第六十話①
「今の通りと街の関係性について、パンプキン殿はどう考える」
「関係性ですか? ……各々の民の仲などで言えば、あまり宜しくない……いや、こちらの街の皆さんは、通りの民を目の敵にしている事を考えると、仲は宜しくない。それが原因で何も協力し合えていないとなると、関係性は最悪かも知れませんね」
国王は先ず、現状の街と通りの関係についての質問をパンプキンに投げかけた。
そしてパンプキンはそれに、言葉にオブラートなどは包まずに、正直な感想を返す。
「その通りだ。現状、我々国民の仲は宜しくない。特にこちら側、つまりは街の人間が、異様なまでに通りの人間を嫌っておるのだ」
「そんな事は存じ上げております。それをお聞かせになって、一体どうするおつもりなのですか?」
「我はな、パンプキン殿。この街と通りの一体化を考えておるのだ」
国王は自身の考えを口にした後、再び続ける。
「だが勿論、それが現状では叶わない事を理解しておる。だから先ずは国民たちの仲を深めてから、」
「少し待って下さい。街と通りの一体化、これについて先ずは説明をしていただきたいのですが」
パンプキンがそこに引っかかるのも無理はない。
受け取り方によっては、街が通りを吸収しようとしていると考えられてもおかしくはないのだから。
国王は慌てて訂正しようとするが、パンプキンからは疑いの目と言わざるを得ない鋭い視線が向けられている。
それは先程の発言が原因というよりかは、元から信頼されていない事への現れだろう。
ここからどうやって国王は話を持っていくのか、俺は部外者でありながら、そんな事を少し緊張しながら見守っている。




