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シンデレラ 〜馭者は〇〇でした〜  作者: あぷりこっと
6/20

6.子犬

 春─。

 それは冷たい雪が溶け、植物たちは新たな芽を出し、人が心なしか陽気になり、心躍る季節…。

 そんな暖かさの中、子爵令嬢の私─エラ・グレイスは侍女として庭の掃除をしている…。

 まぁ、もう慣れたけど。

「シンデレラ、今度はそこを掃除してくれる?」

「はい。」

 私は継母様(奥様)の影響で使用人たちから「シンデレラ(灰かぶり)」と呼ばれるようになっている。

 もちろん、侍女の仕事をしている時だけだが。

 私がこの家の令嬢であることは、ほとんどの使用人が知っているだろう。なのに私を平然と侍女(・・)として扱えるのは奥様の人選がとても良いからだ。

 そんな選ばれし使用人たちの中には、多少サボっても給料が貰えるからとサボる者もいる。

 この屋敷はそこそこ広いが、その面積に対して使用人の数が多い。だから、サボる人が出るぐらいが丁度いいと言えよう。

「さて、綺麗になったかな。……ん?」

 ガサガサと、低木が揺れたのを見て、私は驚く。

 何か…いる……?

 え、どうしよう…、取り敢えず誰か呼ぶ…?

【あの人が平民の子のお嬢様?】

【侍女の仕事をしてる子爵家の令嬢なんて、初めて見たわ。】

 ……。

 よし、取り敢えず見に行ってみよう。

 私は箒を何かあった時に闘えるようにと構え、ドキドキしながら低木に近づく。

 ガサガサ、ガサガサガ!

 低木の動きと揺れる音は次第に早くなり、そして…

「!?」

 小さな犬が、顔をひょっこりと出した。

 生後一ヶ月ほどだろうか? とても綺麗な白い毛並みをしている。

 子犬は私に気づいたようだが、怯える様子はなく、そのまま全身を低木から出す。

「!?」

 後ろ足、怪我してる…。

 子犬の右後ろ足の毛は痛々しくも赤く染まっていた。

 どうにかしなきゃ。

 私はちょうど近くにあったタオルを拝借し、子犬をそのタオルで包む。

 子犬は抵抗せず、されるがままだ。弱っているのかもしれない。

 少し早いけど、緊急事態だし抜けてもいいよね。

 私は心の中で言い訳をし、主治医のオリナのところへ向かった。

 彼の家では確か、犬を飼っていた。

 怪我の治療くらいは知っているかもしれない。

 

「お嬢様、どうされましたか?」

 医療室に入ると、オリナがいつもどおり無愛想な顔をして淡々と言う。

 私はそれを気にしている暇はないため、すぐに要件を言った。

「この子を助けてほしいの!」

 どうも、こんにちは。

 新キャラの名を「オリ(・・)()ル」を元に考えたあぷりこっとです。

 お菓子の商品名を見てて、「オリジナル」という言葉を見て、あ、ここから考えようと思った感じです。

 お菓子要素はどこへやら……(笑)。

 さて、今回は新キャラが登場しました。

 最初は女キャラにしようと思ってたんですが、今後使いやすそうな男キャラにしました。

 私、無愛想キャラが結構好きなんですよね〜。

 表情がわかりにくい分、わかってきたら面白いとか、いつも無愛想なくせに、不意に笑顔を見せたりとか……。

 まぁ、オリナがそうなるかはわかりませんが。

 

  ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

 また次回、お会いしましょう。

 バイバ〜イ!

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