ギルドへの報告のために
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領主の館を出てから、お祭り騒ぎになっている町のなかをギルドに向かって歩いている・・・のだが、全然前に進めないのだ、10メートル位進むと、
「英雄さま、これをお食べください」
とか
「英雄さま、こちらをお飲みください」
や
「英雄さま、抱いてください」
とかで、道を遮られていた
最後のタイプには、彼女達が壁になって抑えてくれたから、事なきを得たけど・・・綺麗な女性だったからって惜しかったなんてオモッテモナイヨ
じっと彼女達から睨まれているが、ないったらない
領主の館からギルドまでは、通常であれば30分くらいで着くのだが、今日は、3時間かかった
俺達のことを祝ってくれているのに、無下にすることは出来なかったからだ
俺は、貰ったものは人に気がつかれないように、鞄にいれる振りをしながら、アイテムストレージに収納したが、彼女達は、手に持ったままなので、前が見にくい状態になってきていた
それでも、なんとかギルドにたどり着き、ギルドの机に貰った食べ物などを置いていた
「ノートさんは、いますか?」
「おう、やっと帰ってきたか」
「大変でしたよ、歩く度に食べ物や飲み物を渡され続けたり、英雄さま~って、目の前に飛び出してきたり」
「仕方ないだろ、今まで攻略されることがなかったダンジョンを攻略してきたんだからな」
「は~ぁ、仕方ないのかもしれませんね」
「いくつかノートさんに、聞きたいことがあるんですが」
「おれにか?どういったことだ?」
「ダンジョンのモンスター、今までどういったものをドロップしてましたか?」
「今までか?・・・・そうだな、そいつの肉とか皮、あとは、持っている装備品くらいだな」
「・・・・・・・」
俺が、厳しい顔をしていると
「どうした、違っていたのか」
「そうですね、ただいくつか話しておかないといけないこともあります、上、いいですか?」
「おう、大丈夫だ、嬢ちゃん達は・・・・ここにいて貰った方が良さそうだな」
「すいません」
「それじゃあ、上がってくれ」
俺は、3階へと上がった
「ノートさん、まずはこれを見てください」
と、ドロップしたアイテムをいくつかテーブルの上に置いた
「なんだこれは?見たことがないものもあるぞ」
「ん、こっちは胡椒か、こんな高価なものもか?」
「そうです、こういうのをドロップしてきました、ただスライムに関しては、体液でしたけど」
「それと、ボスの部屋には、他にも魔族みたいなやつがいて、ダンジョンを利用したって言ってました」
俺のことを黙ったまま、実際にあったことを話した
「実際に、ダンジョンコアが2つになっていましたから、ただ1つは、触っただけで吹き飛んでしまいましたが」
「そうか、ドロップアイテムがそのままかわからないが、1度変わってしまったのならば、そのままだろう」
「ただ、ドロップアイテムが、変わったことにより、冒険者が詰めかけてくるかもしれない、冒険者以外もだ、入り口の警備を今まで以上に強化しないといけないな」
「あと、依頼の地図を渡しますね」
「こ、これ、お前が作ったのか?」
「はい?」
「これは、壁の長さとかは同じなのか?」
「そうですね、長さは均等にしています、地図と実際の長さが違うければ、分かりづらいでしょう?」
「確かにそうだが、こんなに精巧な地図は今までにない、これがあれば、道に迷い死ぬやつも減ってくる」
「そうであれば、このダンジョンに入れるランクが下げることができる」
「ちょっと待ってください、モンスターは更に強くなっていると思ってください」
「は~あ、わかった、暫くはそのようにしておこう」
「お願いします」
「あと、ギルドカードかしてくれ」
「わかりましたがどうするんです?」
「ああ、お前のランク上がったんだ、ランクはAだ、ダンジョン攻略するやつが、いつまでもCなのは、まずいから、規定で必ずAにすることに決まっている」
「下の嬢ちゃん達も、ランクがDに上がっている」
「一応奴隷のランクは、これが上限になっているんだ」
「もし、奴隷を解放してきたら、俺と一緒になりますか?」
「いや、解放後にダンジョンクリアすれば、上がるけど、遡っては無理だ」
「わかりました、今後考えときます」
「おう、すまねえな」
話を終えた俺達は、1階に降りた
彼女達は、ランクが上がったのが嬉しかったのか、みんな笑顔で待っていた
「おい、リュウ、ギルドカードの更新終わったぜ」
「ありがとうございます」
「褒賞金も、カードに入れといたからな」
「わかりました、それでは今日は帰ります」
「おう、またな」
俺達は、家にむかい歩きだした
家につくまでに、さらに3時間かかったことは
いうまでもなかったし
この祭り騒ぎは、3日3晩続いた
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