続魔道具作成
俺は地下に籠っていた、ホムンクルスを作るためだ
しばらくの期間いろいろ試したのだが、一向にうまくいかなかったのだ
最初は、イメージクリエイトで作ってみたのだが、他の魂が入ったあとに、本人の意思で自由に動けるイメージが、正しくなくこの方法は、諦めてしまっている
次に試したことは、魔石を使ってゴーレムを作ることだ、イメージとしては、ロボットを思い浮かべればいいので、形自体は出来上がったのだが、イメージに乏しいため、稼働部分が少なく不便だと思われること
「う~ん、どうしたらいいか?」
更に次に、錬金術を使用して体を作ろうと考えだが、肉体を作るためには、それ相応の肉体が必要になるとのこと
スミレの肉体を作るために、代わりの死体なんか使えない
「しまった行き詰まったぞ」
「あの~、ちょっといいですか?」
キャサリンが、階段の上から顔だけ覗かせている
「キャサリン、別に入るのはかまわないよ」
「どうかしたのかな?」
「えっとですね、スミレさんの肉体を作っていると聞いたんですが、手伝いができないかなって」
「何か、いい案でもある?」
「そうですね、私のスキル、ファンタジーライフがあるじゃないですか、それをなにか使えないかなって思ったんです」
「それじゃあスキルについて、詳しく教えてもらっていいかな?」
「私のスキルは、まずどういう生き物なのかをイメージし、肉体を作り上げたあとに、命を吹き込むって流れになります」
「う~ん、一つ聞きたい、命を吹き込む前にスキルを止めるとどうなる?」
「初めてスキルを使ったのが、ペガサスなので、なんとも言えませんが、たぶん、肉体だけ出来上がっていると思います」
「それじゃあ、試しに小人の女の子を作ってもらっていいかな?」
「わかりましたやってみますね」
キャサリンは早速スキルを使いだした
キャサリンの手の前に小さな光が集まってくる
「はあ、はあ、出来ました、途中でキャンセルするとごっそりと魔力を持っていかれますね」
「すまないな、この肉体に魔石に疑似生命を作って動いてくれるか試してみる、しばらくしてから、問題なければ今度は、普通の成人の女性を作ってもらいたい」
「いえ、こんなことで役に立てるなら、もっと役に立ちたいです」
「だって、いいとこ・・・・・ゴニョゴニョ」
「え?なんだって?」
「いえ、何でもありません」
「わかった、また後日お願いすることになるから、その時はよろしく」
「はい」
キャサリンは、嬉しそうに階段を昇って行った
俺はというと、魔石を無属性化して、イメージクリエイトで、生命を作り出すためにイメージし始めた
生命のイメージとしては、見た目とのギャップがありそうなものを選ぼうと考えた
「メイド・・・・は必要ない、秘書・・・・小さすぎ、門番・・・・意味なさそう、子供・・・・ちゃんと作りたい、魔道具製造の助手・・・・ミミが怒りそう、諜報員・・・・忍び?」
「・・・・・・忍びか」
俺は、くノ一のイメージをして、魔石に流し込んだ
なんとなく魔石が暖かくなってきた
俺はその魔石をキャサリンが作ってくれた体の胸元に持ってきた
すると、魔石がそのまま体の中に吸い込まれたのである
「・・・・・・・・はあ?」
「これは成功し・・・・・」
その時、肉体が目を開けた
「マスター、おはようございます」
「ああ、おはよう」
「自分のことはわかるか」
「はい、マスターに作ってもらいました」
「名前決めないといけないな」
「名前ですか?」
「ああ、何にしようかな、紅」
「クレナイですか?」
「ああ、お前は、髪が真っ赤だからな」
「ありがとうございます」
「自分の能力と、自分の役割はわかっているか?」
「はい、マスターの影として、情報収集や警護をさせていただきます」
「とりあえず、服だな」
「せっかく闇属性も付与して、火と光属性も付けたんだから」
「黒の服と、緑の服と、ピンクの服を渡しておこう」
「イメージクリエイト」
俺の目の前に3着の忍び服が出てきた
それから、鍛冶で、クナイ10本、手裏剣10個、某手裏剣10本を作成した
あと、1本の忍び刀を作成し
武器を収納するためのショルダーバックなどを作成した
「あと、お金もいくらか渡しておく」
「ショルダーバックは、無限カバンになっている、上で、誰かに普段着を準備してもらえ、諜報の際にも利用できるだろうから」
「ありがとうございます」
「ああ、あとは、しばらくの間は、毎日ここに帰ってこい、初めて作成したわけだし、調整が必要になるかもしれんからな」
「わかりました、では早速」
紅は、颯爽と消えていった
「俺の前では、普通に動いていいのに」
そこらへんも調整できるかな、と思いながら、天井を見つめた