報告のために城に戻ったのだが・・・
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ファン・デ・ノヴァの王城に戻った俺とデービスは、
「ただいま、いい候補地が見つかったよ」
俺はにこやかにそう言ったのであるが。
「お帰りなさいませ、ご主人様、それはよおございましたわ」
何かマリサの後ろに、ゴゴゴゴゴという擬音が好ましいようなオーラを出しながら、若干顔が引きつっているように感じられた。
「あ、あれ?、なにかマリサ怒ってない?」
俺が、冷や汗をかきながら確認してみたのだが
「いえ、怒ってなんかいませんよ。ねえ、皆さん」
マリサの顔に一切笑顔がない状況で、さらに後ろから7人の気配が感じられた
「はいだ、別に起こってなんかないだ」
「え~っと、別に」
「ええ、怒ってないですよ、リュウ様」
「本当にそうだよ、リュウ君」
「そうですね」
「怒っているなんて分け、ありまくるわけないですよ」
「・・・・・・うん」
俺は、振り向けないでいた。俺のこめかみのあたりを冷たい汗が、ツーっと落ちていくのを感じながら。
「そ、そうか、あは、あはは、あははは。それじゃあ。俺はいったん部屋に戻ってくるよ」
俺は、振り返らずそのまま歩き出したのだが。
「ちょっと待つだ、ご主人様」
ミミが俺の肩を捕まえて、呼び止めてきた
やはり、俺はそのまま振り向かずに
「ど、どうしたのかな?」
「なんで、振り向かないだ?」
まあ、周りから感じるオーラが振り向くことを許してくれないなんて、口が裂けても言えない状況なのだが、そんな状況すら許してもらえない状況だった。
でも、どうしてこうなったんだ?ただ、デーメーテールの王都の場所を早く決めたくて、探しに行っただけなのに。
俺は、そ~っと振り返ったのだが、そこには目に涙をため込んでいるミミの姿があった
「なんで、おでは置いていかれただ?」
周りを見ると、アシュ以外みんな目に涙をため込んでそこに並んでいた。
俺が、彼女達と出会って、この世界を旅してきたが、基本的に必ず一緒に行動してきた。ダンジョンで、パーティーを二つに分けたことはあったが、何も言わずにそのままにしたことはなかったのである。それが今回は、みんなに何も言わずにデービスだけ連れて王都の場所探しに行ったのである。
彼女達の怒りにも似たオーラは、決して俺に向けられているものでなかったのだ、俺に何も言われずにおいて行かれた。ただその事実だけで、自分たちに何か非があったのではないか、俺に飽きられたのではないかと思ってしまったのだろう。
彼女たちが流している涙が、そう感じることが出来たのである。
「ごめんな、何も言わずに勝手に探しに行ってしまって、早く場所を決めてみんなを驚かせたかったんだ。でも、そのおかげでいいところが見つかったから、今度みんなで見に行こうな」
俺が、みんなにそう告げたら、彼女達は黙ったまま、頷いていた。
そう、1人を除いては・・・
「リュウ様、こちらは違いまくりでしてよ、いったいどうしてくれるんですか、勝手に行ってしまって、いろいろな貴族がきて、あいさつしたいとか、パーティーに招待したいとか、もうそれはそれはいろいろありまくったんですからね。」
アシュが、1人完全に怒っていたのだが
「アシュ、パーティーとかしすぎだ、偶にするからいいんだろ、毎日毎日パーティー、パーティーって国の再建と、新しい国の建国が最優先じゃないのか?俺は、新しい国デーメーテールを早く建国して同盟国としてファン・デ・ノヴァの再建を後押しすることが必要と考えていたんだが、アシュは周りに流されてしまって、何が必要かわからなくなっていると思ったから、振り切ってでも先を急いだんだ」
「・・・・・」
アシュは、もう何も言えないでいたのだ。
「まあ、場所は決まったのだから、マリサから城の設計図をもらって、城の建築に向かおうと思っている。ただ、サイズが今までとは全く違うのだから、1人の力で出来るとは思っていないからな。今度みんなを連れて。城を建築してくる。出来上がったら、必要な施設などに取り掛かりたいと思うから、その辺のフォローは頼んだぞアシュ」
アシュは、何も言えなかったが、そのまま頷いていた
俺は、そのまま部屋に戻ったのだが、彼女達もそのままついてきた
俺は、分身を使用し
それぞれと抱き合い、キスをしながらそのままベットに倒れていくのだった
新しいキャラクターを出したいと考えているのですが、強烈なキャラクターが浮かんできにくいものですね、何かご意見のある方がいらっしゃいましたら、感想でも結構ですので教えてください。よろしくお願いします。