騎士団選考結果
討伐より全員帰ってきた。
一部ひどいけがをしているが、帰ってきたと単に俺の作ったポーションで全快した。
全員帰ってきた当日は、
「皆の者、ご苦労であった、今日はみんな疲れているだろうからゆっくりと休んでほしい。今回の試験内容まで顧慮して今から選考に入ろうと思う、明日ここで発表を行うのでそれまでゆっくりしてくれ。それぞれの休んでいる宿舎の食堂に少しではあるが、酒と食べ物を用意させてもらった。酒は飲みなれたものでないと思うが、この国では少しずつ流通が始まっている酒になっている。存分に楽しんでくれ。以上だ。」
スモールモニコーフが、希望者に告げてそのまま宿舎に帰っていった。
さすがに今日ぐらいはねぎらってやる必要があると思うからな。
各自の部屋に、”二日酔いの場合に飲むポーション”を置いているので、明日の選考結果の際には二日酔いのやつはいないだろう。
その日の夜は、試験が終わった安心感からか、町で少し騒ぎを起こして、兵士に捕まったものもいたのだが。
翌日
「それでは、今から発表していきたいと思う。肩を叩いたいくから、そのもの達は今回は残念ながら不合格ということだ。また、成長して、次回以降の募集の際に、挑戦してくれ。」
それでは、始める。
次々に、肩を叩いていく、肩を叩かれた人は、膝から崩れ落ちたり、そのまま泣いたりしているものもいたし、それ以外にも・・・
「な、なんで俺が不合格なんだ、くっそ~、これでもくらえっ」
俺に向かって、斧を振りかざしてきた。
周りにいた合格者、不合格者が驚いていた中、
((バキッ))
俺が斧に向かって指を弾いたのだが、その斧が砕けてしまった。
その光景を見ていた合格者も不合格者も声が出ないくらい驚いていた。
俺に襲いかかってきた男は、そのまま兵士に連れていかれた、さすがに救いようがなく、このまま犯罪奴隷となり一生鉱山等の重労働をしていくことになるだろう。
この後は、悔しがる人はいても、切れる人はいなくなった。
今回は8000人いた3次選考から、残ったのが大体6000人程だ。
全員が、王都に配属になるわけではない。
今、デーメーテールには、他に3ヶ所の町があるし、さらに港町を建設中だ。
あと、ダンジョンも現在3ヶ所国内にあるのだから、入り口の管理も必要と思われた。
「以上だ。残ったものは全員合格だ。今後それぞれの適正を図りながら、配属を決めていく。」
スモールモニコーフが告げたあと。
「じゃあ、ちょっといいかな、今回の選考で騎士団団長1名、副団長2名を決める。本人了承の後、貼り出すのでそのつもりで、あと、魔法騎士団団長1名、副団長2名も合わせて決めるので、そちらも後で確認してくれ。以上だ。」
俺からも、補足説明をさせてもらった。
「今王から言われたように、役者人事がある予定だ。今日のところは宿舎に戻ってくれ。後で呼び出しをさせてもらうから、部屋で待機するように。解散。」
スモールモニコーフの号令とともに一斉に解散した。
あれ程度落ち着いたかなと思った時点で、メイリーン・ドルトスを城に呼び出した。
「主にお呼びに応じ参上いたしました。」
「メイリーンよく来てくれた、もう俺が言いたいことはわかっているとは思うが、騎士団長を引き受けてもらいたい。」
「私なんかでよかったのでしょうか?ほかにも適任者はいそうな気がしますが。」
「メイリーン3次試験の際に、いち早く試験の内容を理解したのは、君だったからね、君に引き受けてほしいんだ。」
「わかりました、国王陛下、身命にかけて王国を支えていきたいと思います。」
「次にだ、君に俺のスキルの眷属化を受けてもらいたい。」
「眷属化ですか?」
「ああ、眷属化だ。これを受ければ、君は更なるレベルアップが望める。いずれは、騎士団全員に受けてもらう予定だが、君に1番に受けてもらいたいと思ってな。ちなみにこの間1次試験で先頭に走っていたシルフは眷属化をずいぶん前に受けていたんだ、あの走っていたペースもかなり落としたものだったんだぞ。」
「え?あのペースで・・・、私もさらに強くなれるんですね。わかりました、国王陛下、眷属化のスキル受けさせていただきます。」
メイリーンは眷属化を受けた。
「ルーリル、シルフ、紅君たち3人でメイリーンをダンジョンに連れていってくれ、レベルアップを頼んだぞ。」
「「「はい」」」
メイリーンは3人に連れられて、クローゼのダンジョンに向かった。
次に、バフィンを呼び出した。
「国王陛下、参上しました。」
「魔導士バフィン、君にも魔法騎士団団長になってもらいたい。」
「お受けさせていただきます。」
「次に、君に俺のスキルの眷属化を受けてもらいたい。そのうえで、使える属性を増やしたいと思う。」
「スキルを受けて、使用できる属性も増えるのですか?」
「ああ、増える。結果的に言えば8属性全て使えるようになってもらう。」
「国王陛下、あなたは神でしょうか?」
「そんなわけないだろう、まあ、俺自身全属性使うことが出来るからな、俺以外にも全属性使える人は多いぞ。」
「わかりました。国王陛下よろしくお願いします。」
バフィンも眷属化を受けて、全属性使えるようになってもらった。
「マリサ、レイ、キャサリン、バフィンをダンジョンに連れていって、レベルアップを頼んだ。」
「「「はい」」」
3人はバフィンを連れて、野良ダンジョンに転移した。
続いて、4人呼び出した。
「よく来てくれた、ガーディエル、カルロス、ベルモット、ザービス。」
「「「「はっ」」」」
「君たちには、それぞれ副団長になってもらいたい。ガーディエルとカルロスは騎士団副団長。ベルモットとザービスは魔法騎士団副団長だ。騎士団団長はメイリーンが、魔法騎士団団長はバフィンにすでに決まった。君たちには、それぞれの団長を支え、部下を導いてほしい、頼んだぞ。」
「「「「はっ」」」」
4人は、何事もなくすんなりと引き受けた。
4人には、ある程度2人のレベルアップが終わり次第眷属化を受けてもらおうかと思っている。
あと、今回事務方の選考については、総勢500名の合格が決まった。
事務官170名、司法官50名、外交官100名、儀典官30名、徴収官150名だ。
俺の専属秘書官になっている、ナーリヤとターリヤが先導して育てているというが、採用したもののレベルが高く、アルバやウィキのところへすでに配属されているらしい。
後今城には、すでに執事が78名、メイドが280名いる。これは、奴隷商人から犯罪奴隷以外をすげて買い取ったためだ、しばらく多くの奴隷が連れてこられていたのだが、自分の借金ではなく家族のために奴隷になったものや無理やり奴隷にされたものなど多くいたため、すべて買い取ったのだが、奴隷から解放しても全員ここで働きたいと希望があり、使用人として採用したまでだ。まだ、メイド長や侍従長は任命していないため、マリサが時間あるときにかなり厳しく育てているようだ。
料理人や馬番などの必要な使用人たちも、スモールモニコーフがいろいろなところから手配してくれて城の運営は問題ないようになっていったのであった。