ファン・デ・ノヴァへの反撃 1
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ファン・デ・ノヴァの王都に向かい大体1ヶ月くらいたったのだが、まだ王都についていない
アンティボスから行った方が近いのだが、もしファン・デ・ノヴァ軍が、攻撃のために北上してきていたら、大変なので真っ直ぐ南下して来たのである
俺は、ファン・デ・ノヴァとの戦争に向けて、隣に面している国2つに対して連絡をしておこうと考えた。
もし、ファン・デ・ノヴァから侵略されていると応援の依頼があった場合、スネアーズとアンティボデスから攻撃される可能性があるからだ。
「紅」
「はっ、ここに」
すでにしっかりと忍びである。何もないところからいきなり現れるようになっていた
「今から手紙を準備するから、1通をクローゼのゴビットさんのところにもっていってくれ。それともう1通をアンティボデスのソニア姫に届けてほしいんだが」
「承知しました」
紅は、俺から手紙を受け取ると、転移の魔法陣を使用してクローゼに移動した
「ご主人様、なぜゴビットさんに手紙を出したのです、直接王家に持って行かせたらいいと思いますわ」
まあ、当然のこととは思うのだが、どちらの王都にも建物を購入しており、転移の魔法陣ですぐに飛ぶことは出来るからだ
「スネアーズは、ゴビットさんが王家御用達だから話が付くのが速いはずなんだよ、アンティボデスはゴビットさんと王家のつながりがまだわからないから、直接連絡したほうが速いと思ってな」
「そうだったのですわね、でも、王都に近づいているのに、行きかう人々が少なくなて来ているのは、わたくしの気のせいでしょうか?」
マリサの言うとおりである。王都に向かっている馬車なんかは全然見かけることがないのだ。しかもたまにすれ違う旅人は、すごいくらい顔をして歩いているのである。
「確かにほとんど人を見かけないな、もしかするとこの間フンドに攻撃してきたとき、あれだけの大部隊にもかかわらず、すごい短期間でフンドに来ていたじゃないか、元々、フンドに攻撃することが前提で兵士をよこしていたのかもしれないな。それで、王都にいた人を強引に徴兵して攻撃していた可能性があるな」
「それでは、この間の攻撃の際にかなりの住民が死んでしまったということでしょうか?」
「まあ、死んでなくても今の王都に帰ることが出来ないのかもしれないな。もしかすると、俺達が王都に向かっていることを知って、どこかに伏兵を配置しているかもしれないがな」
俺の言葉はみんな前提としてわかっているらしく、無言でうなずいていた
常に警戒は怠らずにいるので、かなりの疲労がたまっている状態でもあるので、みんな順番に4人ずつ睡眠をとりながら移動しているのである
それから3時間ほどたっただろうか
ようやく王都が見えてきたのだが、そこには軍勢・・・いや、そこにいる人達は、町の住民だと思われる人達だ、しかし、1人1人が武器を持たされていて、人垣が作られているように見えた。
しかも、住民達はその目に生気が見えなかった
「ご主人様、この人達は誰かに操られているのかもしれませんわ」
「リュウ君、あの人達から闇の波動を感じることが出来るよ」
「なに?」
俺は、嵐の言葉を聞いて、注意して魔力を探ってみた
・・・・・
確か住民の周りに闇の波動を感じることが出来た。
しかし、その波動はこれだけ多くの人に感じることが出来るのに、強さが一定していなかった。そう、なんというかいろんな人で同じ魔法を順番で使っているというか、操っている人は1人なのに、その動力源が取り換えを行いながら使っているというか・・・まあ、なんとも説明しにくい状態なのだ
「確かに感じるな、魔法で操られているなら、気を失わせたら動けなくなるだろう」
俺は、雷の魔法と闇の魔法を組み合わせることにしたのだが、なにぶん数が多い、かといって住民を傷つけるわけにはいかないのだ。精密に魔力を練る必要があり時間を必要とした
「みんな、すまないが住民を傷つけないように時間を稼いでくれ」
みんなは、無言で住民を止めにかかった
俺は、急いで魔力を練りだした
精神にだけ衝撃を与えて、一時的に体を麻痺させるイメージだ
時間にしておよそ5分、そろそろみんなも限界みたいだったが、無事魔力を練り終わった
「みんな、準備できた。後ろに下がってくれ」
みんなは、すぐに後ろに下がった
「マインドショック」
俺の放った魔法は、前から順番にゆっくりと広がっていき、それぞれを気絶させていった
住民が気を失ったことを確認してから、城門の中に入っていった
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