が大きい人間ほどその成長速度は速く、限界が高くなるそうで。
そして言うまでもなく、祖父母は最高級の資質を持って覚醒している。
だからこそ、日本最強七天魔に数えられてる訳だ。
「壮太が好きなように使ってええぞ」
「ありがとう、爺ちゃん」
素振りしかしてこなかったので庭で事足りていたけど、激しい動きなんかを練習する時はここを使わせて貰うとしよう。
「さて、それじゃ呼び出すぞ。いいか?」
「うん」
「いでよ!イフリート!」
爺ちゃんが腕を振ると、俺達の前前方に巨大な火柱が立つ。
そしてそれは人型へと変わっていく。
「……」
デカい。
俺の倍以上の身長と、三倍以上ある横幅。
マジでデカい。
「えーっと……こいつと俺が戦うの?」
想像以上にでかい、爺ちゃんの呼び出した召喚にちょっとビビってしまう。
いやどう考えても人間が戦っていいサイズじゃないからね。
こいつ。
あと、全身ぼうぼうと燃えてて凄く暑そうだし。
近付くだけで焼けどしそうなんだけど……近接戦無理じゃね?
「うむ。これが倒せんようでは、一人でダンジョン探索など夢のまた夢じゃ。じゃからダンジョンに行きたいなら、見事にこいつを倒して見せるんじゃ」
「……わかった」
俺は爺ちゃんに許可を貰った模造刀を鞘から抜いて手に握る。
まあビビってても仕方ない。
やる前に諦めるなんて論外だし、まずは戦ってみて、考えるのはそれからだ。
「まずは腕試しさせて貰うよ」
まさか試しに戦って死ぬなんて事はないだろう。
爺ちゃんの召喚な訳だし。
「うむ、分かった。まあちょっとぐらいの怪我なら、婆さんが治してくれるから心配するな」
祖母ちゃんは回復魔法も使える様だ。
なら、気兼ねなく行けるな。
「分かった。じゃあ行くよ!」
俺はイフリートへ向かって突っ込んだ。
拙作をお読みいただきありがとうございます。
『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。
評価は少し下にスクロールした先にある星マークからになります。




