第六十七話①
「もういい。このまま先に進むぞ」
「ちょっと、何でそうなるのよ。あまりにも不自然だわ、一度街に戻るべきよ」
「それはわかるが、相手はそうさせるつもりはないみたいだからな。売られた喧嘩は買ってやる、アカリは俺の直ぐ側にいながらついてこい」
「もう……なら、しっかり守ってよね」
あのタイミングで瓦礫が崩れるのはあまりにも不自然だ。もしかしなくとも、誰かの手によって仕掛けられたことがわかる。
つまりは、誰かが俺たちをこの通りから逃がさないようにしたという事になる。
通りの中央を目指している際には何も仕掛けられていなかったことを考えると、その目的の場所までは向かわせようとしている事がわかる。
きっと、その場所に何かがあるのだろう。
誰かが待っているのか、はたまた罠が仕掛けてあるのかわからないが、俺はいい加減この不気味な現状を打破したいと思い、先に進む事にした。
魔法を発動させながら通りの中央を目指す。
アカリは俺と肩がぶつかるほどの距離にいながら着いてきている。
「もう直ぐ通りの中央に辿り着くぞ。直ぐに動けるように身構えておけ」
「……わかったわ。何かあったらお願いね」
あらゆる魔法を発動できるようにしてから、俺たちは一気に通りの中央に足を踏み入れた。
首や視線をずらしながら、急いで辺りを確認する。
「あ? ……どういう事だ?」
辺りは薄暗く、あまりはっきりとは見えないが、どうやら祭りの際に使用するであろう出店が立ち並んでいるように見えた。
よく見れば、その店の周辺に人がいることもわかった。
それも1人2人じゃない、もっと多くの数だ。
すると途端に大きな爆発音と共に、辺り一面が明るさを取り戻した。
「え、何!?」
動揺するアカリをよそに、俺は途端に明るくなり細めてしまった目を無理矢理こじ開けて辺りを見渡す。
「なるほど、そういうことか……。ややこしい真似をしやがって……」




