もしものために
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ホムンクルスの製造に目処がついた俺は、家で使用する家電・・・もとい、魔道具の作成を行った
IHみたいなコンロ、冷蔵庫と冷凍庫、水道はあるがお湯は出なかったので、風呂の技術を代用して、手元で温度調節できる蛇口、魔光灯、魔法鍵、食洗機、洗濯機、乾燥機生活で必要と思ったものは、とりあえず作ってみた
あとは、通信機を作ってみたいと思い、試作品を作り上げたが、使用できる距離がわからないため、紅に1つ渡して距離の確認をしていこうと考えている
ただ、この世界で生きていくのに冒険者を続けていくのもいいけれども、いつどんなことがあるかわからないため、彼女達の生活を守るためにも、安定した収入を得る必要があるのだ
そこで、商売を何かしようと考えているのだけれども、みんなに相談してみた
「俺、何か商売を始めようかと思うんだけど、何がいいと思う?」
「ご主人様、店を自分で持つのでしょうか?」
「それも有りとは思うけど、委託販売でもいいかなと思ってはいる、それで、どういう商売がいいかな?」
「ご主人様が作る、まよねいずとかおだは好きだ」
「調味料か、それも悪くはないかも、ただ、材料だな」
「そうですわね、ダンジョンにかなり潜らないといけませんものね」
「そうなんだよな、玉子と塩は問題ないけど、油と胡椒がな」
「ダンジョンの中から簡単に行って戻れる何があれば、いいのでしょうと、わたくしは思うのですけど」
「それ、ご主人様魔道具で作れないだか?」
「転移の魔方陣があるから、出来るかもしれないな」
「それじゃあ、魔方陣はマリサ、シルフ、レイに任せてもいいか?」
「よろしくてよ」
「う~ん、大丈夫」
「はい、何とかして見せます」
「嵐は、キャサリンを連れて、ダンジョンでレベル上げをしてきてくれ」
「OK」
「わかった」
俺は、商店に向かった
「ゴビットさん」
「はい、あ、いらっしゃいませリュウ様」
「今日はどのようなご入用でしょうか?」
「今日はですね、丈夫で長持ちするような生地を購入したいのですが」
「丈夫で長持ちする生地ですか・・・」
「それは、魔物の皮でも大丈夫でしょうか?」
「それは、構いませんが」
「それでしたら、しばらくお待ちください」
奥から生地を出してきた
「これはですね、行商人から購入した生地です、このあたりに生息しているものではないです」
「名前自体もよくはわかっていないのですが、この生地を加工してみようと通常のはさみで、切ろうとしたのですが、はさみのほうが駄目になってしまいまして・・・」
「はさみがですか、それはまた丈夫さは間違いないようですね」
「その点については、間違いないと判断させていただきます」
「これはいくらですか?」
「仕入れで、1枚当たり銀貨15枚でしたので、全部で5枚ありますので、75枚ですね」
「ゴビットさん、商人であれば、販売の利益を足してくださいよ」
「いえいえ、リュウ様以前も申し上げましたが、先行投資でございます、自分自身のカンが告げているのでございます」
「はあ、わかりました、ではその金額で買わせていただきます」
「ありがとうございます」
ゴビットさんは、満面の笑みで、目の奥にさらに輝くような光をともしていた
家に帰った俺は、早速ダンジョンに設置するために周辺から視覚阻害できるような、魔道具の開発にかかった
資格阻害の魔道具だけでも数日かかった
マリサたちの魔法陣の研究もさらに数日
やっとの思いで完成させた移転魔法陣、早速配置しようとダンジョンに向かおうとしたのだが、嵐が、
「あ、僕に任せておいて、すぐに行って戻ってくるから」
そのまま、闇に紛れて消えていった
翌日には、2階から6階まで、計5枚の配置を完了させて戻ってきた
「それじゃあ、各階に行って、アイテムを取ってきますか」
「ご主人様、出発しましょう」
みんなでダンジョンに向かった




