仕事の報告
3階についた俺は、奥のドアの前に立ちノックした
「おう、開いてるぜ」
ドアに手を当て、中へと入った
「ありがとうございますノートさん」
「いや、ギルドマスター!」
「やっぱりわかったか」
「そりゃ、この状況でギルドマスターじゃないっていうのなら、なんだっていうんですか?」
「まあ、そりゃそうだな」
「立ち話もなんだから、まあ座りなよ」
「はい、ありがとうございます」
「それで、討伐したものなんかはどこにあるんだい?」
「今から見せるのは、内密にお願いしたいんですが?」
「おう、いいぜ!」
俺は、アイテムストレージからゴブリン27体とブルーラビット8体の死骸を床の上に出した
続けて、テーブルの上に薬草300束、ミミトの葉を2000枚出した
「な!お前本当に何もんだ?」
「俺は、田舎から出てきたばかりの初心者の冒険者ですよ」
「いや、あり得ないだろ、この薬草だって上級・・・いや最上級品!うん最高品質だろ」
「ミミトの葉だって通常高い木の上にしかないから、採取しにくい」
「とどめは、このモンスターの討伐数とその収納術」
「モンスターは、このウィードが狩ったものですよ」
「薬草なんかは、森の中に綺麗な泉があるじゃないですか、その周りにたくさん群生してますよ」
「条件が重なっただけの成果ですよ!」
「まあ、・・・確かに説明に関しては筋は通っている」
「では、報酬の計算をさせてもらうからちょっとまってろ」
「かなり広げるから、下に呼びに行くぞ」
「わかりました、下で待ってます」
「あ、外で食事してきてもいいですか?」
「おう、いいぞ」
「あ、すまねえ、ナーリヤにも食事に行くように伝えてくれるか?」
「わかりました、伝えときますね」
1階に下りた俺は、カウンターにいるナーリヤさんに
「ノートさんが食事に行くように言ってましたよ」
「あ、わかりました」
「リュウさんは、今からどうするんですか?」
「俺も今から食事に行くところです」
「それじゃあ、私と一緒に行きましょう」
ナーリヤさんは、急に腕をつかむと引っ張り出した
両腕で抱き着くように、俺の腕をつかんでいるから
やわらかい胸の感触にドキドキしながら、店まで連れていかれた
店までの途中、殺意のこもった視線を浴びせられながら・・・
店に入るちょっと前に
「ナーリヤさん、すいませんがちょっと近すぎるように思うのですが?」
少し照れながら、伝えた
「あう、すいません、すいません」
顔をさらに真っ赤にしたナーリヤさんは、飛びぬくように後ろに下がった
「いえ、そんな悪いことしたわけではないので、気にしないでください」
「ちょっと、気持ちよかったですし・・・」
ぼそっと、小声でつぶやいた
「え?最後なんて言ったかわからなかったのですが?」
ナーリヤさんは、下から覗き込むように俺の顔を見てきた
ドキッとしたが、表情からは伝わらないようにとポーカーフェイスを貫いた
「いえ、何もないですよ」
「さあ、店に入りましょう」
「おれ、もうお腹ペコペコです」
結局ナーリヤさんに手を引かれ店に入った
読んでもらってありがとうございます
誤字脱字が多いと思いますが、気が付いたら教えていただけると助かります