第七十四話②
「来てくれたんだな2人とも」
「はい。別れが惜しくなるとも考えたのですが、やはり最後までお見送りしたいと考えまして」
「私も、最後に挨拶をと思いまして。我儘を言って、皆さんに連れてきてもらったのです」
出入り口を出て直ぐに2人にそう話しかけると、笑顔でその様な言葉が返ってきた。
「嬉しいですけど、良かったのですか?」
「そうだぞ2人とも、これから忙しくなるのだろ?」
「確かにその通りではあるのですが、やはり恩のあるお2人を見送ることが優先だと考えまして」
「次会えるのはいつになるのかわからないですからね。最後に改めてこうして、挨拶を交わしたかったのです」
もうこの国を出る心の準備は出来ていたのだが、何だか名残惜しくなってくるな。
「お2人は、この後どの国を目指すのですか?」
「次はカルック王国に向かうつもりだ。魔法について学びたくてな」
「貴方ほどの方でも、まだ学びの姿勢を崩さないのですね。流石です」
俺は強い魔法は使えても、知識自体は一般的だからな。
「カルック王国を訪れた後も、旅は続けるのですか?」
「そのつもりだ。俺たちの目標は魔王退治だからな」
「魔王退治……。お2人なら、可能かもしれませんね」
「魔王城はここからずっと先にあると言われています。ならばそれまでは、再びこうして会うことは出来ないのですね」
パンプキン残念そうにしながらそう呟く。
「そうだな……。だが、必ずまたこの国にはやってくるつもりだ。魔王を討伐し帰還したその後、こうして再び言葉をかわそう」
「何年後かになるのかは分かりませんが、私も絶対にまた会いに来ますね」
俺たちのこの言葉に、2人は笑みを浮かべた。
「はい。楽しみに待っております。それまでに、通りをより良いものにしておきますね」
「私も、お2人がこの国に再度訪れるその時までに、この国の問題を殆ど……いや、全てを解決しておきます」




