フンドに起こる災難 2
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兵士たちが帰った直後、後ろで声が起こった
「みんな戦争の準備だ、絶対あいつら戦争仕掛けてくるぞ、救世主様に助けてもらった恩だ、返り討ちにしてやろう」
((おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお))
みんな走り出していった
この世界の戦争は、白兵戦、騎馬戦、弓、魔法ほとんどこれのみである
近くに大河があれば、船での戦闘もあるだろうが、近代兵器と呼べるものはないのが現状である
しかも、レベルの概念がないものにとっての魔法は、連発できるものではなく数発撃てればいいものだと認識している
つまりは、ここの町にいる冒険者で俺のことを救世主と呼ぶものは、俺の眷属であり魔法に関しても問題がない
俺がここで近代兵器を準備して攻撃させれば、ある程度は簡単に済む話だ
問題は、どのくらいの数で攻めてくるのかということ。今この町にいる冒険者は、大体150名くらいである。
やはり国の軍隊でくれば、少なくとも数千から数万の軍勢で来るのではないかと思われる
多勢に無勢なので、町を囲っている壁の上から撃てる大砲やガトリング砲、ミサイルなんかを配置しておく
ただ、使い方を説明するのが面倒なので、タブレットに連動させて俺が操作するようにしよう
これだけではまだ足りないと思うため、準備があらかた終わっている冒険者に、町の南側に罠を設置するように指示をした。
基本的に落とし穴にはなるのだが。かなり深く掘った穴に槍を立てておいたり、中に油をまいておいて落ちたやつらを火あぶりにするものなど、基本的な罠となっている
町の南側は、元々王都に続く街道になっているため、かなり開けているのだ。
なので、この見える範囲にかなりの数の罠の設置を完了した。
この罠の設置だけで、2週間は時間が必要だったのだが。
罠の設置が終了して1週間ほどたったころに、町の南側の光景が真っ黒に見えてきた
そう、南側の門からかなりの距離があるのに、ファン・デ・ノヴァの兵で陸地が黒く染まっているのだ
その数なんと20万、この国の兵力すべてを投入してきたようだ
しかし、フンドにいる冒険者達は数の違いはあるものの、誰1人として恐れているものはいないようだ
すでに、多くの罠が設置してあり真っ直ぐに突撃してくる兵達は、1割ぐらいは減らすことが出来ると思われるし、土の魔法使いは、穴を塞ぐことで魔力が枯渇してしまうと予想される
そこに近代兵器で追撃してから、冒険者達が弓で追い討ちをかけるように、攻撃していく予定だが
そこは、国の兵力が集中しているのだから、投石機なども準備してあった
しかしそのくらいは想定済みである、投石機めがけてミサイルを発射した
ミサイルは見事に命中して、ことごとく投石機を破壊した。その周りにいた、兵士も巻き込まれて絶命しているものも多くいた。中には、その光景を見ただけで恐ろしくなり逃げていくものもいるのだが、そんな兵士はごく一部に限られ、まだ1割も減っていなかった
投石機が破壊されたことにより、怒りが増したようなファン・デ・ノヴァ軍は、勢い任せで特攻してきた
それによって罠に安易にかかってくれたので、計画通り、ガトリング砲に大砲で続けて攻撃を開始した
しばらく攻撃したのち、ファン・デ・ノヴァの軍隊の一部が攻撃を受けても、あきらかに生きている風には見えない兵士が起き上がって来たのである
「あれは、なんだ?」
「あの兵士達は、痛みを感じないのか?」
など、冒険者達が不安を感じだしていた
さすがにバラバラになったものが、起き上がってくるということはないが、こちらの冒険者が配置されている場所まで、敵兵がやって来て戦闘が始まった
それでも、こちらの冒険者はレベルが上がっており、ただ近づいてくるゾンビのような敵兵なんかは敵ではなかった
しかし、数が違いすぎる
体力的にこちらに部が悪い、中には怪我をするものも出てきたが、回復魔法を使用できるものがかなりいるので、互いに助け合いながら戦闘を続けていた
それでも、1度絶命してもゾンビのように起き上がってくる敵兵にしだいに戦況は悪化していた
「ご主人様、このままではこっちの戦力がもちませんわ」
マリサが、俺に駆け寄りながら話してきた
俺は、少しの間考えた。ゾンビのように起き上がってくる理由が何かあるはずだが、敵の司令官がいそうな場所は距離が離れすぎていて、近づきにくいのだ、そこで俺は考えた
「わかった、マリサ例の魔法久々に使うぞ」
すぐにマリサは、俺の前に移動してきた
「わたくしのこの力と」
「俺のこの力が」
「「今1つになりし時」」
「あなたの敵はわたくしが」
「お前の敵は俺が」
「「この水の力でうち滅ばす」」
俺達は、両手をそれぞれ繋いだ
「「ダイダルウェイブ」」
俺の右手とマリサの左手を敵に向けた先に、大きな津波が発生した
以前オークを討伐したときに使用した魔法だ。
この大津波によって、敵兵は押し流され、司令官らしきものも逃げ始めた
大津波によって、作成していた罠も全てなくなってしまったが、敵兵は、全て大津波に巻き込まれてすでに戦闘を出来る状態ではなくなっていた
司令官らしき一団も絶命したか、流されてしまったのである
((おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお))
冒険者のみんなから歓声が上がった
マリサは全力で魔力を使用したため、1人で立っていることが出来なくて、俺に抱えられていた。いわゆるお姫様抱っこの状態だ
俺は、そのまま町に戻り町の住民からの歓声を浴びたのだった
しかし、お姫様抱っこをマリサにしたことにより、ミミやレイなどから後でお姫様抱っこをさせられるのであった