王都への道程 1
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翌日、ゴビットさんと俺達は、王都に向けて出発した
ゴビットさんの商隊の馬車4と、俺達の馬車1、あとはギルドから派遣された冒険者が乗っている馬が10だ
なぜギルドから派遣されているかというと、俺達だけでも守れるのだが、体裁が悪いからということで冒険者を追加で護衛の依頼を出してもらったのだ
体裁が整っているだけで、盗賊の出る頻度が下がるからだ
しかも今回の依頼は、片道だけの護衛なのだが、往復分の報酬になっているのだ
これは、俺の提案で報酬がいいので簡単に放棄できないようにしたのだ、王都に着いてからの支払いになっているのだ
当然放棄しだ場合、罰金が待っている、報酬に従い罰金も高くなるため、ある程度自信のある冒険者でないと、受注が難しくなっていた
今回俺達は、ギルドを通していないので、商隊に参加していることを冒険者が知ったのも先程となっていた
「『白い獣使い』がいるから安全じゃないか!」
「『白い獣使い』がいるなら請けときゃよかったぜ」
「キャー、私も『白い獣使い』のパーティーに入りたい」
「英雄様~~~!」
俺達の姿を見て、色々声が聞こえてくるが、それは、俺達の問題じゃない
「では、皆様出発致します」
「わかりました、俺達が最後尾についていきますから、他の冒険者の人は、前方に4人、左右に3人ずつでお願いします」
今回俺達は、ビョートル経由での街道を選択した
本当は、俺達はビョートルにはいきたくなかったのだが、ゴビットさんが、
「商会を立ち上げるからには、ビョートルにも支店をつからないといけませんので」
と、希望したからだ
ビョートルにも2~3日滞在予定だ
王都に着く予定としては、30日後ぐらいを予定している
ビョートルへの街道は、数か月前に俺達が、盗賊をある程度かたずけているから、めったに出くわすことがなかった
クローゼを出て3日目の野営の場で
「今回の護衛、楽勝だな」
「俺、今回の報酬もらったら、クローゼに帰って彼女に結婚の申し込みをしようと思ってるんだ」
などの話し声が聞こえてきた
おいおい、変なフラグは立てないでくれと内心思いながら、俺達のパーティーは食事をしていた
今回俺達の馬車には、転移の魔法陣が設置してある
そう、クローゼの自宅にある転移の魔法陣につなげてあるのだ
食事は、シルフが家に戻り調理してから持ってきているのだ
周りの冒険者には、食事を分けていないが、ゴビットさんの商隊には分けているのだ
冒険者は基本食事は自分で準備することが条件のため分けていないのだ
ゴビットさんの商隊の人からは、
「こんなところで温かい食事をいただけるなんて思ってもなかったです」
や
「こんな料理今まで食べたことがありません」
など、感謝の言葉が返ってきた
そんな手の込んだ料理はないんだがなと思いながら、笑顔で返した
今、キャサリンと嵐がこの場にはいないだが、
それは、こんなにワイワイと野営しているのだから、どうぞ襲ってくださいと言っているようなものなのだ、2人には盗賊狩りをしてもらっているのだ
この道中、馬車の中で暇だったので、デザートイーグルを基に魔道具を作成したのだ
今回の弾丸には、火薬を使用してはいないのだ、引き金を引くと通常通りシリンダーなどは動くのだが、中で魔法が発動する魔法弾となっているのだ、弾丸次第で威力から殺傷能力まで変わるのだが、火薬を使わなかった最大のメリットは、サイレンサーがなくても音がほとんどしないのだ、もちろんレールガンとしても使用ができるが、切り替えができるように作ってある
銃口には、弾丸に闇の魔法を添付できるようになっており、闇の中で使用すれば認識することはまず不可能なつくりになっているのだ
だから、盗賊狩りをしている2人のことは誰にも気が付かれていないのだ
しばらくたつと、2人が戻ってきた
「おつかれさま、どうだった?」
「僕が確認して回ったので、ほとんど壊滅できたと思っていいよ」
「そうですね、誰も殺しはしていませんが、もう人を襲うこともできないでしょう」
「まあ、近くにいる魔物が血の匂いをかき分けて探し出されたら、死んでしまうだろうけどね」
「2人ともご苦労様、家に戻ってお風呂でも入っておいで、何なら、布団で寝てきてもいいからね」
「OK」
「わかりました」
2人は、馬車の中に戻っていった
俺とミミは、近くにいたボアなどの魔物を狩りながら、シルフが捌くということを一連の流れのように、行いながら夜を過ごした
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