表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンデレラ 〜馭者は〇〇でした〜  作者: あぷりこっと
9/20

9.毒

 舞踏会まで、残り5日─。

 今日の夕飯には、私の好きなスープが含まれている。

 心のなかで「わーい」と言ってしまうくらい嬉しい。

「いただきます。」

 一方、外面はいつもどおり、平然としている。

 あ〜、美味し…!?

 いつもと違う。

 そう気づいたのは、飲み込んだ後だった。

「っ…。」

「どうしんだい? エラ?」

「ちょ、ちょっと、目眩がして…。」

 私は痺れで回りにくくなった舌を動かし、そう言う。

「大丈夫ですか? 義姉様。お部屋で休まれては?」

「……、ごめんけど、そうさせてもらうわ。」

 エレンの口角がわずかに上がる。

 エレンの仕業か。

「わかった。部屋に行くよう、オリナに伝えておくよ。」

「ありがとう、お父様。」

 私はそう言うと、逃げるようにリビングから出る。

 そして、ドアを閉めた途端、その場にしゃがみ込んでしまう。

 頭、クラクラする…。

 先程お父様は、オリナに伝えておくと言ったが、伝えるのは恐らく使用人。

 使用人には継母の息が掛かっている。すぐに来るとは期待できない。

 吐けば多少楽になるだろうが、ここでするのは違う。

 だが、このままでは…

「お嬢様? どうされました?」

「オリナ…」

 そこにとてもタイミング良く現れたのは、オリナだった。

「助け、て……。」

 

「これで大丈夫だと思います。」

 処置を終えた後、オリナはそう言った。

「ありがとう、オリナがいてくれて、助かったよ。」

 私が口にしたのはやはり毒だった。

「助かったのは、お嬢様が一口しか食べてなかったからでもありますよ? 出なかったら、どうなっていたことか…。」

 私は一口しか食べなかった。お陰で致死量には至らなかったのだ。

「……、やはりおかしいです、こんなの。」

「? 何が?」

「お嬢様がこんな目に遭うことが、ですよ!

 お嬢様は何もしてないのに!!」

 オリナが珍しく感情的になる。

「旦那様に報告しましょう。こんなの、間違ってます!」

「……、ありがとう、オリナ。

 …でも、大丈夫。」

 こんなのだから、こんな目に遭うんだ。わかっている、だけど、お父様には言いたくない。

「お父様には、『ここ数日、舞踏会に行くのが楽しみで寝れてなかった』って伝えてくれない?」

「……、わかりました。寝不足が原因、と伝えておきます。」

「ありがとう、オリナ。」

 どうも、こんにちは。

 毒を食べた、と明かすタイミングを一瞬失ったあぷりこっとです。

 ちょっと、焦りました(笑)。

 流れ的に入れたら違和感があったりしてまして…、まぁはっきりわかってからにしようと思い、あの位置になりました。

 

 この前、スノーフレークという鈴蘭に似た花が咲いていまして。とても可愛かったです。

 鈴蘭に似ているので、毒性あるのかな…と思い調べたら、本当にありました(笑)。食べても食中毒を起こす程度らしいですが。

 ちなみに、鈴蘭の毒性は強く、最悪の場合死に至ります。絶対に口にしないでくださいね。

 

  ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 また次回、お会いしましょう。

 バイバ〜イ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ