セトシェルのダンジョン帰還後
セトシェルのダンジョンから戻った俺達は、
「リュウデーメーテール国王陛下、ダンジョンはいかがでしたでしょうか?」
俺達の前には、小綺麗にした男が声をかけてきた。
その男は、耳がとがっており、肌は白く、髪は緑、美男子と言われておかしくない顔立ち、・・・そう、エルフである。
「あっ、申し遅れました、私このセトシェルのギルドマスターをしております。ガガと申します。」
「セトシェルのギルドマスターか、何か用か?」
「ええ、そんなに警戒されなくても大丈夫です。私はお願いがあって参りました。」
「お願い?」
「はい、地下6階以降のドロップアイテムを分けてほしいのです。」
「ドロップアイテムを?」
「はい、勿論ただでとは言いません。出来る限りの融通はさせていただきたいと思っています。」
「まあ、ドロップアイテムを売るかどうかは、俺達で考えますから、今ここでお答えは出来ません。」
「そんな事言われてもいいのですか?私は、ギルドマスターですから、世界中のどこで手続きされたギルドカードでも取消に出来るのですが。」
「それは、脅しですね。」
「いえ、脅しなどではありませんよ。」
「結構です。それでは、俺達は今この場で、ギルドカードは返却しましょう。それと、デーメーテールでのギルド活動は、禁止する。即刻ギルドは、退散すること。」
「なっ!」
「ああ、それと、ファン・デ・ノヴァでの俺の立場は、国を救った英雄だからな、今のギルドが続けられたらいいな!」
「はっ?」
「それと、アイセルモンデの王も元冒険者だったな、俺達が冒険者でなくなったと知ったら、あの国でどういうあつかいするかな。」
「え?」
「ちょうどいい機会だ、他のギルドをデーメーテールで新規に立ち上げよう、黒貨1万枚くらいあれば今の冒険者ギルド以上のものが出来るだろう。」
「ちょっ!」
「じゃあ、そういうことで、ギルドマスターのガガ、今回の不敬罪は、不問にしておいてやるから、さっさと消えろ。」
「ま、待ってください、お、お願いします。」
「さあ、みんな行こうか。」
「そうですわね、ご主人様、やることは増えましたが。」
「そうだね、ノートさんを呼んだらいいんじゃない?」
「戻りましたら、依頼を出しておきましょう。」
「よろしく頼むよ。」
俺達は、後ろで慌てているガガを無視して、歩きだした。
そして、そのまま馬車?、いや、自動車に乗り込み移動を開始した。
あっという間にセトシェルのダンジョンが見えない位置まで移動してきた。
「リュウ君あれよかったの?」
「冒険者ギルドの話か?」
「うん、そう。」
「一部腐っているところもあったからな、そこだけやり直させるとしても、鼬ごっこだろ。」
「そんなものかな?」
「必要悪は、否定しないさ。でも、ビョートルみたいに、上を排除するために、冒険者を暗殺しようとする、あんな体制は、必要悪ではないからな、1度潰してしまったほうがいいんだよ。」
「ご主人様、デーメーテールでは、何ギルドを立ち上げる予定ですの?」
「そうだな、いくつか別々のギルドを立ち上げようと思うんだ。」
「いくつか別々です?わたくし、思いつかないですわ。」
「まあ、まず商業ギルド、鍛冶ギルド、薬事ギルド、傭兵ギルドかな。」
「リュウ様、いい考えです!」
キャサリンが飛びつきながら言ってきた。
「お、キャサリンあぶないって、今運転中、ゆっくり後ろで座っててくれよ。」
「まずは商業ギルド、まあ、市場の取引の元締めかな、あとは、保健所みたいな機能を持たせて。」
「ご主人様、保健所ってなんだ?おでは、知らねえだ。」
「保健所は、飲食店など衛生管理をしているかどうかチェックをして、営業許可を出すところだよ。」
「鍛冶ギルドは、どういったものですの?」
「鍛冶ギルドは、鍛冶師は、作るのは得意だが、売るのは苦手だろ、取りまとめて、商業ギルドに売るとか、あとは、鍛冶師でも能力に差があるから、その認定かな。」
「薬事ギルドは?僕、なんとなくわかったよ。」
「嵐、それじゃあ、言ってみて。」
「うん、ポーションの金額の設定や、作成の指導、保存用の瓶などの鍛冶ギルドへの依頼の一括や、効能によってのランク付け、それと薬剤師のランク付けかな。」
「まあ、大体正解、あとは、薬剤師の育成かな。」
「リュウ、傭兵ギルドは?」
「傭兵ギルドは、今までの冒険者ギルドと変わらないかな。職業安定所って感じだな。だかな、仕事がない人であれば、冒険者でなくても仕事探しができるようにして、人が不足しているところであれば、求人募集もすることが出来るようにする。募集に関しては、一応手数料を付けておく必要があるかな。」
「本部は、それぞれ何処にしますの?」
「それは大体決めている。」
「商業ギルドは、オーケアノスで、傭兵ギルドは、トゥランで、鍛冶ギルドはフンドで、薬事ギルドはコマンドルにする予定だ。」
「なんでバラ化す必要があるのさ?本部が1か所にあるほうが都合よくない?」
「あまりに1つの町に、権力が集まりすぎるのもよくない。それに、鍛冶に関しては、すでにフンドを中心に動いているから、そのままにしておいたほうがいいだろう。」
「ふ~ん、そういうもんなのかね?僕はそこのところはよくわからないな。」
「それと、デーメーテールに帰ったら、国中の町の整備を行おうと思っている。」
「今でも町はきれいですわよ?」
「今の町の整備じゃないんだ、新しい街を追加で建設する。」
「なんでですの?」
「国の広さに対して、町の数が少ないと思うんだ。もっと町と町の間が短ければ、安心して旅絵をすることが出来ると思うんだ。仕事も増えれば、盗賊なんかする人が少なくなるとも思うし、人口ももっと増えていくだろ。」
「それじゃあ、リュウ様は、帰ったら大忙しですね。」
「みんなにも協力してもらうよ。」
「「「「「「「「「はい。」」」」」」」」」
俺達は、デーメーテールに戻っていった。
1度ここまでで打ち切ります。
主人公1人だけだと、全部で108人いるはずの、代理者がほとんど出てこれませんので。
次に、別の主人公で、異世界神の座代理戦争2を始めたいと思います。
その際には、またよろしくお願いします。




