第16話 23
シヴァとの一戦で死にかけた俺は、炎体と冷体の効果を、爺ちゃんと祖母ちゃんの協力の下きちんと検証した。
その結果、各ボディ使用中は苦手属性の耐性が3分の2に下がる事が判明する。
つまり、あの時の俺の冷気耐性は20しかなかった訳だ。
そりゃ一気に10も下がったら、凍って死にかけるわ。
……やっぱ物事、テキトーに進めたらダメだよな。
今回は爺ちゃんと祖母ちゃんが対処してくれたから助かったけど、ソロでダンジョンにいるときに同じ様な事をやらかしてしまったら、完全に死亡案件になる。
これからは色々と気を配って、慎重に行動する様にしないと。
とは言え、だ。
今回死にかけた事で、実は得た物もある。
あ、教訓を得たとか、そういう精神的な話じゃないぞ。
もっと物質的な……いや、物質的ではないのか。
アビリティだし。
とにかく、死にかけた事で俺は新しいアビリティを手に入れていた。
その名も【奇跡の生還】だ。
名前からも分かる通り、実は結構危なかったんだよな。
俺。
まあそれは置いといて。
死にかけて蘇生して貰ったから発現したアビリティなので、個人では取得困難だった事を考えると、今回これが手に入ったのはかなりラッキーと言えるだろう。
そして効果の方は、死にかけたらダメージ全回復からの大幅パワーアップだ。
結構凄いだろ?
ただまあ、発動は1日1回までだし(クールタイム24時間)。
パワーアップが終わると逆に虚脱状態に陥るから、結構諸刃の剣ではあるんだけど。
要は、パワーアップで逆転できなかったら負けって感じになる訳だ。
ま、なのでこのアビリティは最後の切り札的な物だな。
常用する様な物じゃない。
で、だ。
今のままじゃ、当然イフリートやシヴァの2体を同時に相手取る事は夢のまた夢である。
攻撃をしようとしたら、近づくどころか死にかけてしまう訳だからな。
なので、再び俺は耐性アップに勤しむ事になる。
目指せ熱冷気耐性レベル23!
だ。
23って数字を目指すのは、ボディ系の効果で耐性2倍の、苦手属性3分の2を掛けると、耐性レベルが30を超える数字だからだ。
30あれば、両方の魔物の属性攻撃に耐えられる様になるからな。
だから23。
「ふむ、良い動きをするようになってきたのぉ」
「ええ。まるで魔法で身体強化してるみたいよ」
俺がぶっ倒れてから1月達ほど経つ。
耐性レベルアップに、日々の訓練を続けている訳だが、俺の動きは日を追う毎に鋭くなっていく。
第三者視点だけでなく、自分でも実感できる程のスピードで。
「はっ!」
俺は剣術の訓練の流れで、高く跳躍した。
訓練場の天井はかなり高く、10メートルはあるため流石に天井までは届かないが、それでもあと2から3メートルに迫る位置まで俺の体は上昇する。
つまり今の俺の跳躍力は、6から7メートル。
一般人では考えられない脚力と言って良いだろう。
短期間でここまでの身体能力が手に入ったのは言うまでもなく、訓練効果アップのお陰だ。
流石神様から貰った能力であるアビリティ。
さすあびである。
―—そしてさらに訓練を続け、俺の熱と冷気の耐性のレベルが23に。
さあ、イフリートとシヴァの本格攻略開始だ。
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